「岡田監督は阪神1次政権時代から言葉足らずな所があったのは否めません。それでも当時は、二軍監督やコーチを経ての昇格だったため、選手が岡田さんの考え方をある程度理解していた。それに加え、コーチ陣が現役時代に同じ釜の飯を食った仲間たちだったので、監督の言葉を咀嚼して選手に伝えられた。
一方、オリックス監督時代のコーチは、オリックスや近鉄の出身者が多かった。初めて同じユニフォームを着る人たちが大半だったので、独特な言い回しをする岡田さんの真意を読み取れなかった面もあるのでは。コーチに話の真意が伝わらなければ、選手はもっと理解できない。結局、マスコミへの談話を含め、岡田さんの言葉は選手の誤解を招いてしまい、チームがうまく機能しなかったのかもしれません」
今回の阪神首脳陣には、かつて二遊間でコンビを組んだ平田勝男ヘッドコーチや嶋田宗彦バッテリーコーチという現役時代のチームメイトもいれば、今岡真訪打撃コーチ、安藤優也投手コーチ、久保田智之投手コーチ、藤本敦士内野守備走塁コーチと1次政権時代の選手が監督の脇を固める。
「オリックス時代の二の舞になる心配は少ないと思います。しかも、この11年で岡田監督が変わった部分もある。昔から話は面白かったですけど、スピーチであんなにファンの爆笑を取るとは驚きました。言葉の伝え方も、前回の監督時代より数段レベルアップしている。今年の阪神は期待できますよ」
阪神ファンや関西方面だけでなく、全国的に“アレ(=優勝)”という言葉が広がった時、タイガースの18年ぶりのVが見えてきそうだ。