エミー賞で18部門を受賞した配信ドラマ『SHOGUN 将軍で、主演かつプロデューサーも務めた真田広之(写真/AFLO)
何回かパブで僕のバースデーをやってもらったことがあるんです。マスターが船の形をしたケーキを作ってくれて……今でも忘れられない。ロウソクを消そうとした瞬間に広之がケーキを持ち上げて僕の顔に叩きつけた。そしたら『広之! 俺が何日間もかけて作ったんだ』ってマスターが怒って……その後、広之がしょんぼりとひとりで壁についたクリームの掃除をしていたんです。かわいいですよね」
その後、真田は2003年の『ラスト サムライ』への出演を機に、活躍の場を海外へと広げることになる。2010年には「ハリウッドで最も活躍しているアジア俳優」に選出されるなど着実にキャリアを築いてきた。
島は真田のエミー賞受賞を聞いた時の率直な思いを口にする。
「涙が出ましたよ。スピーチで『これまで時代劇を継承して支えてきてくださった全ての方々、そして監督や諸先生方に心より御礼を申し上げます』と語っていて、きっとうちの親父(義父の萬屋錦之介)、勝新太郎さん、三船敏郎さんらみんなのために今まで努力してきたんだろうなって思いました。
僕の高校時代から20代にかけての青春時代は、いつも広之と一緒でした。苦しい時辛い時、いつも声をかけて励ましてくれた。かけがいのない無二の親友です」