ビジネス

《警告》日本が外国人材に選ばれなくなる“根本理由”「経済大国ニッポン」の過去を引きずる日本人の「時代遅れ感覚」

さまざまな場所で活躍する外国人人材

さまざまな場所で活躍する外国人人材

 日本のさまざまな業種で、外国人材なしには立ちゆかなくなっている。円安で日本の魅力が低下している今、外国人労働者に選ばれ続けるためにはどうすればいいのか。そのヒントになりそうなのが、外国人材は日本をどう見ているかという視点だ。そこから見えてきたのは、時代遅れの日本人の意識だった──。

 外国人材と人手不足の日本企業を多数マッチングしてきた「株式会社ジンザイベース」の代表取締役・中村大介氏が、外国人労働者の実態を綴った『日本人が知らない 外国人労働者のひみつ』(白夜書房)より、外国人材を受け入れるうえで大切な考え方をお届けする。(同書より一部抜粋して再構成)【全4回の第4回。第1回を読む】

 * * *
 インドネシア人女性は、日本人と接するなかで「?」と感じることがあっても、たいていは「多分、外国人に慣れてないだけだ」と思って流しているという。

 そんな彼女も、初めて来日したときにはいまだに忘れられないショッキングな経験をしている。

 まだコロナ禍の時期だった。日本での最初の職場がある京都に来て、1週間ほどしたある日、散歩をしていて花屋を見つけた。花好きな彼女が店に入っていくと、突然、店にいたおばあさんに「何しに来たの」と言われた。そして「あなたが来たからコロナが増えているんですよ」とも言われた。

 さすがにショックだったそうだ。無理もない。

 ここまでひどい話でなくても、「レジスタッフをしていたとき、名札を見て外国人だとわかって、違う列に移動した」(ベトナム人女性)みたいな話はよく聞く。

「日本語でコミュニケーションができるか心配で、それで日本人が対応している列に行ってるかもしれないし。僕はそれぐらいはあんまり気にしないですね」(ミャンマー人男性)という人もいるが、やはり褒められた行動ではない。

 私が感じるのは、日本人でも年配の方と若者世代とでは育ってきた背景の違いが大きく、それが外国人に対する態度にも現れているということ。

 特に、外国人と接触する機会が少ない地方在住、かつ年配の方となると、古い感覚が濃いめに残っている。若い世代では死語になっている外国人への差別呼称を普通に使う人もいる。時代を間違えているのだ。

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト