不動産・ホテル・飲食・介護・保育など幅広い事業を展開する「シマダグループ」が、昨年11月に日本酒飲み放題のホテルを開業した。
「グループ会社である大正元年創業の老舗酒造・吉川醸造の、極低温下でじっくりと醸した『雨降』をメインに、日本酒を存分に楽しめます」(ビジョナリー企画部広報の瀧口喜子さん・以下同)
館内に足を踏み入れれば、木桶の日本酒タンクのオブジェや全長4m・重量35kgのしめ縄に目を奪われる。
ラウンジのテーブルは吉川醸造の貯蔵タンクの木蓋を再利用し、スツールは長野県諏訪地方の「御柱祭」で使用された木材を使用。そんな和の空間でスタッフから手渡されるのは、“宿泊手形代わりの枡”だ。
「チェックイン時にお渡しします。この枡で蔵元自慢の日本酒(4〜5種類)をご堪能いただけます」
蒸し物や揚げ物、小鉢など一口サイズのおばんざいやちまきなどは食べ放題(13時30分〜17時)。18〜22時はナイトラウンジとなり、乾き物なども並ぶ。持ち込みも可能だ。
客室は4タイプあり、全21室。内装は部屋によって異なるが、枡のアクセントウォールや雨降を想起させる白のストリングスカーテンを配するなど趣向を凝らした。
そして10階には定員8名の足湯がある。
「24時間飲み放題のディスペンサーがあり、一献傾けつつ足湯につかり、浅草や東京スカイツリーなどの景色を眺められます」
さらに60分予約制の、ひのきが香る貸し切り露天風呂(2〜4階『Masu』『Tokkuri』に宿泊の場合、1万円の追加料金がかかる)も人気だ。そして翌朝の朝食(6時30分〜9時30分)には、おむすびが提供される。
「新潟県産のコシヒカリと、福島県産ミルキークイーンをブレンドしたお米を使っています。スパムエッグなど具材は日替わりです」
このホテルをさらに楽しむ“裏技”は──。
「チェックイン前の13時半からラウンジはオープンしているので、早めにお越しいただくのがおすすめです。18時以降はメニューが変わりますので、浅草観光後に再度お楽しみいただけます」
世界的に人気が高まっている「SAKE」を存分に味わえ、さまざまな日本文化に触れられる同ホテルは、訪日外国人にも大好評で、宿泊客の9割を占める日もあるという。左党垂涎のホテルで、異文化交流も体験できそうだ。
【DATA】
『SAKE Bar Hotel 浅草』/1室料金2万円〜。/東京都台東区駒形1-6-7 チェックイン:15時、チェックアウト:11時。2〜4階は定員1〜2名の『Masu』(約12平方メートル)が9室、『Tokkuri』(約17平方メートル)が3室。5〜8階は定員4名の『Komodaru』(約27平方メートル)が8室、9階が定員7名のスイート『Kura suite』(約50平方メートル)が1室。掲載写真は『Komodaru』。
※女性セブン2024年4月18日号