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《園児虐待で3人逮捕》土下座の保育園園長は地元の名家出身 母親は「関係ありません」

保育園園長を刑事告発した裾野市の村田悠市長(時事通信フォト)

保育園園長を刑事告発した裾野市の村田悠市長(時事通信フォト)

 園児に暴行を繰り返したとして、元保育士の女性3人が逮捕された静岡県裾野市のさくら保育園。園児を逆さづりするなど複数の虐待行為が発覚したが、裾野市が12月6日に公開した報告書によると、「呼びかけに応じない」、「給食を食べない」などの理由から日常的に園児を虐待する行為が行なわれていたことが判明している。そうした虐待行為を目撃した別の職員が見て見ぬふりをしていた実態も報告されている。

 園側は虐待の事実を把握していたが、櫻井利彦園長(53)がある保育士に土下座して口止めをした上で、保育士全員に「業務中に知り得た情報や機密事項を漏えいしない」という誓約書に署名させたことで「隠蔽疑惑」も持ち上がっている。

 11月29日夜、保育園は保護者に向けた説明会を開き、園長は「まずは、大切なお子さんの尊厳を傷つけてしまったこと、保護者の皆さん、大変なご迷惑、ご心配をおかけしましたことに深くお詫び申しあげます。誠にすみませんでした」と頭を下げたが、保護者の園側に対する不満は収まる様子もなく、裾野市の村田悠市長は12月5日、園長を犯人隠避容疑で刑事告発している。
 
 臨時休園中だった保育園は12月6日から再開となったが、園長は体調不良で入院しているという。地元の名家として知られる実家を訪ねると、玄関先で母親が応対した。
 
「うちは関係ありません。別に住んでいますから。一緒に住んでいませんから。話すことはなにもありません」

 園は園長の父親が立ち上げ、母親も手伝っていたという。園長はさくら保育園の公式サイトに掲載された「園長からの一言」で、こう綴っている。

「子供が生き生きと育つことは、希望のある健やかな社会です。恵まれた自然環境の中で、四季それぞれの時期に、伸び伸びと自然の体験をさせることも貴重なことです。 保育にあたっては、まず職員・子ども・保護者が三者一体となって、心とこころが通い合う環境作りをこころがけ、健康で個性豊かな子どもの成長をめざし、生き生きと活動できる場となるよう、きめ細かな保育を行ってまいります」

 理想と現実の乖離は、あまりに大きい。

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