芸能

【ブギウギ「梅丸少女歌劇団」座談会】升毅・翼和希・伊原六花が語るドラマの反響とその喜び「OSK公演も満席」「“秋山”と呼んでくれる」

ついに出演者座談会が実現!

ついに出演者座談会が実現!(中央から時計回りに升毅、翼和希、伊原六花)

 毎朝8時が待ち遠しくなるNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』。大熊社長役・升毅(68)、男橘アオイ役・翼和希、秋山役・伊原六花(24)──大阪の「梅丸少女歌劇団」を支える3人が、座談会で『ブギウギ』の魅力を語りつくす。【全3回の第3回。第1回から読む

 * * *
升:僕は橘が社長室に乗り込んできて大熊社長と対峙するシーンが、やっていて久々に楽しかったです。僕の目をずっと見続ける翼さんの目を通じて橘の思いがどんどん伝わってきました。翼さんはテレビに出るのは初めてと聞いていたけど、やっぱり舞台をやっているのですごいパワーだなと。めちゃめちゃ怒った顔をする場面でしたが、内心はとても楽しかったです。

翼:本当ですか。絶対負けたらあかんと思ってました(笑)。実は私、セットの陰から升さんを見させていただいて、所作を研究していました。袴を着た時の腕の組み方から顎の引き方、眉間の皺はいいなぁなんて考えながら。普段、男性と共演する機会はないので、やっぱり余裕があると男の人って大人の色気があふれるんやなとか、ここぞとばかりに見させてもらっていました(笑)。

伊原:私は赤紙が届いた六郎ちゃん(黒崎煌代)が東京に来て、スズ子の横に寝ていて「姉やん、そっち行ってええか」という台詞にズキューンって心が掴まれました。戦死したと報せを受けたスズ子がステージで泣き崩れたところに六郎ちゃんが出てきて笑っていて……。そのあとの「ラッパと娘」の歌もですし、あの回はすべてが素晴らしく、泣けちゃうんです。

翼:最近、涙なしには観られないです。

升:『ブギウギ』の反響はすごくて、OSKの公演もお客様が一杯になったというニュースを見て嬉しかったですね。僕が大阪で舞台をやっている頃にOSKのポスターがよく貼ってあったんですが、一時は集客的にも大変な状況だというのも聞こえていたから。

翼:朝ドラ出演をきっかけにOSKの南座公演にもたくさんの方が足を運んでくださいました。あれほど満席の客席は見たことがなく感激しました。

升:もうドラマのオファーが来たんじゃない?

翼:いえいえ……。ご縁があればいいなとは思います。普段、男役しかやっていないので、女性役をやるには所作を見直さないといけません。スカートをもう10年以上はいていないので歩き方がガニ股だし、座るとつい足を開いてしまう(笑)。

伊原:いろんな番組に出させてもらうと、タレントさんにも『ブギウギ』ファンの方がたくさんいらっしゃるんです。「秋山」と呼んでくださって、感想や細かなシーンについて熱弁してくださる方がたくさんいます。

升:「ブギウギ観ているよ」と皆から声をかけていただくんですが、もう僕は全然出てへんけどなって思いながら聞いてます(笑)。僕が出ているからではなく、作品が面白いから観てくれている。『ブギウギ』の場合は、出演者としてもそれが最高に嬉しいんですよ。

翼・伊原:同感です!

(了。第1回から読む

【プロフィール】
升毅(ます・たけし)/1955年生まれ、東京都出身。1985年に演劇ユニット「賣名行為」を結成。1991~2002年は劇団「MOTHER」を主宰。主な出演作にドラマ『沙粧妙子-最後の事件-』『高嶺の花』など。『風のハルカ』『あさが来た』などNHK朝ドラにも多数出演。

翼和希(つばさ・かずき)/大阪府出身。2013年、OSK日本歌劇団入団。男役。主演作『へぼ侍』(脚本・演出、戸部和久)が2024年1月に大阪、2月に東京で再演が決まった。2024年2月21、22日には『翼和希コンサートin浅草』が開催予定。

伊原六花(いはら・りっか)/1999年生まれ、大阪府出身。2018年にTBS『チア☆ダン』にて女優デビュー。NHK朝ドラ『なつぞら』などに出演。主演作のディズニープラスオリジナルドラマ『シコふんじゃった!』が配信中。

撮影/藤岡雅樹

※週刊ポスト2024年1月1・5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

雅子さま、フレッシュグリーンのお召し物で全国植樹祭にご出席 未来を担う“幼苗”と緑風の笑顔
雅子さま、フレッシュグリーンのお召し物で全国植樹祭にご出席 未来を担う“幼苗”と緑風の笑顔
女性セブン
「マッコリお兄さん」というあだ名だった瀬川容疑者
《川口・タクシー運転手銃撃》68歳容疑者のあだ名は「マッコリお兄さん」韓国パブで“豪遊”も恐れられていた「凶暴な性格」
NEWSポストセブン
『EXPO 2025 大阪・関西万博』のプロデューサーも務める小橋賢児さん
《人気絶頂で姿を消した俳優・小橋賢児の現在》「すべてが嘘のように感じて」“新聞配達”“彼女からの三行半”引きこもり生活でわかったこと
NEWSポストセブン
NEWS7から姿を消した川崎アナ
《局内結婚報道も》NHK“エース候補”女子アナが「ニュース7」から姿を消した真相「社内トラブルで心が折れた」夫婦揃って“番組降板”の理由
NEWSポストセブン
奥田瑛二
映画『かくしごと』で認知症の老人を演じた奥田瑛二、俳優としての覚悟を語る「羞恥心、プライドはゼロ。ただ自尊心だけは持っている」
女性セブン
菅原一秀(首相官邸公式サイトより)と岡安弥生(セント・フォース公式サイトより)
《室井佑月はタワマンから家賃5万円ボロビルに》「政治家の妻になると仕事が激減する」で菅原一秀前議員と結婚した岡安弥生アナはどうなる?
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【厳戒態勢】「組長がついた餅を我先に口に」「樽酒は愛知の有名蔵元」六代目山口組機関紙でわかった「ハイブランド餅つき」の全容
NEWSポストセブン
今シーズンから4人体制に
《ロコ・ソラーレの功労者メンバーが電撃脱退》五輪メダル獲得に貢献のカーリング娘がチームを去った背景
NEWSポストセブン
真美子夫人とデコピンが観戦するためか
大谷翔平、巨額契約に盛り込まれた「ドジャースタジアムのスイートルーム1室確保」の条件、真美子夫人とデコピンが観戦するためか
女性セブン
「滝沢歌舞伎」でも9人での海外公演は叶わなかった
Snow Man、弾丸日程で“バルセロナ極秘集結”舞台裏 9人の強い直談判に応えてスケジュール調整、「新しい自分たちを見せたい」という決意
女性セブン
亡くなったシャニさん(本人のSNSより)
《黒ずんだネックレスが…》ハマスに連れ去られた22歳女性、両親のもとに戻ってきた「遺品」が発する“無言のメッセージ”
NEWSポストセブン
主犯の十枝内容疑者(左)共犯の市ノ渡容疑者(SNSより)
【青森密閉殺人】「いつも泣いている」被害者呼び出し役の女性共犯者は昼夜問わず子供4人のために働くシングルマザー「主犯と愛人関係ではありません」友人が明かす涙と後悔の日々
NEWSポストセブン