ライフ

勇気を振り絞って、今度は「困ったおばさん」で打線を組んでみた

イメージカット

謙虚であり続けることは案外難しい(イメージカット)

 人の振り見て我が振り直せ、実に含蓄のある言葉である。コラムニストの石原壮一郎氏が考察した。

 * * *
 前回は「困ったおじさん」のオールスターメンバーで打線を組みました。共感や反省の声とともに見受けられたのが「やりやすいからって、おじさんばかりネタにするな!」「おばさんでは怖くてやれないだろ」といった声。いえいえ、そんなことはありません。

「困った人」がいるのは、おじさんもおばさんも若い男女も同じ。そして、おばさんを批判する記事が出たからといって、おばさんはじめ女性のみなさんが怒ると決めつけるのは失礼であり、一種の偏見です。多くの女性はそんなに狭量でも浅はかでもありません。

 もし怒りの声が多く寄せられるとしたら、おじさんを批判する記事でも同じことが起きていたはず。「おじさんはいいけど、おばさんを批判するのは許さない!」「おばさん批判は差別だ!」とおっしゃるなら、それは見事なダブルスタンダードです。

「困ったおじさん」のラインナップと同様、ここで取り上げる「困ったおばさん」も、おばさんに限った話ではありあません。今の自分には当てはまらないとしても、傾向を知ることで早めに予防することができます。人の振り見て我が振り直せ。日頃からお世話になっていて、心から敬愛しているおばさんのみなさんのお役に立てたら幸いです。

 では、それぞれに個性的なスラッガー揃いのメンバーを発表いたしましょう。

【1番センター、近ごろの若い子はおばさん】
 若い世代がミスをしたり無知をさらしたりすると、すかさず「近ごろの若い子は」「私たちの若い頃は」というフレーズを打ち込みます。自分たちが“若い子”だった頃も似たり寄ったりか、もっとひどかった可能性は大ですが、そんな冷静な謙虚さはありません。

【2番レフト、人の悪口とダンナの愚痴おばさん】
 会話でどんなボールを投げ込まれても、強引なバット運びで人の悪口かダンナの愚痴を打ち返してきます。自分は世界一不遇で周囲に恵まれていないと認識しており、それを訴えるのに必死で、聞いている側がウンザリしている様子に気づくことはありません。

【3番ファースト、「ほら、私の息子も」おばさん】
 どのコースのボールだろうと、すかさず「ほら、私の息子も医者をやってるじゃない」といった調子で家族の自慢話に持ち込みます。相手には初耳でも、「ほら、~じゃない」と周知の事実のような言い方をするのが特徴。家族以外の話題は、ほぼ出てきません。

【4番サード、「いくつに見える?」おばさん】
 年齢より若く見られることが最大のプライドであり心の支えであるタイプのおばさんは、初対面の相手に対して、こう尋ねずにはいられません。聞かれた側は、予想年齢より何歳ぐらい低めにサービスして答えればご満足いただけるのか、激しく悩んでしまいます。

【5番指名打者、思い込み激しすぎおばさん】
 人の話を聞いていないというか、見事なまでに自分に都合よく解釈するというか、自由奔放なバッティングスタイルで、常に思い込み街道を突き進みます。もちろんおじさんにもいますが、体感として圧倒的におばさんに多い気がするのはどうしてなのでしょうか。

関連記事

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン