歌手デビュー翌年の1986年に『ザ・ベストテン』に初出演して以来、12曲で58回もランキング (撮影/西田幸樹)
1989年は他局の仕事でカンボジアに滞在中、衛星生中継で『涙はどこへいったの』を歌唱。カンボジアとの縁はその後も続き、昨年「日・カンボジア友好関係70周年」の親善大使に任命された。
ほかにもドラマや映画の撮影現場から中継を行なうなど、『ベストテン』は18歳の少女がスターに駆け上がるまでの軌跡を記録してきた。番組終了から35年。数々の音楽番組に出演してきた南野だが、その中でも『ベストテン』には特別な思い入れがあるという。
「アットホームな雰囲気だけど背筋が伸びる。私にとってはそういう番組でした。それは司会の黒柳徹子さんやスタッフの皆さんが番組づくりにひとかたならぬ熱意をお持ちで、若い出演者に対してもおもてなしの精神で接してくださっていたからだと思います」
【プロフィール】
南野陽子(みなみの・ようこ)/1967年生まれ、兵庫県出身。1985年に『恥ずかしすぎて』で歌手デビュー。主演ドラマ『スケバン刑事II』で人気に火がつき、ナンノの愛称でトップアイドルに。近年は女優としてドラマ、映画、舞台に数多く出演。歌手としても新曲の制作やライブ活動を展開している。『ベストテン』出演シーンをHD映像にアップコンバートしたBlu-ray3枚組『南野陽子ザ・ベストテンCollection』(税込1万6500円)が6月26日発売。本人が語る全出演回のエピソードを掲載したインタビューブックが付属する。
取材・文/濱口英樹
※週刊ポスト2024年6月28日・7月5日号