とはいえ、エクササイズは三日坊主で終わってしまう人も多いもの。
「三日坊主なんてすばらしい! 私はこれまで多くのかたにヨガを教えてきましたが、1日でやめてしまう人が7割いるとみています(笑い)。
脱落してしまう人の中には、張り切りすぎたり、筋肉痛に襲われて断念する、何らかの理由で1回できなかったらやめてしまうなど、自分に厳しすぎる人が多いんです。でも、三日坊主上等! 三日坊主でも、気がついたらまた挑戦すればいいんです!! 1日に30回やって断念するくらいなら、1日2〜3回を1日おきに続ける方が効果は期待できますよ」
【STEP1】まずは、お腹と股関節を伸ばして緩める
【1】両手と両ひざを床につけ、手は肩幅、足は腰幅に広げる
【1】両手と両ひざを床につけ、手は肩幅、足は腰幅に広げる。
【2】右ひざを両手の間にくるようにして前に出し、左足は足裏を上に向けたままできるだけ後ろに伸ばす
【2】右ひざを両手の間にくるようにして前に出し、左足は足裏を上に向けたままできるだけ後ろに伸ばす。
【3】上体を起こし、背中が丸くならないようにまっすぐ伸ばす。このとき、伸ばした足の下腹部まわりがしっかり伸びていることを意識し、ゆっくり呼吸しながら5秒キープ
【3】上体を起こし、背中が丸くならないようにまっすぐ伸ばす。このとき、伸ばした足の下腹部まわりがしっかり伸びていることを意識し、ゆっくり呼吸しながら5秒キープ。
【4】右手を体の横に置き、左手を上にあげ、上体を右に倒す。太ももからわき腹まで伸びていることを意識し、ゆっくり呼吸しながら5秒キープ。反対側も同様に、各5回行う
【4】右手を体の横に置き、左手を上にあげ、上体を右に倒す。太ももからわき腹まで伸びていることを意識し、ゆっくり呼吸しながら5秒キープ。反対側も同様に、各5回行う。
骨盤を立てて背筋を伸ばすだけで、お腹が伸びるのを感じるはず。
「上のメソッドによって骨盤の傾きを整え、内臓が正しい位置に戻ることによって、不自然なお腹のぽっこりは引っ込みます。とはいえ、1回やったからといって一気にキュッと凹むわけではありませんが、お腹が伸びているのを感じます。お腹が伸びると腸の働きがよくなり、トイレに行く回数が増えます。
女性は加齢によって骨盤底筋が衰えがち。骨盤の中には膀胱、子宮、直腸などがあり、尿道、腟、肛門をコントロールしているため、尿失禁などの健康トラブルの原因になります。【3】で上体をまっすぐに伸ばしたときに肛門に力を入れれば、骨盤底筋にも力が入って鍛えられますよ」
力を入れて伸ばすだけでなく、力を抜いて【1】の状態に戻すことも、このメソッドでは大切だ。硬いゴムをビヨーンと伸ばして緩め、また伸ばして緩めることを繰り返しているとやわらかくなる。筋肉もこれと一緒。力を入れた後に緩める動きも意識して、「お腹よ凹め」と念じながら行えば、柔軟効果も鍛える効果も高まるそうだ。
【STEP2】股関節と縮こまりがちな胸も開いて体幹を整える
【1】両ひざをつき、手は肩の真下にくるようにして四つん這いになる
【1】両ひざをつき、手は肩の真下にくるようにして四つん這いになる。
【2】右ひざを軸にして右ひざから下を外側に90度広げ、左足を後ろに伸ばす。次に左手を床から離す
【2】右ひざを軸にして右ひざから下を外側に90度広げ、左足を後ろに伸ばす。次に左手を床から離す。
【3】右手を床につけたまま体を起こし、左手を体側に置く。腰を伸ばして胸を開く。右手と右ひざ、左足のかかとが一色線上に並ぶようにして、ゆっくり呼吸しながら5秒キープ。反対側も同様に。各5回
【3】右手を床につけたまま体を起こし、左手を体側に置く。腰を伸ばして胸を開く。右手と右ひざ、左足のかかとが一色線上に並ぶようにして、ゆっくり呼吸しながら5秒キープ。反対側も同様に。各5回。
上級者向け。余裕があれば伸ばした足を上げ、床と平行になるようにしてみよう
ヨガの「門のポーズ」の簡易版。足裏とひざ、手の3点に均等に力をかけて、バランスを取るのがポイント。バランスを取るのが難しい場合は、背筋を伸ばして“両ひざ立ち”の状態から【3】のように片足を伸ばし、ひざをついている方の手を床につけて行おう。
【STEP3】Cカーブ腹筋で深層筋を鍛える
【1】両足をそろえて軽くひざを曲げて骨盤を立て、背筋をまっすぐ伸ばして座る。両手のひらを合わせ、腕を肩の高さでまっすぐ伸ばす
【1】両足をそろえて軽くひざを曲げて骨盤を立て、背筋をまっすぐ伸ばして座る。両手のひらを合わせ、腕を肩の高さでまっすぐ伸ばす。
【2】下腹部に力を入れたまま背骨を曲げる。【1】の状態から骨盤を後ろに傾け、腰から背中がC字のカーブを描くように後ろに倒す。このとき、肛門を締めるように意識すると下腹部に力が入りやすい
【2】下腹部に力を入れたまま背骨を曲げる。【1】の状態から骨盤を後ろに傾け、腰から背中がC字のカーブを描くように後ろに倒す。このとき、肛門を締めるように意識すると下腹部に力が入りやすい。
NG。後ろに倒れることを意識しすぎると下腹部に力が入らず、引き締め効果がなくなるので、倒れ過ぎに要注意
一般的な腹筋は、表層部にある腹直筋を鍛えるもので、地味でつらいイメージがある。だが、“Cカーブ腹筋”は、深層筋の“腹横筋”と、上半身と下半身をつなぐ“腸腰筋”に刺激を与えられるメソッドで、腰から背骨をカーブさせる(曲げる)ことで下腹部を鍛える効果を高められる。