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《歌舞伎町・大久保公園》ガードレールの一部を撤去も終わらない「立ちんぼ」と警察のいたちごっこ「ほとんどがホストにお金をつぎ込んで困窮した人たち」

歌舞伎町の中心にある大久保公園。立ちんぼ女性が多いことでSNSでは話題に

歌舞伎町の中心にある大久保公園。立ちんぼ女性が多いことでSNSでは話題に

 はたして効果はあったのか——社会問題化した新宿・大久保公園周辺の買春の客待ち行為「立ちんぼ」。2月末、公園の周囲に設置されていたガードレールの一部が撤去された。撤去の目的について新宿区はこう話す。

「警察から要請があり、歩行者が車と接触するのを避ける安全対策として、ガードレールを撤去しました。歩行者が車道から歩道に入りやすくすることが目的です」(新宿区道路課)

 大久保公園は、ゴジラヘッドが設置された新宿東宝ビルや、一昨年にオープンした東急歌舞伎町タワーにほど近い歌舞伎町の中心エリアにある。

 フェンスに囲われた公園内には、バスケットボールコートやフットサルコートなどスポーツ施設が充実している。また時期によっては、ラーメンフェスなど、イベント会場として使われることも多い。

 昼間の公園は健全な様子だが、夜になると公園入口が施錠され、雰囲気がガラリと変わる。公園周辺のガードレールに沿って女性が立ち、男性が近寄って売春を持ちかけ、周辺に林立するラブホテルに吸い込まれていく光景が日常となっている。

「立ちんぼ」が増加したといわれるのがコロナ禍以降だ。その異様な光景を多くのメディアが報道し、テレビで見た人が稼ぐために地方から上京するケースもあるという。こうした流れのなかで、警察は取り締まりを強化した。

「2024年1月から12月にかけて、大久保公園周辺での売春防止法違反の容疑で警視庁保安課が逮捕した女性の人数は88人にのぼりました。取り締まり強化を行なった10月には50人が逮捕されています。逮捕された女性からの聞き取りではホストクラブなどでの遊興費や飲食代目的が31%となっており、ホストクラブ側が店での飲食代に充てさせるため、客の女性に売春させている疑いもあるとみて、現在も警視庁は取り締まり強化体制を継続しています」(警視庁関係者)

 新宿区は歩行者への安全対策と説明するが、こうした「立ちんぼ」取り締まり強化の一環と見られるのが今回のガードレール撤去だ。

 警視庁側は撤去を要請し、新宿区は今年2月末に大久保公園北側のガードレールを撤去。現在は金属製のポールが歩道と車道の境目に設置されている。ガードレールは公園の周りを一周するような形で設置されていたが、今回撤去されたのは北側の部分のみだ。

 かつては南側で客待ちする女性が多かったが、大久保公園の南には大久保病院があり、一時は大久保病院の敷地内で待つ人や交渉で立ち止まる人、見物人で道路にまで人がはみ出すほどになり救急車両が通れないなど実害が生じていた。その後、大久保病院周辺にはカラーコーンが置かれたり、「立ち止まり・座り込みご遠慮ください」という注意書きが設置さ れるなどして、南側では客待ちがしにくい状態になった。

 すると女性らは公園の北側に移動し、ガードレールに寄りかかって並ぶような形で客待ちをするようになった。今回の撤去は、まさにこの北側で行われたのだ。

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