5種類以上の薬を処方されている人の割合
何の目的でどんな薬をのんでいて、どんな副作用があるのか──知識をつけることも重要だ。
「添付文書には副作用についてしっかり書かれているので、きちんと読んでほしい。パッケージや広告にはいいことばかり書いていますが、添付文書はそうはいきません。のみすぎることへの危険性や、常用する場合は医師に相談するようになどしっかりと注意喚起がされている。過度な服用の危険性は製薬会社も知っているのです」(松田さん)
薬を必要最小限に抑えるべきであるものの、自己判断でやめるのは絶対にNG。医師や薬剤師に相談しよう。ナビタスクリニック川崎・内科医の谷本哲也さんが言う。
「降圧剤や糖尿病などの生活習慣病の薬は、病気に痛みなど自覚症状がないことが多く、勝手にやめてしまう患者さんもいます。しかし体の中で変化が起きて、急に血圧や血糖値が上がる場合もあります。血糖値が上がりすぎて昏睡状態で倒れたり、血圧上昇で脳卒中や心筋梗塞などの脳心血管疾患が誘発されたりと、重症になるまで気づかないことも起こりうる。薬をやめたい、減らしたいと思ったら、具体的な不調や理由を伝えて、遠慮せず相談してください」(谷本さん)
いま悩んでいる症状は、もしかすると長年のんでいる薬のせいかもしれない。改めて薬と向き合うことが不可欠だ。
※女性セブン2023年7月27日号