事務局は「会員にルールは周知している」と説明

 どの本場所でも向正面の溜席は人気だが、この会員によれば、「大阪では、団体に送られてきたチケットのうち、NHKの中継に映る向正面1列目にある維持員席は東西会の役員が座ることになっている」という。会員向けに説明された除名処分事由では会合における言葉遣いや態度などとされているが、その背景にはチケットの割り振りをめぐる不満があったというのだ。相撲ジャーナリストが言う。

「30年ほど前まで福岡溜会も同じようなシステムだったが、不正があったことで現在は維持員個人にチケットが送られてくるようになった。大阪は東西会の会長が長く北の湖理事長(故人)の後援会長ということで変更されずにきた経緯があるとされます。現会長は全国維持員会会長も兼任する春日野事業部長(元関脇・栃乃和歌)の後援会長ですが、除名になった会員による事務局への処分取り消しの訴訟に発展するのではないかという情報もある」

 東西会事務局に取材を申し込んだところ、会長名でのコメントとして「会員には(除名の)事情説明しており、東西会内部のことなので外部にお話することはありません」と回答があった。事務局に改めて「席が決まっていないこと、役員が座る席に対する不満が多くの会員にあるのでは」と聞くと、こう答えが返ってきた。

「それぞれの席は会員(個人の)名義ですが、席によって見やすい席と見づらい席があり、なるべく平等にいい席に座れるように抽選のかたちにしています。昔から席は当日決めることになっており、細かいルールはあるものの会員にも周知しています。急に抽選になったわけでもないし、不正があったわけではありません。すべて会則に則して運営しております」

 不満を抱く会員側とは違う言い分だが、相撲ブームに水を差さない決着となるだろうか。

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