国際情報

《残虐行為》ハマスにほぼ裸で連行されたドイツ人女性の家族が怒り「生存情報を疑う」人質は現地でどう扱われているのか

音楽フェスはガザ地区の付近で開催された(SNSより)

音楽フェスはガザ地区の付近で開催された。右がシャニさん(SNSより)

 ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが、人質を解放し始めた。10月20日にアメリカ人の母娘2人、23日にイスラエル人の高齢女性2人が解放されたことが発表された。国内にハマスの事務所がある小国カタールが人質の解放を仲介しており、ハマス側と諸外国が水面下での交渉を続けている。

 外国人も含め、残る人質は200人以上とみられる。ハマスによる攻撃の対象となった音楽フェスで連れ去られたドイツ人女性のシャニ・ルークさん(22)の家族たちは、ドイツのタブロイド紙『ビルト』の取材に応え、「なぜアメリカはカタールと接触して捕虜を解放できたのに、ドイツは解放できなかったのか?」と自国の対応を批判した。

 シャニさんがほぼ裸の状態で、ハマスの戦闘員にトラックで連行される姿をとらえた映像は、世界に激震をもたらした。母親のリカルダ・ルークさんによると、シャニさんは頭部に重症を負い、ガザ地区にある病院に入院しているとの情報を得たという。しかし生存情報を得てから進展がなく、リカルダさんは「私たちは生存情報を疑い始めています」とも涙ながらに『ビルト』のインタビューで話していた。

 ハマスの戦闘員による民間人への残虐行為は、海外でも広く報じられている。

「イギリスのタブロイド紙『デイリー・メール』で、イスラエルの救援隊員が自身の目撃した一家惨殺の現場について証言しています。『夫の遺体は目がくりぬかれ、妻の遺体は胸が切り落とされ、娘の遺体は足が切断されていた』と語っていました。ほかにも、黒焦げの赤ん坊の遺体や、性器を切り取られた遺体、強姦された形跡のある女性の遺体を目撃したなどの証言がこれまで報道で出てきました。

 イスラエル側もハマス側もそれぞれの思惑のもとで意図的なメディア露出をしている可能性があり、情報が錯綜している状況ではありますが、戦下での貴重な証言といえるでしょう」(全国紙の国際部記者)

関連記事

トピックス

あとは「ワールドシリーズMVP」(写真/EPA=時事)
大谷翔平、残された唯一の勲章「WシリーズMVP」に立ちはだかるブルージェイズの主砲ゲレーロJr. シュナイダー監督の「申告敬遠」も“意外な難敵”に
週刊ポスト
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左/バトル・ニュース提供、右/時事通信フォト)
《激しい損傷》「50メートルくらい遺体を引きずって……」岩手県北上市・温泉旅館の従業員がクマ被害で死亡、猟友会が語る“緊迫の現場”
NEWSポストセブン
財務官僚出身の積極財政派として知られる片山さつき氏(時事通信フォト)
《増税派のラスボスを外し…》積極財政を掲げる高市早苗首相が財務省へ放った「三本の矢」 財務大臣として送り込まれた片山さつき氏は“刺客”
週刊ポスト
WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
ツキノワグマは「人間を恐がる」と言われてきたが……(写真提供/イメージマート)
《全国で被害多発》”臆病だった”ツキノワグマが変わった 出没する地域の住民「こっちを食いたそうにみてたな、獲物って目で見んだ」
NEWSポストセブン
2020年に引退した元プロレスラーの中西学さん
《病気とかじゃないですよ》現役当時から体重45キロ減、中西学さんが明かした激ヤセの理由「今も痺れるときはあります」頚椎損傷の大ケガから14年の後悔
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
NEWSポストセブン