国内

数々の犯罪捜査に携わってきた元刑事が一番に思い出す現場 遺体を取り囲むバケツから放たれていた臭気の正体

長年、凶悪犯罪と向き合ってきた元刑事が一番に思い出す現場とは(イメージ)

長年、凶悪犯罪と向き合ってきた元刑事が一番に思い出す現場とは(イメージ)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、元刑事が語る、長いキャリアのなかで一番に思い出す強烈な現場について。

 * * *
 連日のように危険な暑さが続くが、この暑さで以前、警視庁の元刑事から聞いた真夏に起きた奇怪な不審死の話を思い出した。

 殺人や強盗などの凶悪犯罪を主に捜査し取り締まる強行犯係で長年刑事を務めてきたH氏に、これまでの刑事人生で、一番に思い出す事件は何か?と問うた時のことだ。突然死に自殺、殺人と数多くの人の死を目にし、「女の裸なら嫌というほど見てきた。ただし死体だけどね」というH氏は、誰もが知る猟奇的な殺人事件の捜査にも携わったこともある。きっとおぞましい殺人事件の現場について語られるのではないかと期待した。

 ところがH氏の答えは違っていた。「1人暮らしをしていた若い女性の不審死だ」という。独身OLの不審死が、なにゆえH氏の記憶に深く残っていたのか。それは女性が亡くなっていた現場の状況が、H氏の想像を超え、あまりに奇怪ですさまじかったからである。

 今から10年以上も前のことだ。都内下町にあるアパートの1室で独り暮らしをしていた若い独身女性が亡くなっているのが見つかった。昼になっても職場に出てこない女性を不審に思い、同僚が電話をかけたがつながらない。女性の両親は地方ですぐに出てこられないため、同僚が彼女のアパートを訪ねた。呼び鈴を押しても返事はないが、携帯電話を鳴らすと、部屋の中から呼び出し音が聞こえてくる。彼女は部屋の中にいると考えた同僚は警察に通報。最寄りの交番から警察官がきて、アパートの管理人に連絡しドアを開けた。その瞬間、同僚や警察官は猛烈な臭気に襲われたという。

 女性は臭気漂うベッドの上で、ルームウェアを着て亡くなっていた。ベッドの脇には空になったビールやサワーの缶が転がり、扇風機が回っていたという。現場となった部屋は物やゴミがたまり乱雑に散らかっていたが、汚部屋というほどでもなかった。発見時の様子から事件性はないと判断された。吐いた跡が見られたため、泥酔し嘔吐し、その吐しゃ物が喉につまり窒息したのではないかとみられた。この状況を聞けば、おそらく酒と吐しゃ物の臭いが強烈だったと想像するだろう。

関連記事

トピックス

中村芝翫の実家で、「別れた」はずのAさんの「誕生日会」が今年も開催された
「夜更けまで嬌声が…」中村芝翫、「別れた」愛人Aさんと“実家で誕生日パーティー”を開催…三田寛子をハラハラさせる「またくっついた疑惑」の実情
NEWSポストセブン
ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
安倍昭恵夫人に「出馬待望論」が浮上するワケ 背景にある地元・山口と国政での「旧安倍派」の苦境
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《秘話》遠野なぎこさんの自宅に届いていた「たくさんのファンレター」元所属事務所の関係者はその光景に胸を痛め…45年の生涯を貫いた“信念”
週刊ポスト
政府備蓄米で作ったおにぎりを試食する江藤拓農林水産相(時事通信フォト)
《進次郎氏のほうが不評だった》江藤前農水相の地元で自民大敗の“本当の元凶”「小泉進次郎さんに比べたら、江藤さんの『コメ買ったことない』失言なんてかわいいもん」
週刊ポスト
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
水原一平の賭博スキャンダルを描くドラマが「実現間近」…大谷翔平サイドが恐れる「実名での映像化」、注目される「日本での公開可能性」
週刊ポスト
川崎、阿部、浅井、小林
女子ゴルフ「トリプルボギー不倫」に重大新局面 浅井咲希がレギュラーツアーに今季初出場で懸念される“ニアミス” 前年優勝者・川崎春花の出場判断にも注目集まる
NEWSポストセブン
6年ぶりに須崎御用邸を訪問された天皇ご一家(2025年8月、静岡県・下田市。撮影/JMPA)
天皇皇后両陛下と愛子さま、爽やかコーデの23年 6年ぶりの須崎御用邸はブルー&ホワイトの装い ご静養先の駅でのお姿から愛子さまのご成長をたどる 
女性セブン
「最高の総理」ランキング1位に選ばれた吉田茂氏(時事通信フォト)
《戦後80年》政治家・官僚・評論家が選ぶ「最高の総理」「最低の総理」ランキング 圧倒的に評価が高かったのは吉田茂氏、2位は田中角栄氏
週刊ポスト
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン