黒毛和牛140頭のほか、乳牛・豚も飼育。ブラッシングをする農学部の学生。乳牛も飼育し、独自ブランドの「宮崎大学Milk」の生産・販売も行なう
【宮崎大学】世界中から畜産を学びに来る伝統の牧場
宮崎大学農学部の住吉フィールドは、1930年に始まった歴史ある牧場だ。准教授(附帯施設長)・小林郁雄氏が言う。
「宮崎は昔から畜産がさかんな地域。戦後『宮崎牛』ブランドを作る際も、当大学出身者が深く関わってきました」
2008年からは、大学独自ブランド牛の生産・販売を始めた。
「『宮崎大学Beef』は学生や職員の愛情を受けて、住吉フィールドで生まれ育った黒毛和牛です。世界人口の増加や環境問題により、2050年には牛肉などのタンパク質の供給が追い付かなくなるといわれています。そうした状況のなか、私たちは持続可能な畜産に取り組んでいます」(小林氏)
暑さ対策の巨大換気扇。牛は暑さに弱く、牛舎の壁に換気扇が取り付けられている。農業の機械化を学ぶ目的で、海外からも研修生が訪れる
想像以上にハードな飼育作業。息を切らせて飼料を運ぶ学生。「畜産は、動物と触れ合い、現場を経験することが大事です」(小林氏)
高い志を持つ学生が集う。小林氏(右)のもとで学ぶ農学部3年生の学生たち。「将来は牧場を経営したい」などそれぞれの夢を抱く
宮崎大学Beef。宮崎大学の牧場で生まれ育った黒毛和牛。2008年にブランド化。地元スーパー「フーデリー」霧島店・赤江店にて約月1回、店頭に並ぶ