旧統一教会の大幹部である世界副会長が首相官邸を訪問していたとすればことは重大だ。鈴木氏はこう指摘する。
「菅氏はこの教団幹部一行を首相官邸に招待したという情報のほかに、2013年の参院選の際、教団から選挙支援を受けていた北村経夫・参院議員の教会施設での講演を手配したと言われている。官房長官として安倍元首相と誰よりも一緒に過ごした菅氏が、教団との関係をきちんと説明しないのはおかしい。自身と教団との関わりについて詳細を公表すべきでしょう」
本誌・週刊ポストが菅事務所に事実関係の確認を求めると、「ご指摘の団体や関係団体とは、事務的にも繋がりは全くなく、関わりがありません。事務所で念のため確認しましたが、弊事務所が北村議員の講演の手配をした事実も、世界平和国会議員連合の官邸訪問の招待をした事実もありません」と否定した。
岸田自民党は、安倍元首相を支えた菅氏の旧統一教会との関係を明らかにしようとはしない。岸田首相の教団との「絶縁宣言」は口先だけの批判逃れではないのか。
※週刊ポスト2022年10月21日号