2005年以来の優勝に期待がかかる(時事通信フォト)

2005年以来の優勝に期待がかかる(時事通信フォト)

 第一次岡田阪神時代、投手コーチを務めた中西清起氏もこう言う。

「一軍でチャンスを与えて辛抱強く使い、それでも結果が出ないならファームに落とし、新しい別の戦力を引き上げる。この繰り返しが岡田さんのスタイルです。二軍の視察を決して欠かすことなく、一軍以外の選手のことも深く把握していました。その姿勢はずっと変わらず、現在はタブレットでほぼすべての二軍の試合をチェックしているようです。今季の阪神は、村上頌樹(25)をはじめ昨年までファームで埋もれていた選手の活躍が際立ちますが、岡田さんの手腕によるところが大きいでしょう」

 二軍監督時代は2度のファーム日本選手権優勝を経験し、2004年には一軍監督に就任した。

 だが、そこに至るまでの道のりは平坦ではなかった。2001~2004年まで阪神の球団社長を務めた野崎勝義氏が振り返る。

「野村監督が、沙知代夫人の脱税問題で退任する際、久万(俊二郎)オーナーは岡田の昇格を示唆したが、結局、再び外部招聘で星野(仙一)に決定した。時期尚早として内部昇格できなかった岡田には外から勉強させようとNHKの解説者のポストを用意するという話もあった。ですが、本人は『野球人はユニフォームを着てナンボや』という仰木さんの言葉を胸に固辞し、阪神に残った。その後、星野が健康問題で退任したことで、ようやく岡田の監督の番が回ってきたのです」

新井のケガに激怒

 急転直下の監督就任だったこともあり、1年目は4位に終わった。

「コーチが入れ替わったことと一軍監督の準備・経験不足から、打順の組み合わせと投手ローテに迷いがあったことが原因だった」(黒田氏)

 だが2年目から岡田劇場が幕を開ける。

 ジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之で構築される鉄壁のリリーフ陣「JFK」を完成させ、金本知憲や赤星憲広らの活躍で必勝パターンを築き、この年一気にリーグ優勝を果たした。岡田氏とともに「JFK」を作り上げた中西氏はこう語る。

「勝負勘が良く、選手への指示はシンプル。この長所はずっと変わりません。一方、現在の阪神は『JFK』のような鉄壁のリリーフを構築できる状況にはありませんが、その代わり調子のいい投手を連投にならないように工夫しながら起用している。状況に応じた柔軟な采配ができることも岡田野球の強みです」

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