漫画『ヒソカニアサレ』1巻と2巻は好評発売中
──序盤は主人公と暴力団と海上保安庁、三つどもえでドキドキハラハラの展開が続きます。
主人公の海斗たちは、漁師という表社会で暮らす一般人から、密漁者という裏社会で生きる犯罪者に、立場や環境を変えていきます。そのなかで、主人公達の善悪の価値観も変わっていくのでその流れの中にある葛藤をしっかり表現したいです。
また、密漁者には素人の方も多い。主人公達は漁師なので密漁をするにあたって強い武器(スキル)を持っています。弱者側にいる主人公達が、その強い武器(スキル)を使って活躍していく展開も面白く描けたらと思っています。
──マンガで特に表現したいことはなんでしょうか。
まずは、夜の海の怖さとそこでの密漁のシーン。今まで漫画や映像であまり克明に描かれていないからこそ、自分の作品で描いてみたいという思いがあります。
あとは、密漁の検挙を巡る、密漁グループと警察、海保の攻防です。令和2年12月1日に改正漁業法が施行される前は現在と条件が異なり、確実に逮捕するためには3つのとてもシンプルな条件が必要で、それらが揃って初めて逮捕に至る。今回のマンガも時代を漁業法改定前に設定していて、シンプルだからこそマンガで面白くかけると思っています。逮捕への緊張感がよりリアルに伝わるように描きたいです。
──この作品を通じて、読者の方に伝えたいことを教えてください。
簡単に大金を稼ぎたいなどという理由で密漁という犯罪に手を出してしまう人々ばかりだと想像しがちですが、実際には貧困など恵まれない環境のせいで密漁に手を出し裏社会で生きることになってしまった人達が多くいます。
そんな環境に恵まれなかった登場人物たちを掘り下げていき、彼らが何故密漁に手を出すことになったのかという背景を具体的に知っていただくなかで、私たちが口にしているアワビの裏にはそんな密漁者たちがいるかも知れない、と一瞬でも考えるきっかけになれば、意味のある作品になると思います。
密漁は犯罪で、許されないことです。しかし、そのアワビを消費している多くは表社会で生きている人々なのも事実。だからその犯罪(密漁)が決して他人ごとではないということを漫画を通して伝えたいです。
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