弁護人と小声で会話
幸せそうな赤堀容疑者
生活に困窮するようになった利恵受刑者と子供達は、徐々に体重が減少し、赤堀被告から食事の提供を受けるようになる。そのうち、赤堀被告は、利恵受刑者の子供たちも支配し始めた。
「翔士郎ちゃんが言いつけを守らずに家の外に出ていたのが監視カメラに映っていた」などといった理由から、赤堀被告は翔士郎ちゃんに罵声を浴びせるようになり、翔士郎ちゃんをクローゼットに閉じ込めて生活させたり、罰として食事抜きを指示したりするようになった。
利恵受刑者は、この時点でもはや頼れるのは赤堀被告と、その背後にいる“ボス”以外におらず、従い続けたという。一方、一審で赤堀被告はこんな主張を繰り広げていた。
「子供らへのしつけや利恵被告(当時)の家族の食事について指示をしたりしたことはない。利恵被告は元々、夫や家族に対する不満を漏らしたり、夫の浮気を疑う言動をしており、ボスと呼ばれる男性に色々と相談して夫の浮気調査や裁判をしてもらっているとか、ボスと一緒になりたいと思っているなどとも言っていた」
いつの間にか“ボス”はママ友ではなく「利恵被告が好意を持っている男性」になっていた。むろん、こうした言い分は「到底信用することができない」と一審判決で一蹴されている。