ライフ

【独占インタビュー】ユリ・ゲラー氏が明かす日本への感謝「お金より大切なものに気づかせてくれた」 現在はイスラエルで博物館を経営

曲げたスプーンで装飾したキャデラックを自身の博物館に展示しているユリ・ゲラー氏(写真提供:Uri Geller Museum)

曲げたスプーンで装飾したキャデラックを自身の博物館に展示しているユリ・ゲラー氏(写真提供:Uri Geller Museum)

 小学校ではスプーン曲げが大流行……今から50年前、颯爽と登場した謎多き20代の青年が次々と起こす超常現象に、日本中が夢中になった。当時の“超能力ブーム”の中心にいた人物は今どこで何をしているのか。現在はイスラエルで博物館を経営するユリ・ゲラー氏(77)に独占インタビューを行った。

 * * *
 日本のテレビ番組に出るために1974年2月に初来日した時の記憶は、今もなお鮮明で、私の心の中に力強く刻まれています。なぜならば、日本の人々、子供たちも含めて、私を大変温かく受け入れてくれたからです。あれから50年経ちますが、現在も日本のファンからたくさんのメールが届き、心温かくてポジティブな日本の皆さんの印象は半世紀経ても何ひとつ変わっていません。1970年代に日本ヘルスメーカーのルームランナーのCMに出演したこともいい思い出です。

 初来日以降、日本には公私で数えきれないほど訪れ、多くのアメージングな経験をしました。実は約1年間、富士山の麓の山中湖の近くの小屋に家族で暮らしていたことがあります。NYでジョン・レノンとヨーコ・オノが、心身ともに困憊して激やせしていた私を見て、日本での生活を勧めてくれたのです。それまで名声や富にとらわれていましたが、富士山をはじめ、母なる自然のエネルギー、日本と日本人が持つスピリチュアリティは、お金より大事なものに気づかせてくれ、私の人生をよりよいものに変えました。

 私は現在、故郷イスラエルに住んでいます。テルアビブ郊外のヤッファに私財を投じて建設した「ユリ・ゲラー博物館」を経営し、自らツアーガイドもしています。博物館の前には世界一大きい長さ16メートルの曲がったスプーンを展示し、日本の方々のために日本語での説明も付けてあります。

 館内にはジョン・レノンが宇宙人からもらったという金色の卵形の物体、マイケル・ジャクソンら多くの大スターゆかりのコレクションなども展示し、楽しんでいただいています。博物館の収益は心臓病の子供たちのための基金に寄付し、支援活動にも力を注いでいます。

取材・文/上田千春

※週刊ポスト2024年8月16・23日号

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト