台風に伴い、度々、暴風や継続的な強雨に見舞われる奄美地方。安田市長は、「台風常襲地であり、毎年避難所に避難することのある奄美では、『避難時にペットをどうするか』という点を課題としています。市民の皆さんからも同室避難の声が上がっている。市内で避難訓練が行われたことは、大きな一歩。奄美大島は世界自然遺産の島でもあり、動物を守ることはベースにあります。同室避難ができるよう、なるべく早く、どの場所が適切なのかを決定していきます」と宣言。
奄美市ではかねてよりペット同室避難に向けての勉強会も行われており、同室避難が可能な避難所の整備は喫緊の課題として、安田市長のマニフェストのひとつでもある。
同市の取り組みをヒヤリングし、伍代は「すでに取り組んでいただいていて、本当に心強いです」と笑顔に。「ペットはわが子同然。そんな大切な家族が避難所へ入ることを拒否されたら悲しい。“ペットが避難できないならば……”と避難所を諦め、自宅で被害に巻き込まれた方もいらっしゃる。ペットを連れて避難できる場所があるだけで、助かる命がたくさんあります。ぜひ、同室避難が叶わない現状を変えていただきたい。私たちも飼い主側の心構えとして、しつけやワクチン接種、ペット用品の準備など、避難へ向けた日頃の備えをしっかりと発信していきます」
伍代はそう、意気込みを語った。奄美市での同室避難の実地訓練を振り返り、うささんも重ねて「災害はいつ来るか、わかりません。場所さえあれば命は守られる。まずは飼い主とペットが安心して避難できる場所の準備をお願いしたいです。同室が可能な避難所と認めない避難所を区別することで、アレルギーがある方や動物が苦手な方も心配なく、避難できると思います」と、避難所の早期設置を訴えた。
動物の保護に取り組んできた経験から、うささんは「飼い主に置いて行かれたペットは“自分が捨てられた”とわかります。その時のショックや記憶でガクンと気持ちを落とし、体調を崩して、亡くなってしまうケースも多いんです」と話す。
表敬訪問に際し、伍代とうささんは、お互いの活動について情報交換も行った。同室避難実現へ向けた志をあらためて確認し合い、今回の奄美での活動を締めくくった。