全国ツアー『シャリとキリギンス』のチラシを前にインタビューを受ける銀シャリ
M-1で優勝していなかったら……
――同期のプラス・マイナスの再結成はないですか?
橋本 ないですね。
鰻 兼光なぁ。ないやろな。
――2人はもしM-1で優勝していなかったら、THE SECONDに出場していましたか。
橋本 出てると思いますよ。
――M-1王者という肩書きがなく、かつTHE SECONDのない時代だったら、今、どうしていたと思います?
鰻 変わらず漫才はやっていたと思います。出られる賞レースがあったら、出るというだけで。
橋本 どんな賞を獲っていようが、獲っていなかろうが、漫才師は最後は自分との戦いじゃないですか。何のご褒美がなくても、おもしろいと思うネタを作り続ける。その作業自体が、脳内から幸せ汁が出てくるやつなんで。映画『PERFECT DAYS』の役所広司さんみたいなイメージですかね。日々のルーティンを淡々とこなしていくことに幸せを感じる。認められるとか認められないということでもなく。僕は世界一の銀シャリファンでもあるんですよ。だから、ファンとしてがっかりしたくないというのもあります。
鰻 そんだけ。ほんまに。今の銀シャリ、おもしろいなあって。ずっと思われたいだけっす。
(全3回の第1回。第2回に続く)
◆撮影/山口京和