「禊ぎポーズ」で延命を図る「裏金大甘処分議員」4
当選9回の下村氏は選挙に強く、最近4回の総選挙では大差で当選した。だが、今回は駅前でお詫び演説をしても通行人は完全無視状態。支持者も逃げているという。
「下村さんは選挙を見据えてポスターをどんどん貼っているが、原則として事前に許可を得た家にしか貼らないはずなのに、それが剥がされた。どうやら以前許可した支援者たちが今回は貼りたくないと剥がしているようで、事務所側はショックを受けている」(別の地方議員)
今回の選挙が逆風のうえ無所属出馬となる下村氏は、選挙区で敗北すれば比例復活もない。
下村氏をどうすれば落選させられるのか。前出の自民区議の話に重要なヒントがありそうだ。
「自民党の区議の間には、“いつまでも下村さんではない”と世代交代を求めて有力な都議に出馬を促す動きもある」
来年7月には東京都議選が控える。“将を射んとすればまず馬を射よ”戦術で、下村氏を支援しようとする自民党の地方議員たちに、“それなら地方選で票を入れない”と「落選運動」を展開するのだ。
通常の「選挙活動」が特定の候補者への投票を呼び掛けるのに対し、特定の候補者を“当選させてはならない”と呼び掛けるのが「落選運動」だ。運動を展開する期間や方法への規制が少なく、個人の呼びかけがきっかけでも、盛り上がった時の破壊力は非常に大きい。
有権者とより身近に接する地方議員たちが落選運動に直面することで離反し、保守分裂の大混戦となれば、下村氏の禊ぎ当選を阻止できる可能性は高くなるのだ。