「誠意を感じられない」Aくん一家の決断
なぜAくん一家は、学校側の連絡に応じなかったのか。
「息子が在籍中、学校側とは何度も話し合いを重ねてきましたが、こちらはメールに即返信したにもかかわらず向こうは何週間も返答がないことの繰り返しだったり、かと思えばいきなり『明日、学校に来られないか』と言われたり、とても負担を感じました。
また、“再検討した結果、いじめの疑いがある重大事態として同私学部に報告するに至った”といいますが、私学部に報告する上で息子本人に一度も聞き取りがなかったことが引っかかっています。
調査結果報告書で生徒間のやり取りには触れていても、息子を一番追い詰めた別室指導やPTSDになったことまでは記載がなく、やはり誠意を感じられません。
将来的に学校側と再び直接やり取りする意思がないわけではないのですが、息子のこと以外にも問題を抱えている時期だったこともあり、学校から封書が届いてすぐ応答するまでの気力はありませんでした。また振り回されるのが怖い、という感情もあります」