オンラインカジノで借金をつくらせ、闇バイトへ誘導する手口もある。警視庁が作成した闇バイトの啓発チラシ(時事通信フォト)
「自社からオンカジやインサイダー容疑者を出すな、というのがトップダウンの厳命になっているようです。正直、どんなテレビ局だって社員やスタッフを合わせれば何千人もいるし、オンカジをやっている人間は少なからずいるはずです。スポーツ界や芸能界が、関与が判明した個人名を発表しない、という方針、マスコミも胸を撫で下ろしているんです」(関西準キー局に勤める男性)
さて、日本国内では違法とされる「オンラインカジノ」だが、中には、違法なだけでなく「イカサマ」が罷り通るようなサイトも少なくない。そうしたサイトは、ハナからユーザーを騙す目的で作られているか、オンライン上でディーラーによる恣意的なプレーを行っているためユーザーが勝利し、大金をゲットする可能性はほぼゼロ。あっという間に金が無くなり借金をしたり、借金ができなくなったオンカジユーザーに目をつけた「闇バイト」の勧誘までもが行われる。
また、一部のインフルエンサーたちも、違法なオンカジを「案件」として引き受け、自身のSNSやブログ、動画等で紹介し、ユーザーを誘導することでキックバックを得る例もある。このようなSNS、ブログではオンカジについて「グレーだが捕まらない」や「少額だから見逃される」といった、根拠がない適当で無責任な紹介も横行している。
想像以上に多くの人たちが、極めて気軽に手を染めていた違法な「オンカジ」問題。このまま原因究明をおろそかにして、各者が「シャンシャン」で終わるようなら、似たようなトラブルはそう遠くない未来に再び起きるに違いない。