49歳での出産は「想像をはるかに超える過酷さだった」という

49歳での出産は「想像をはるかに超える過酷さだった」という

「とにかく寝られないんです。生まれた日からノンストップで育児が始まって、授乳では夜中も3時間おきに起こされる。寝不足で体力も気力も削がれて、家事もあります。母親の毎日は過酷です。体力には自信がありましたが、子どもの睡眠リズムにあわせて生活のペースをつかめるまで、しばらく朦朧とする日々が続きました」

 小松の夫は子どもに食事を食べさせることや食器の後片付け、お風呂に入れることなどを進んで行い、休日には子守も快く引き受けるという。小松はセーブしながらも休日に仕事を受けることができ、折半とまではいかないが、夫婦間で家事分担のいいバランスが取れていると語る。だが、社会全体では共働き世帯で分担が偏り、妻側により負担がかかっている課題がある。

「女性は妊娠・出産を経て、育児をしながら、家事の大半を任される。“夫は外で働き、妻は家を守る”といった昭和的な家庭の構造を見ると、妻はお母さんじゃないんですよと自覚してもらう勉強を、旦那さんがたには学生時代のうちにしてほしいと思います。家事とは家庭生活の術であることをしっかり学んでいたら、男女関係なく、当たり前に家事をするのではないでしょうか。学校の授業ではぜひ、『家事』を教えてほしいです」

 経験から少子化や高齢出産などへの意見を求められる機会も多く、日頃から出産や育児にまつわる情報に目を配り、発信している。今回のインタビューの中でも、不妊治療の助成金や2026年度から実施される「子ども誰でも通園制度」など、様々な話題がでた。そんな小松には制度や助成金よりも気になっていることが。

「娘の写真や映像のデータの保存について、すごく悩んでいます。すでにフォルダの容量はパンパンですが、結婚式で流せるように子ども時代の姿をできるだけ残しておいてやりたいのですが……」

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