8人いた外国人選手の中で残留したのはケラーのみ(時事通信フォト)
現優先力の底上げで“アレ”を目指す
もう1つ、岡田監督と落合監督の考え方には共通点がある。現有戦力の底上げで“アレ”(優勝)を目指す点だ。落合監督は2003年オフの就任会見で「今いる選手たちの能力を10%底上げすれば勝てる」と話し、ほとんど補強をしなかった。岡田監督もFA選手を獲得しに行くか問われると「いや、全然考えてない。そんなん、いらんよ。せっかくチーム若なってきたのに、年寄りいらんやろ。年寄りかどうかわからんけど(笑)」と大型補強を否定した。
「FAに参入しないとなれば、秋季キャンプのアピールが即来年につながると選手たちの気合の入り方も変わる。外国人はリリーフ投手のケラーのみ残留で、それ以外の選手との契約を解除した。岡田監督は『今年の8人は多過ぎる』と話しており、適材適所の補強で留めると思います。
前回の監督の時に活躍した外国人打者は広島から移籍してきたシーツくらい。キンケード、スペンサー、フォードといずれも期待外れに終わりました。初めて日本に来る外国人打者は『打てば儲けもの』くらいの考え方で、計算に入れていないでしょう。それよりも現有戦力を向上させるほうが“アレ”に近づくと考えているはずです」
合理的な岡田監督の考え方が選手に浸透していけば、来季18年ぶりの“アレ”が現実的になるかもしれない。