フーディ姿の堂本光一
戻りたかったら戻ればいい
ジャニー氏の性加害問題が表面化して以降、光一は一連の事務所問題に対する思いを、あけすけに語ってきた。
「舞台の演出でジャニー氏のもっとも身近にいた光一さんは、いままでは『彼に迷惑をかけてはいけない』、『彼の名誉のために恥ずかしい作品を作ってはいけない』と、ジャニー氏に思いを寄せながら仕事をしてきたそうです。
しかし、性加害の実態を知ってからは『刻まれたものをバツをつけて十字架にして、自分として表現していかなければいけない』と決別を宣言。一時はジャニー氏が名付けたグループ名を変えることも考えていたといいます」(前出・芸能関係者)
3月10日放送の『だれかtoなかい』(フジテレビ系)にゲスト出演した光一は、MCの中居正広(51才)と二宮和也(40才)とのトークで複雑な思いを明かしている。
「3月末に単独で退所した剛さんのことを聞かれ、『けっこう前から聞いていて、話はしていたので。尊重したいとは思うんですけど……』と困惑気味に話していました。二宮さんから『(退所)しないんですか?』と問われると『遅かれ早かれ全員、退所する』と答えたものの、その時点で明確な答えは出ていなかったようで、スタートエンタとの契約については最後まで明言を避けていました」(芸能リポーター)
光一が不安を抱いていた理由のひとつは権利関係の問題だったという。
「剛さんに続いて、光一さんも事務所を出るとKinKi Kidsの名前が使えなくなる可能性があるというのです。剛さんは『2人で活動するならそれでいいじゃない』と、グループ名にこだわらならい様子だったといいますが、光一さんの決断は後輩たちの将来を左右する。舞台の演出などを通じて指導者としての立場を自覚していた光一さんにとっては、そう簡単に決められることではなかったようです」(前出・芸能リポーター)
4月4日に発売された『日経エンタテインメント!』(2024年5月号)のインタビューで、光一はさらに踏み込んで発言した。
「《僕が新会社に対して勘違いしてほしくないなと思っているのは、KinKi Kidsにせよ誰にせよ、各タレントが作り上げた歴史は前の会社で作り上げたものであって、新会社のものでは決してない》とスタートエンタに苦言を呈したのです。福田淳社長に対しては『もっとコンサートや現場を見てほしい』と、愛のある“ダメ出し”までしていました。
彼としては、新会社に対し“旧ジャニーズ事務所の遺産に頼りすぎず、新しいエンタメをタレントたちと一緒に作ってほしい”という思いがあるのでしょう。あくまで、“タレントのブランドはタレント自身のもの”というのが彼の主張ですから」(前出・芸能リポーター)
光一は昨年5月に個人事務所を設立し、代表取締役に就任。後輩たちの指針となるべく、早い段階からスタートエンタと条件面などについて話し合ってきた。
「福田社長はソニーグループ出身でコンサルティング会社の経営者。芸能界では大手事務所から独立した女優ののんさん(30才)のエージェントとしても知られ、かねてテレビ局やタレントへの圧力を批判してきました。芸能界の近代化を真剣に考える熱血漢ですが、ジャニーズ出身のタレントたちとは考え方にまだズレがあり、信頼関係を完全に構築するまでにはもう少し時間がかかると見られています」(前出・芸能リポーター)
福田氏はスタートエンタの社長に就任した当初、King & Princeを“リユニオン(再集結)させる”と語ったり、元SMAPの5人に“戻りたかったら戻ればいい”と呼び掛けるなど、現実的とは言い難い発言が目立っていた。