ライフ

《創業76年》豆とナッツの専門メーカー「ミツヤ」 素材の魅力を引き出すための丁寧なものづくり

はちみつをブレンドした水飴でそら豆をコーティング

はちみつをブレンドした水飴でそら豆をコーティング。甘しょっぱさがたまらない

「ひとつぶに、驚きを。」をスローガンに掲げる「ミツヤ」は1948年の創業以来、一貫して豆・ナッツの製造販売を行っている食品メーカーだ。福岡や広島など全国6か所の自社工場で、NB(自社ブランド製品)とPB(製造を行っていない企業[スーパーやコンビニなど]が企画・開発した製品)の開発・製造をしている。

「約600種類の製品を販売していますが、NBは現在50品目ほどで、開発に力を入れています」(東日本営業部兼マーケティング部部長の湊弘充さん・以下同)

 2024年6月に創業76年を迎える同社は近年、ロイヤルミルクティー味の大豆菓子や、オリーブオイルでローストしたミックスナッツなど“攻めた”製品開発を続けている。

 3月に販売を開始したのが『あめッジョ そら豆』だ。

「2種類の豆が入っています。1つは、はちみつをブレンドした水飴でそら豆をコーティングした豆菓子。もう1つは、乾燥させたそら豆を揚げ、塩をまぶし、サクッとした食感のイカリ豆です。甘さとしょっぱさのハーモニーを奏でてくれます」

 加えて、オレイン酸・オメガ脂肪酸・ビタミンE・食物繊維などが豊富なナッツに、サプリメント要素を盛り込んだ『サプリナッ!』シリーズも展開している。

 その第1弾はヨーグル風味のさわやかな味わいの商品で、「まもり高める乳酸菌L-137」(「まもり高める乳酸菌L-137」はハウス食品グループ本社の登録商標)が100億個分と、GABA(GABAを1日あたり12.3mg摂取し継続すれば、血圧改善の効果が期待できるという)が23mg配合されている。

 豆とナッツの専門メーカーだからこそ、素材の魅力を引き出すための手間や労力を惜しまない。

「例えば、イカリ豆は通常、お客様が硬い皮を外して食します。しかし弊社は、そら豆の皮を切り、尻の黒い部分にも切り込みを入れてから水を含ませるので、薄皮までやわらかく、丸ごと召し上がっていただけます。季節や素材の状態に合わせ、揚げる時間や油の温度を調整しています」

人の目で一粒一粒確認し、非正規品を確実に除外する

人の目で一粒一粒確認し、非正規品を確実に除外する

くるみにきなこをまぶす

くるみにきなこをまぶす

 そんなイカリ豆シリーズの2023年合計出荷数は760万袋! また焙煎工程では、直火式・ガス流動層・遠赤外線焙煎機・熱風ロースターなどを使い分ける。さらに──。

「作業工程には、ほぼすべて人の手が入ります。原料を機械に入れた後、均一に火が通るように手でならします。きなこや蜜、キャラメルなどもすべて職人が配合して、コーティングを施すのです」

 丁寧なものづくりと技術力に裏打ちされた同社だからこそ、PBへの注文が引きも切らないのだろう。

【商品DATA】
『あめッジョ そら豆』70g 324円
『サプリナッ!GABA&乳酸菌 ヨーグルト味』40g 324円

取材・文/藤岡加奈子

※女性セブン2024年5月2日号

『あめッジョ そら豆』

『あめッジョ そら豆』

『サプリナッ!GABA&乳酸菌 ヨーグルト味』

『サプリナッ!GABA&乳酸菌 ヨーグルト味』

アーモンドはバラ科サクラ属の落葉高木。日本ではかつて「扁桃(ヘントウ)」と呼ばれた

アーモンドはバラ科サクラ属の落葉高木。日本ではかつて「扁桃(ヘントウ)」と呼ばれた

関連記事

トピックス

橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
フレルスフ大統領夫妻との歓迎式典に出席するため、スフバートル広場に到着された両陛下。民族衣装を着た子供たちから渡された花束を、笑顔で受け取られた(8日)
《戦後80年慰霊の旅》天皇皇后両陛下、7泊8日でモンゴルへ “こんどこそふたりで”…そんな願いが実を結ぶ 歓迎式典では元横綱が揃い踏み
女性セブン
犯行の理由は「〈あいつウザい〉などのメッセージに腹を立てたから」だという
「凛みたいな女はいない。可愛くて仕方ないんだ…」事件3週間前に“両手ナイフ男”が吐露した被害者・伊藤凛さん(26)への“異常な執着心”《ガールズバー店員2人刺殺》
NEWSポストセブン