ライフ

現役医師が選んだ“診てもらいたい”「がんの名医」リスト すい臓がん、大腸がん、前立腺がんのトップランナー

現役医師に「自分が患者なら診てもらいたい医師」を聞いた(イメージ)

現役医師に「自分が患者なら診てもらいたい医師」を聞いた(イメージ)

 医療の進歩によって、様々な疾患が“治る病気”になりつつある。その際に鍵を握るのが、“医師の選択”だ。しかし、誰が名医であるかの情報は乏しい。それを知るために同じ医師たちに総力取材した。

海外から技術指導の依頼

 本誌・週刊ポストは著名な現役医師に取材し、「自分が患者なら診てもらいたい医師」を聞いた。自分の身体を預けたいと思える名医は誰か。総勢63人をリスト化、紹介していく。

 日本人の死因第1位である「がん」。その手術をリードする“ゴッドハンド”の名を挙げたのは医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師だ。

「順天堂大学医学部附属順天堂医院の齋浦明夫医師は、手術数の実績が6000件以上と頭抜けている。がんの世界において執刀数が多いことは、医師の治療技術に対する患者の信頼の証です」

 すい臓がん手術のトップランナーである齋浦医師本人はこう語る。

「件数の多さは、20年間、毎日同じペースで手術を積み重ねた結果です。肝胆膵がんは未完成の領域のため、長年腕を磨き、薬物治療の進化や新技術にも対応してきた。教授になりましたが、やることは若い頃と変わりません。手術を中心に、いかに治せるか真摯に向き合う。最近はその姿勢を若い先生に伝えることを大切にしています」

 そんな齋浦医師が「技術がすごい」と称賛するのは、日本医科大学付属病院の上原圭医師。大腸がん手術の第一人者で、世界的に注目を集める存在だ。上原医師が言う。

「名前を挙げていただけるのは、私がメインに行なう手術が、直腸がんでも難度の高い骨盤拡大手術など、がんの切除が困難な骨盤内の手術だからでしょう。海外からも『技術を伝えてほしい』と呼んでいただいたり、国内でも『なんとかできないか』と依頼を受けて手術をしたりしています」

 他院で「切除不能」と断わられた患者が、セカンドオピニオンで訪ねてくることもあるという。

「手術してみないとわからないことも多くある。覚悟を決めた患者さんに医療が何をできるのかという自問自答を繰り返し、毎日患者さんに向き合っています」(上原医師)

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン
イセ食品グループ創業者で元会長の伊勢彦信氏
《小室圭さんに私の裁判弁護を依頼します》眞子さんの“後見人”イセ食品元会長が告白、夫妻のアパートで食事した際に気になった「夫としての資質」
週刊ポスト
ブラジルの元バスケットボール選手が殺人未遂の疑いで逮捕された(SNSより、左は削除済み)
《35秒で61回殴打》ブラジル・元プロバスケ選手がエレベーターで恋人女性を絶え間なく殴り続け、顔面変形の大ケガを負わせる【防犯カメラが捉えた一部始終】
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
《ルフィ事件》「腕を切り落とせ」恐怖の制裁証言も…「藤田は今村のビジネスを全部奪おうとしていた」「小島は組織のナンバー2だった」指示役らの裁判での“攻防戦”
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月12日、撮影/横田紋子)
《麗しのロイヤルブルー》雅子さま、ファッションで示した現地への“敬意” 専門家が絶賛「ロイヤルファミリーとしての矜持を感じた」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ツアーに本格復帰しているものの…(左から小林夢果、川崎春花、阿部未悠/時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》川崎春花、小林夢果、阿部未悠のプロ3人にゴルフの成績で “明暗” 「禊を済ませた川崎が苦戦しているのに…」の声も
週刊ポスト
三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン