21年前、イベントに登場した黒木瞳
大地真央(67)にはプロフェッショナルとしての振る舞いを叩き込まれた。
「大地さんは『組のトップではなく、宝塚のトップにならなければ意味がない』という一心で、黒木さんをスパルタ指導しました。プレッシャーに負けず食らいついていった黒木さんのど根性に、大地さんも『九州の女は強い』と舌を巻いたそうです。
厳しい演技指導の中に、大地さんなりの気遣いもありました。黒木さんを叱った後で食事に誘い、『ほかの人があなたに注意できないように、みんなの前で注意しているんだ』とフォローしたそうです。そんな大地さんのことを黒木さんは“母であり、姉であり、師匠”と敬愛し、退団後も交流を続けています」(前出・スポーツ紙記者)
黒木自身は、宝塚という特殊な環境への感謝を述べている。
〈出会った人たちの誰もが私を褒めなかったことも幸いしたと思いますよ。おこられたり、時にはけなされたりしたことで、私を決して自惚れの中に沈めなかった……〉(『グラツィア』2003年2月のインタビューより) 古巣が渦中にある今、黒木は何を思うのか、所属事務所に問い合わせたところ、担当者が「報道に心を痛めているとは思いますが、なにぶん撮影で多忙ですので……」と答え、取材に応じるのは難しいとのことだった。
かつて黒木は、宝塚について「宝塚がなかったら、今の自分はなかった。私のすべて、私のいしずえと言ってもいいし、今もあこがれの夢の世界です」とも語っていた。今回の騒動について、黒木は公式コメントを出していない。沈黙の裏には、深い悲しみがあるのだろう。