『ガンニバル』での鬼気迫る演技
2014年の『クローズEXPLODE』や2016年の『ディストラクション・ベイビーズ』、2019年の『ザ・ファブル』など、バイオレンス色の強い作品にも出演し、アクションシーンにも定評がある。エンタメ事情に詳しいライターの大塚ナギサ氏はこう話す。
「暴力的でアクの強い役を体を張って演じている点は、最近の柳楽さんの大きな魅力となっていると思います。感情を爆発させるような役柄も似合いますし、何を考えているかわからないような役柄も見事に演じきる。特に観客に不安や恐怖を与えるような演技は圧巻です。その一方でコミカルな雰囲気もありますし、もちろんシリアスな演技もできる。どんな作品にもフィットする稀有な存在だと思います」
最近では、ディズニープラスで配信中のドラマ『ガンニバル』で、閉鎖的な山村で起きる事件に巻き込まれる駐在を激しく演じ、話題になった。
「『ガンニバル』での阿川大悟役は、正義感あふれる警官でありながらも、暴力に容赦がないという、かなりのクセモノの役ですが、柳楽さんの鬼気迫る演技が本当に素晴らしかったですね。そこにいるだけで、なんだか湯気が漂ってくるような、ただならぬ存在感もすごいですし、いま日本を代表するアクションスターの1人といって過言ではないと思います」(大塚氏)
初主演映画で世界の映画界に衝撃を与えた柳楽優弥が、アクションスターとなって再び世界に衝撃を与える日も遠くはなさそうだ。