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「ピエール瀧の役みたいに高圧的なのはいない」話題のNetflixドラマ『地面師たち』を“本物の地面師たち”はどう観たか

ドラマ『地面師たち』の主演・豊川悦司

ドラマ『地面師たち』の主演・豊川悦司

 7月25日にネットフリックスで配信され、大ブームとなっている綾野剛(42)、豊川悦司(62)のダブル主演のドラマ『地面師たち』。国内ランキングはもちろん、同社配信作品の世界ランキングでも上位に食い込んでいる。物語の内容は所有者になりすまして他人の土地を売り、カネを騙し取る詐欺集団「地面師」を描いたサスペンスだが、物語は2017年に起きた「積水ハウス地面師詐欺事件」をモデルとした同名小説が原作である。

 ドラマ人気により、実際の事件の舞台となった五反田の一等地のタワーマンションにも見物客が集まっているという。近隣オフィスに勤める40代男性が言う。

「最近はYouTuberと思われる人たちがカメラやスマホを手にマンション周辺を何か喋りながら撮影している姿をよく見かけます」

「地面師にご注意ください」の看板が…

 このドラマは“本物”も観ているとする証言もある。裏社会を取材する作家の草下シンヤ氏はこう語る。

「捜査当局はもともと地面師を『池袋グループ』『総武線グループ』など狙う地域ごとに分類して捜査を進めていたが、最近、そのうちのあるグループに属していた元地面師の人物に会ったところ、作中の残虐なシーンには『地面師は所詮、詐欺師。殺しの覚悟を持つ者はいないよ』と現実との違いを指摘していました。

 あとは細かいシーンですが、『ピエール瀧(57)の役のように相手業者に対してまくしたて、高圧的な態度を取る地面師も見たことがない』『交渉の時、あんなに大勢で行かない』などと言っていた」

 また地面師界隈では、ドラマの影響と思しき変化が話題になったという。

「港区のある空き地に以前なかった『この土地は売り物ではありません。地面師にご注意下さい』という看板が立てられていたそうです。地面師というワードを強調するのはドラマを受けてのことかもしれません」(同前)

 詐欺が未然に防がれたら何よりだ。

※週刊ポスト2024年9月13日号

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