藤かんなのツイート(2022年8月13日)
──上司はその他には何も言わなかったんですか?
「上司ははっきりとセクシー女優などの単語は使わず『藤かんなって人はタレントとかしてるみたいなんだけど…』って、ぼかして言ってました。『本当に違ったらあなたにとって失礼なんだけど、同じ部署の者から相談があって、事実かどうかを確かめる必要があるから』とか『事実だとしたら会社としてあなたを守るための対策を取らなければいけないから』とか、かなり気を使った言葉で話してくれました」
──面談はそれで終わったのですか?
「はい。『正直に言ってほしい』とは言ってはいたものの、上司は男性だったこともあり、私が違うと言ったら深くは追及できなかったんだと思います。その日はそれで終わって、10分も経っていなかったと思います」
──その上司からの呼び出しや面談のことを、藤さんはリアルタイムにTwitterで投稿していましたね。SNSからバレるリスクは考えなかったのでしょうか?
「たしかにリスクは高いですよね。でも、会社員としての立場を手放さなければいけないかもしれない重みに、一人では耐えきれなかった。Twitterのファンの皆さんはいつも温かいから、勇気をいただいていた感じです」
──面談をしている頃、社内の雰囲気はどうでしたか?
「何も変わらなかったですよ。でも、上司から藤かんなの件は同じ部署の人が言ってきたことだとは聞いていたので、この中の誰が藤かんなのことを相談したんだろう…と猜疑心が芽生えました。でもその一方で、周囲に言い触らさずに上司だけに話してくれたのは良心的だったのかなあと、今となっては思います」
「シラを切り通した」──そう思ったのも束の間、その2日後、8月18日に藤は〈いま、人事課の人から電話がきた。「服務規律について話がある」って。明日の10時に面談。どきどきしちゃってとりあえずトイレで気持ち落ち着かせてる。潮時かもなぁ…〉とツイートする。その人事面談で言われたこととは――。
(第2回【「“副業”を辞める気はないの?」 職場に「動画出演」がバレたセクシー女優・藤かんなが告白した人事面談「緊迫の一部始終」】に続く)
聞き手/河合桃子 撮影/藤岡雅樹(本誌)