歌舞伎町一覧

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【動画】ハウル逮捕の「歌舞伎町卍會」新宿区に認可されていなかった
【動画】ハウル逮捕の「歌舞伎町卍會」新宿区に認可されていなかった
 16歳の少女にみだらな行為をしたとして逮捕された、ボランティア団体「歌舞伎町卍會」の総会長「ハウル・カラシニコフ」こと小川雅朝容疑者。 歌舞伎町卍會はこれまで「新宿区認可のボランティア団体」であると報じられてきましたが、実は認可を受けていなかったことが判明しました。 新宿区地域コミュニティ課の担当者に聞くと「そもそも、『区がボランティア団体を認可する』という制度自体がありません」と驚いた様子で答えています。【↑ 上の写真クリックで動画へ】
2022.06.29 07:00
NEWSポストセブン
「ハウル・カラシニコフ」こと小川雅朝容疑者(本人の公式Twitterアカウントより)
NHKも騙されていた 淫行で逮捕「トー横のハウル」の巧みなメディア統制
 新宿・歌舞伎町の「トー横」(新宿東宝ビル横)と呼ばれる一角で清掃活動や炊き出しを行なうボランティア団体「歌舞伎町卍会」の総会長を務める小川雅朝容疑者(32、職業不詳)が、16歳の少女に淫らな行為をしたとして東京都青少年健全育成条例違反容疑で警視庁に逮捕された。自らを「ハウル・カラシニコフ」と名乗った小川容疑者は、昨年12月、取材班に対して「行き場のない未成年の子供を救いたい」と話していたが、その実態は少女を狙う卑劣な男だった。 歌舞伎町に詳しいライターの佐々木チワワ氏は、「面識がある」という小川容疑者についてこう語る。「目立つ場所で活動しているし、SNSでの発信も盛ん。一見『いい人だよね』という印象を受けるんですが、元々トー横界隈にいた人たちからの評判はよくなかった。卍会は『悪い大人を追い払う』という名目で、多くの人間を広場から力ずくで“出禁”にしていました。『広場はハウルが仕切っているから面白くない』とバーやコンカフェに居場所を変える少女も多くいたし、『どうせハウルも手出してるでしょ』という話がトー横界隈で流れていました」 一方で、メディアが取り上げてきたのは“表の顔”だった。 NHKの報道ドキュメンタリー番組「クローズアップ現代+」の公式サイト上の記事「『トー横キッズ』~居場所なき子どもたちの声~」では、炊き出しを行なう小川容疑者を「子供たちに慕われている」と表現していた(NHKは逮捕を受けて小川容疑者に関する記述を削除)。これに限らず、好意的に取り上げるメディアが少なくなかった。佐々木が続ける。「11月末の歌舞伎町ビル殺人事件を機に、『トー横』は全国的な問題として取り上げられ始めましたが、現地取材に行ったら目立つ場所にいるのは卍会のメンバーばかりでした。子供たちは基本的に大人が嫌いで取材を受けないけど、ハウルは積極的に取材を受けた。ある記者には『トー横関係で気になることあったら、いつでも俺んとこ聞きに来てください』と伝えていたそうです。私も彼から話を聞くことはありましたし、一部記者たちの“ネタ元”になっていたわけです。 実際にあるメディアの取材でも、トー横の女の子が『ハウルさんも実際児ポ(児童ポルノ法違反)してる』と話していたんです。しかしそのメディアはハウルさんにも取材していて、映像チェックの際にハウルさんからチェックを受け否定されたため、該当箇所は使用できなかった。こういうケースが他にもあったのではないでしょうか」 実際に昨年12月に小川容疑者と接触していた取材班も、「炊き出しのパスタ食いませんか」「LINE交換しましょうよ」と声をかけられていた。「トー横」の闇は深い。
2022.06.24 20:00
NEWSポストセブン
トー横でパスタを振る舞ったハウル
歌舞伎町卍會「トー横のハウル」が逮捕前に語っていた“夢” 「母子像の入れ墨を」
 6月22日、警視庁は16歳の少女にみだらな行為をしたとして東京都青少年健全育成条例違反容疑で小川雅朝容疑者(32、職業不詳)を逮捕した。小川容疑者は新宿・歌舞伎町の「トー横」(新宿東宝ビル横)と呼ばれる一角で清掃活動や炊き出しを行なう団体「歌舞伎町卍會」の代表で、自らを「ハウル・カラシニコフ」と名乗っていた。夜の町にたむろする行き場のない少年・少女を相手に、炊き出しなどのボランティアをしてきた小川容疑者は、その裏で少女たちを毒牙にかけてきた。そんな小川容疑者は逮捕前、取材班に活動の目的と“将来の夢”を語っていた。 昨年12月中旬のこと。その直前に発生した歌舞伎町ビル殺人事件をきっかけに、世間的にトー横が大きく取り上げられた時期、トー横のシンボルである新宿東宝ビル周辺は落ち着かない雰囲気が漂っていた。そのなかで、広場の壁沿いにタッパーや紙皿を広げ、6~7人の男女に囲まれてパスタを振る舞う男がいた。小川容疑者だった。 路上飲みをする他の男女に取材していた記者に、小川容疑者は「メディアの人ですか! 最近よく来るんですよ、これ一緒に食いましょうよ」と、パスタの入ったタッパーを片手に気さくに声をかけてきた。「オレたちは歌舞伎町卍會っていって、このあたりを掃除したり、炊き出しとかしてるんです。この辺、未成年ってわかってて女の子に援交の話を持ちかけたり、『○○円でどう?』とか話しかけてくる、ロクでもないクソみたいな大人が多すぎるんですよ。オレらが中心になってこうやって集まってれば、悪い大人も寄ってこない。 もともと悪い奴らがいたのを、オレらは“出禁”にしてるんです。『来んな!』みたいな。拳でわからせることも全然あるし、おかげでこのあたりマジで平和になりましたよ。歌舞伎町は他に居場所がない子供が集まってくる場所だから、それを守りたいんすよ」 そう話す小川容疑者からバジルとミートソース、2種類のパスタを受け取る。「これ、まじでうまいっすよ。オレんちで作ってここまで持ってくるんです。オレも作るのが楽しいんですよ」と彼は自慢げに話すが、味が濃く、素人が作った感じは否めない。 ゴスロリ系ファッションに身を包んだ女の子ふたりが、「ハウル、コレ持って~」と甘えた声で、ストローが刺さった缶チューハイを小川容疑者に渡すと、彼はそれを笑顔で受け取る。なぜボランティアをしているのか聞くと、小川容疑者はスラスラとこう話した。「オレ、生まれた時から両親いなくて、孤児院で育ったんですよ。でもそこは暮らしにくくて、虐待も受けた。中学校にもいかずに、その日暮らしで会った人に泊めて貰ったりしてなんとか生きてきたんで、居場所ない子供の気持ちが痛いくらいわかる。 今はお世話になってる人のもとでスミ師(入れ墨師)やってるんですけど、将来は自分で会社作って、孤児院の院長になりたい。オレ子供が大好きなんです。最高の孤児院建てたら、子供を抱く母子像の入れ墨入れたいですね。オレはもう1回すでに死んだような人間だから、あとは子供のためになることに尽くしたいっす」 警視庁少年育成課によると、小川容疑者は被害を受けた少女が18歳未満とわかっていながら、20回前後みだらな行為に至ったという。 語っていた高邁な理想は、彼の実態とは大きくかけ離れていた。
2022.06.24 19:00
NEWSポストセブン
「ハウル・カラシニコフ」こと小川雅朝容疑者(本人の公式Twitterアカウントより)
“トー横のハウル”逮捕のボランティア団体「歌舞伎町卍會」 実は新宿区に認可されていなかった
 6月22日、16歳の少女にみだらな行為をしたとしてボランティア団体「歌舞伎町卍會」の総会長「ハウル・カラシニコフ」こと小川雅朝容疑者(32)が東京都青少年健全育成条例違反容疑で逮捕された。小川容疑者は、週末ごとにトー横(新宿東宝ビル横)前のシネシティ広場を訪れては、自宅などに居場所がない、いわゆる“トー横キッズ”たちに食糧や洋服などを差し入れ、少年少女らの家庭の問題や、「恋愛」の相談にものっていたという。その歌舞伎町卍會はこれまで「新宿区認可のボランティア団体」であると報じられてきたが、実は認可を受けていなかったことが判明した。 全国紙社会部記者はこう話す。「小川容疑者は逮捕前、メディアの取材を受けた際に、自分たちの団体のことを『新宿区の認可を受けたボランティア団体』と語っていた。彼の言葉をそのまま信じたメディアはそのように報じていますが、実はそれは虚偽だそうです」 新宿区のボランティア団体及びNPO法人の活動をサポートする新宿区地域振興課・コミュニティ課の担当者に聞くと、驚いた様子でこう答えた。「『歌舞伎町卍會』と区が連携しているとは、うちの課では聞いておりませんし、そもそも、『区がボランティア団体を認可する』という制度自体がありません」 さらに、新宿区で活動するボランティア団体の登録制度を管轄する新宿区社会福祉協議会の担当者もこう言う。「『歌舞伎町卍會』という団体の登録はこちらではしておりませんし、会員の方の名前での登録もございません。新宿区のほうとも連携しておらず、まったく関係はございません」 公的機関に認められた組織であることを強調して、少年少女たちに“安全な団体”であることを伝えようとしていたのだろうか。実際に、炊き出しで小川容疑者の作ったパスタを食べたことがあるという少年(15)は、「見た目は派手だけど、もらったご飯はおいしかったし、優しかった。逮捕されたと聞いた時は『何で?』と驚いた。周りもみんなショックを受けている」という。 だが一方で、彼に疑問の目を向ける人も多かったという。「トー横に集まる少女の中には、彼を嫌がる子たちもいた。『ハウルは自分の好みの女の子だとしつこくLINEの交換を要求し、夜中の飲酒も容認している』『部屋に呼ばれた子もいて、とにかく気持ち悪いと話していた』というのです。 今回の逮捕に至る前にも、所轄には小川容疑者についてトー横キッズからの通報が複数きており、警察は、春にはすでに彼をマークしていたと言います。実はトー横キッズたちの『告発』が逮捕に繋がったのです」(前出・社会部記者) 警視庁は今後、小川容疑者の余罪を追及していくという。
2022.06.24 17:33
NEWSポストセブン
海外でのパパ活には様々な方法があるという(イメージ)
海外パパ活のエージェント「今後は日本国内での外国人相手の接客の需要も高まる」
 女性が“大人の付き合い”の対価として男性から金銭を貰う「パパ活」が、ついに海を越えたという。世界を股にかける日本人女性たちの生態から海外パパ活のエージェントまで、若年層の性事情に詳しい現役女子大生ライターの佐々木チワワ氏がレポートする。【全3回の第3回。第1回から読む】 * * * コロナ禍によって海外渡航が困難になっていた時期でもこうした海外出稼ぎの人気は低迷しなかった。日本では身バレが怖いという女性でも海外なら働けるというのも大きなメリットだが、もうひとつ海外を選ぶ興味深い理由として「『言語の壁』の逆利用」がある。 昨年から海外案件を始めたという女子大生のマリナ(仮名・21)は語る。「言葉が全部わからない、ってめちゃくちゃ楽。日本人のお客さんだったらちょっと嫌味な言葉とかも全部伝わっちゃうし。『一緒に仲良し(セックス)しようね』みたいな気持ち悪いこと言われたら心が削られるんだけど、わからない言葉だったら何言われても傷つかないし。無知ってマジで自分の身を守る武器なんだなって思った」 年にいくつもの海外案件をこなすサユリ(仮名・27)も国内外の客層の違いを実感するという。「海外のお客さんは『射精をする』ためにソープに来ている感覚が強くて、射精したらだいたいすぐ帰る人が多いんだけど、日本人でそれやる人ってあんまりいなくて、時間いっぱい『恋人ごっこ』を楽しもうとする人が多い実感がある」 アメリカでは特定の州を除きほとんどの州で売春が違法である。日本でも管理売春は表向きには違法であり、法の穴を潜り抜けて金銭を介して本番行為をするソープランドは、風呂屋の従業員との自由恋愛という体裁で性交渉が行なわれている。 日本ではこうした法律背景もありつつ、金銭で性的な行為を買いつつも、そこに自分の理想の女性像をはめ込んだり全体的に「ストーリー」として消費する傾向が強いように感じられる。「風俗をやっているのはかわいそうで学のない女の子」「エッチなことが好きだからこんなことをしている」「親にはこんな仕事言えないね」などの発言をする男性客がいい例である。プレイだけでなく、女性の人格までも消費される感覚に疲弊してしまう女性にとって、海外は都合がいいのかもしれない。 コロナによる隔離や海外渡航規制が緩和されつつあるが、今後海外パパ活はどうなっていくのだろうか。海外パパ活のエージェントであるタカシ(仮名)はこう考察する。「海外の相場は下がっていくかもね。稼げることを聞きつけた女性の応募がとにかく多いから。ただ、今後は日本国内での外国人相手の接客の需要も高まるんじゃないかな。仕事とか観光で外国人が増えるだろうし、コロナ禍でも国内で韓国人が日本人女性を買うデリヘルは盛況だったからね」 もともとクローズドだったパパ活だが、SNSの台頭によって大金を手にしたい女性たちはいつでもそうした案件にアクセスできるようになってしまった。世界規模の性癖や欲望、カネが尽きない限り、パパ活女子たちは生き残り続けるだろう。(了。第1回から読む)【プロフィール】佐々木チワワ(ささき・ちわわ)/2000年、東京都生まれ。ライター。慶應義塾大学在学中。15歳から歌舞伎町に通い、それをもとに「歌舞伎町の社会学」を研究する。著書に『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社)。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.12 21:00
週刊ポスト
ドバイでパパ活をする日本人も(時事通信フォト)
ドバイで海外パパ活をする女性が告白「お客さんは王族か、ヤバいことして稼いでいる人」
 女性が“大人の付き合い”の対価として男性から金銭を貰う「パパ活」が、ついに海を越えたという。アメリカらドバイまで世界を股にかける日本人女性たちの生態を、若年層の性事情に詳しい現役女子大生ライターの佐々木チワワ氏がレポートする。【全3回の第2回。第1回から読む】 * * * アメリカの次に「稼ぎ場」として日本のパパ活女子に認知されているのが、経済発展めざましいドバイだ。ドバイでのパパ活経験者であるマコ(仮名・23)に話を聞いた。「ドバイのお客さんは、基本的に王族か、裏カジノの元締めとか何かしらヤバいことして稼いでいる人。王族の案件は芸能人とかグラビアアイドル、AV女優とかの肩書がある子に募集がかかるかな。 怖いなって思ったのは、大麻みたいな薬物は吸えるっていうのが前提ってこと。軽く『どう?』って誘われるから、断るとノリ悪い、みたいになるし。あまりに当たり前すぎてちょっと驚いた」 複数の国に「案件」で出かけているサユリだが、その客はほとんどが中国人だという。「インド映画を撮ってるインド人のお客さんに、ひたすら一緒に映画見させられるって仕事をしたこともあるけど(笑)。そんなのは稀で、基本は中国系。どの国がアツい、稼げる、っていうよりも、日本の女の子を買うのはどの国でもほとんど中国系なんだよね。とくに東南アジアとか、中国人が移民でいる地域では需要があるんだと思う」 中国人から日本人女性の人気が高いのは、ひとえにAVの影響だ。政府によってアダルトコンテンツの制作・販売・所持が禁止されている中国からすると、ネット上に違法アップロードされている日本のAVはまさにファンタジー。日本人女性というだけで指名の率はグンと上がるという。 またパパ活で海外出張を選ぶのは、好条件はもちろん異国に赴くことによる「覚悟」ができることも大きいという。「なんでわざわざ海外に出稼ぎに行くかって、圧倒的に稼げるのもあるんだけど簡単に帰れないのが大きいかも。何が何でもお金をかき集めたいから行くってカンジ」 昨年から海外案件を始めたという女子大生のマリナ(仮名・21)はそう話す。彼女は稼ぎのほとんどをホストクラブに費やしているという。「最初は日本のデリヘルとかソープだったんだけど、稼げないと(シフトを)飛びたくなっちゃって。でも担当ホストのためにシャンパンタワー絶対やるって決めてたから、『もう逃げられないように』って海外に行ったのがはじめ。日本でやるより耐えられたしお金もすごいから、半年に1回くらいのペースで行こうかなって思ってる」(マリナ) 筆者の知る人物でも、1か月で500万円以上をホストクラブに費やす女の子のなかには海外出稼ぎを行なっている女性が複数名いる。海外で客に「なんでこの仕事をしているの?」と聞かれたときにホストクラブでお金を使うため、と説明している女性も存在し、日本の特殊な文化が特殊な形で伝播している模様だ。(第3回につづく)【プロフィール】佐々木チワワ(ささき・ちわわ)/2000年、東京都生まれ。ライター。慶應義塾大学在学中。15歳から歌舞伎町に通い、それをもとに「歌舞伎町の社会学」を研究する。著書に『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社)。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.11 21:00
週刊ポスト
海外パパ活の実態とは?(イメージ)
「日本の倍稼げる」と海外でのパパ活が急増 15日間契約で200万円の“案件”も
 女性が“大人の付き合い”の対価として男性から金銭を貰う「パパ活」が、ついに海を越えたという。世界を股にかける日本人女性たちの生態を、若年層の性事情に詳しい現役女子大生ライターの佐々木チワワ氏がレポートする。【全3回の第1回】 * * * お金持ちのパパと食事に行き、お小遣いを貰って帰る──こうした稼ぎ方が主流になって数年。パパ活の現場に変化が起きている。活動の場を国外に求める「海外パパ活」が隆盛を極めているのだ。 かつて有名AV女優やグラビアアイドルなどが海外の富豪とデートし、旅行代やお小遣いを貰う「海外出張」をする事例はあったが、SNSの台頭により「海外案件」が素人によるパパ活・風俗店勤務市場にも下りてきた。パパ活の多くは「大人(セックス)あり」が条件だが「大人なし」を提示されるケースもあり、女子大生をはじめお金を稼ぎたい女性が続々とアクセスしているという。 ツイッターで「海外 出稼ぎ」などと調べると、パパ活案件募集のツイートから、海外の風俗店舗を紹介するエージェントのアカウントまで多数ヒットする。実際に海外に行ってきた女性がその様子をレポートし、さらに「この人を頼ったら稼げました!」とエージェントをSNS上で紹介する人もいる。「日本の倍は稼げる」「接客が楽」「英語が喋れなくても問題ありません!」そうした誘い文句に引き寄せられる女性は風俗嬢から素人まで後を絶たない。「まぁ実際、稼げるし。接客が楽ってのもほんとかな。カタコトの英語でなんとかなるし、日本人のお客さんは会話も疲れるし」 そう語るのは海外案件を年にいくつもこなすサユリ(仮名・27)だ。「海外での稼ぎ方は主に2つで、ひとつが普通の風俗みたいに出勤時間を決めて、そこで来たお客様を接客する『インコール』。この相場が日本よりも高くて、アメリカのソープだと2時間で最低7万、お客さんからのチップ込みだと10万くらいになる。吉原の高級ソープでもだいたい4万~5万がバック(自分の取り分のこと)だから高いよね。 それとは別に、ひとりのお客さんに数日間とか拘束されるのが『案件』って呼ばれる業態。○○日拘束でいくらってシステムだけど、だいたい1日の半分は自由時間。この前担当したのは、アメリカ人のパパにラスベガスでの15日間契約で1万5000ドル、日本円で200万弱くらいの案件で、滞在費や旅行代はエージェントが負担してくれたから、めっちゃ稼げたよ」 海外ならではのリスクはないのだろうか。「アメリカの出稼ぎが安定していたんだけど、最近は入国拒否される女の子も出てきてる。アメリカって売春に対してめちゃくちゃ厳しいんだけど、国外から女の子たちが出稼ぎに来てるのが問題になってる(笑)。FBIが捜査してるって噂もあるんだよね。 つい先日友達は無事にLA経由で入れたらしいけど、だんだん難しくなるかも……。現地で逮捕されたら結構めんどくさいし」(サユリ) アメリカでは日本より先に15年ほど前から素人女性と男性の金銭を介した交際が流行していたとされる。デートと引き替えにお金をくれる「パパ」は「シュガーダディ」と呼ばれ、学費に悩む多くの女子大生が援助を受けていたことから社会問題化し、近年規制が厳しくなっている。(第2回につづく)【プロフィール】佐々木チワワ(ささき・ちわわ)/2000年、東京都生まれ。ライター。慶應義塾大学在学中。15歳から歌舞伎町に通い、それをもとに「歌舞伎町の社会学」を研究する。著書に『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社)。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.10 21:00
週刊ポスト
【動画】新宿で「ドリンクに混入」が横行 パパ活女子は自衛策を共有
【動画】新宿で「ドリンクに混入」が横行 パパ活女子は自衛策を共有
 合成麻薬「MDMA」を混ぜた清涼飲料水をマッチングアプリで出会った初対面の女子大生に飲ませたとして逮捕された高山剛容疑者。 警察によると、高山容疑者はMDMAを混入させた飲料を事前に用意し、居酒屋でグラスに入れ替え、女子大生に提供したとみられています。 この事件を受けて現役女子大生ライターの佐々木チワワ氏は、「同様の手口が歌舞伎町で横行している」と指摘。 パパ活女子たちが狙われるケースが多く、歌舞伎町のパパ活女子たちは、「席を立つ時はグラスを空けてから」などの自衛策を共有しているそうです。【↑ 上の写真クリックで動画へ】
2022.05.29 07:00
NEWSポストセブン
歌舞伎町の異様な実態が浮き彫りに(時事通信フォト)
新宿・歌舞伎町で「ドリンクに薬物」の手口が横行 パパ活女子は自衛策を共有
 合成麻薬「MDMA」を混ぜた清涼飲料水をマッチングアプリで出会った初対面の女子大生(21)に飲ませたとして、5月14日、自称会社員の高山剛容疑者(41)が愛知県警中村署に逮捕された。 警察によれば、高山容疑者はMDMAを混入させた飲料を事前に用意し、深夜に入った居酒屋で店員に依頼してグラスに入れ替え、女子大生に提供させたとみられている。 女子大生は居酒屋退店後に気分が悪くなり、男の隙を見て警察署に駆け込んだというが、このニュースが新宿・歌舞伎町で波紋を呼んでいる。 出会い系や夜の街に詳しい現役女子大生ライターの佐々木チワワ氏が語る。「同様の手口が歌舞伎町で横行しているんです。とくにパパ活でパパが女の子を眠らせたり、朦朧とさせてヤる(SEXする)ためにドリンクに薬物や睡眠薬を混ぜるケースが多く、歌舞伎町のパパ活女子の間では危機意識が共有されている。 リスク回避のため、女子たちは『席を立つ時はグラスを空けてから』『自分がいない間に新たに注がれたドリンクには手をつけない』といったルールを守っています。それこそ体液を混ぜられるなんてこともありますから」 今回の事件に関しても、女子大生が異変に気づいた後すぐに警察に駆け込んだ点に「自衛の姿勢が見て取れる」という。「『あ、盛られたかも』という直感がないと警察には行かないと思います。女性側も無知ではなかったのでは」(佐々木氏) 今回の事件とは逆に、女性が男性に薬物を盛るケースもあるという。「2年前、女の子が担当のホストのドリンクにクスリを盛って、ホストが失神し問題になったことがありました。 歌舞伎町では至極簡単に睡眠薬や合成大麻などの薬物が手に入るんです。今年2月には大量の向精神薬を診療もせず処方していた医師が覚醒剤所持で現行犯逮捕されましたが、彼のような人間は他にもゴマンといる。手に入れたクスリをビニール袋に入れて携帯するという文化もあり、危険と隣合わせだからこそ、男も女も自分の身を守るための知識は身に染みついています」(同前) 愛知の事件から、歌舞伎町の異様な実態が浮き彫りになった。※週刊ポスト2022年6月3日号
2022.05.27 21:00
週刊ポスト
改正道路交通法によって近い将来、無免許でも電動キックボードの運転ができるようになるが、2022年4月時点の日本では免許必須だ(イメージ、picturedesk.com/時事通信フォト)
電動キックボードの公道運転 無免許、無保険で事故なら人生が終わりかねない
 大手コンビニエンスストアのファミリーマートが電動キックボードのシェアリングサービス「Luup(ループ)」に出資し、最大600店超に貸出拠点を設置すると報じられた。条件付きではあるが、無免許でも利用できるという先の道路交通法改正とあわせて、次世代モビリティの普及がさらにすすみそうだ。とはいえ、改正法の施行は数年先のことなので、いまは免許が必要な乗り物だ。俳人で著作家の日野百草氏が、改正法可決のニュースを知って、自分だけ法律施行後にタイムワープしたつもりの無謀なキックボード乗りについて追った。 * * *「電動キックボードね。(都心じゃ)ナンバーなしで走ってるのとか普通だよ、ライトも切れてて危ないったらありゃしない」 新宿区、小さな商店で店先を掃除している方に話を聞いた。新宿といっても広いが地方の方が想像するような新宿駅、アルタ前や歌舞伎町も新宿だが、区としてみれば閑静な住宅街も多い地域である。また戸山や牛込、余丁町、富久町あたりは坂も多い。無論、その名の通り神楽坂なども新宿区で坂の町でもある。「坂が多いし狭い道ばかりだから移動に便利なんだろうけど、ナンバー取ってないと違法だよね」 違法である。原付(原動機付自転車、原付1種)とは排気量で50cc以下相当、もしくは駆動モーターの定格出力が0.6kw以下の二輪車を指す。電動キックボードは後者となるが、まず勘違いしないで欲しいのは、現時点ではいかなる電動キックボードであろうとナンバーを取得し、原付以上の免許を取得していなければ違法車両、無免許運転であり、公道走行をしてはならないということである。「そうだよね、でもナンバーもなければライトもないのとか走ってるよ。夜なんか狭い歩道をスッと来てびっくりする」 原付にもナンバープレート(標識)の取得はもちろん表示義務(区市町村それぞれの条例による)がある。そもそもヘッドライトがない時点で整備不良および無灯火走行の違反である。「そういうの知らないで乗ってるのかね」 知ってか知らずかはわからない。しかし現実には、こうしてナンバーも保安部品もない電動キックボードが走り回っている。 2022年3月4日、改正道路交通法により電動キックボードの一部が「特定小型原動機付自転車」として無免許、ノーヘルで16歳から乗れるようにする法案が閣議決定、4月19日に衆議院で可決されたが、間違えないで欲しいのがこれをもってすぐに無免許ノーヘルで乗れるわけではないということである。実際に無免許、ノーヘルで乗れるようになるのがいつになるかは不明だが、おそらく2024年5月までには施行される見込みとされている。それはともかく現時点ではそうではない、これだけは確かである。保険も入っていないなんて怖い 筆者は先日、都下のターミナル駅でもそうしたナンバーも保安部品もない電動キックボードを見かけた。歌舞伎町など深夜になるとごく普通に走っている。都心、都下に限らず違法な電動キックボードが走る姿を目にする。みなさんも見かけたことがあるかもしれない。それほどまでに多い。実際、警察庁は2021年9月の通達において「利用者の増加に伴い、一部地域では交通違反や交通事故が発生しており、今後、その件数が増加することが懸念される」として取り締まりを強化、全国で摘発が相次いでいる。 ここ1年の重大事故だけでも、新宿区内で無免許運転のあげく信号無視でタクシーと衝突した20代飲食店従業員、大阪市中央区で歩行者に怪我を負わせてひき逃げをした30代住所不定無職、同じく中央区でひき逃げ、それも子どもと2人乗りで逃走した49歳会社役員、名古屋市中村区で無免許運転、バイクに衝突した20代自営業、渋谷区でひき逃げをした20代会社員などキリがないのだが、大都市の繁華街を中心に悪質なケースが後を絶たない。さっそく、早稲田通りの歩道を走り去るナンバーのない電動キックボード(本当に多いのだ)とすれ違った高齢女性に話を聞いてみる。「怖いですよ。あんな小さいのでも年寄りがぶつかったら大変ですよ」 まったくその通りで、自賠責すらない無保険の状態で人身事故を起こしたら大変なことになる。筆者は先の改正道路交通法が閣議決定された際、『電動キックボード「無免許ノーヘルで公道走行可」は見直すべきではないか』を書いたが、免許を取得し、法令に基づいた車両でナンバーを取得、保険にも入った上で公道を走行することに何ら問題はないし、そうした新しいモビリティの可能性を否定するつもりは毛頭ない。ここで問題なのは、ナンバーも取得せず、無免許だったり保安基準に適合してなかったりの電動キックボードを公道で運転する一部の人々である。今回の法案可決を勘違いしたのかわざとなのか、いまも乗り続けている。「保険も入ってないなんて、ほんと怖いですね」 ナンバーもないため個人の違法車両、かつ無保険であろうことを伝えると怖いという感想、本当に怖い。筆者が今回の改正道路交通法において、現時点で納得できない点が原付のような自賠責がなく、「特定小型原動機付自転車」に対する保険加入が強制でなかったこと、そしてヘルメットの着用もまた強制でなく努力義務になってしまったことである。改正道路交通法で無免許、ノーヘルで乗れるとされた最高速度20キロ以下の電動キックボードはナンバーも不要のため現時点の想定では自賠責がない。任意保険は損保会社各社で専用保険の商品化が進められているがあくまで任意、ちなみに自転車保険の加入率は義務化した地域で約60%に対して義務化していない地域では50%を切る。無保険の自転車にぶつけられても大変だが、無保険の電動キックボードにぶつけられたら大変な大怪我、最悪は死亡事故にもつながる。 ヘルメットも着用を義務化すべきだろう。警視庁交通局によれば自転車事故による死者の56%が頭部損傷によるもので致死率は着用時と比べて約3倍も高くなる。保険の強制加入、ヘルメットの強制着用、この2点は絶対に義務化すべきだった。また16歳から無免許で乗れるという点も鑑みて、何らかの講習も義務付けるべきだと思う。仮にこのまま施行された場合、とくに未成年のお子さんを持つ親御さんは保険加入とヘルメットの着用について厳しく対応すべきだろう。自転車もそうだが、万が一にもお子さんが事故、それも他人を轢いてしまったら保護者が大変な賠償を背負う危険性がある。もちろん各企業によるシェアサービスは保険も完備されているのでその限りではない。通販で簡単に手に入る格安の電動キックボード もちろんこのまま施行されるかはわからない。願わくば保険とヘルメットの義務化を再検討していただきたい。電動キックボードが社会に受け入れられるためにも最低限必要な措置と考える。電動キックボードの普及が進んでいる韓国ではヘルメットの着用は義務で罰則も設けられている。歩道走行も禁止である。日本の今回の改正道路交通法では時速6キロまでなら歩道走行を認めるとしている。道路事情の違いもあるが韓国は禁止、気に入らない人もあるだろうが、この点は韓国のほうが正解だろう。ネット通販を手掛ける経営者の話。「アジアの格安な電動キックボードが通販で簡単に手に入ります。保安部品もなければ公道走行に適さない違法車両もあります。庭で乗ると言われればそれまでですからね。多くの公道トラブルは通販によるものでしょう。本当に簡単に手に入りますし、バレなければいいという考えの人もいるのでしょう」 実際、通販大手のアマゾンは「電動キックボード、電動スクーターの安全な使用について」として販売ページに警視庁の交通安全情報を掲載している。私有地で乗るなら問題ないのだから売らないわけにもいかないのだろうが、現実には現状の不適合車両の多くが違法車両として公道を走行しているのだろう。なぜなら見る限り、その多くが現状の日本のナンバープレートが発行される条件を満たしていない。ナンバーが取得できることと公道を走る条件は原付に限れば別問題であることも留意していただきたい。たとえ市町村でナンバーを取得できても警察の対応は別である。必ず、原動機付自転車として日本で登録可能な車両を買って欲しい。もちろん、予定される「特定小型原動機付自転車」であっても細かい車両規定があるので注意が必要だ。 重ねるが、現時点では電動キックボードは免許が必要で、決められた保安部品を備えた上でナンバープレートを取得、自賠責(願わくば任意保険も)に加入しなければ公道を走行してはならない。警察に摘発されるだけでなく、事故を起こせば人生が終わりかねない。「じゃあ自転車はどうなのか」というすり替えではなく、自分の人生を守るためにも違法な状態で電動キックボードを公道走行することはやめてほしい。筆者は、都心のそうした車両を見るたびに恐怖しかない。まだ施行前なのに多すぎる。本当にやめてほしい。 【プロフィール】日野百草(ひの・ひゃくそう)日本ペンクラブ会員。出版社勤務を経てフリーランス。社会問題、社会倫理のルポルタージュを手掛ける。
2022.05.01 16:00
NEWSポストセブン
歌舞伎町ホストバブルを支える“推し文化”「1000万使って貯金ゼロでもいいんです」
歌舞伎町ホストバブルを支える“推し文化”「1000万使って貯金ゼロでもいいんです」
 コロナ禍にも関わらず、2021年は、歌舞伎町歴代最高記録である年間5億2000万円の売上を記録したホストが登場した。1億円プレイヤーのホストはほかにも続々と現れ、空前のホストバブルがやってきている。そのバブルを支えるのは、かつてのホストと疑似恋愛を楽しむ大人の女性ではなく、ガチ恋ではなく、会いに行けるアイドルとしてホストを推す若い女性たちだった。15歳から歌舞伎町に通うライターの佐々木チワワ氏が、ホストバブルを支える「推し文化」の実相についてレポートした。【全3回の第3回。第1回 第2回を読む】 * * * ホストを推す女性客が増えるのに伴い、ホスト側の売り出し方も変化している。「昔みたいに洗脳したり、テキトーな売上のあげ方をしていたらボロが出るようにはなった」 そう語るのは今年で歌舞伎町歴10年目になるという有名ホストのタクヤ(仮名・34)だ。「今はSNSの時代だから、女の子に酷いことしたり、嘘をついていたらすぐに晒される。だからより価値があるホストはドンドン売れていくし、売れないホストは全然売れない。とはいえ、今は上が過去最高に売れているのでホストの価値自体も上がっている。お金を使う前提の女の子が増え、ホストは今が一番稼ぎやすいんじゃないですかね」 性や容姿を売れるのは女性、という価値観は廃れ、整形や化粧に力を入れ接客業に流入する男性が増えている。そんな容姿の追求の裏で、「接客の形骸化」が起きているという。「今は適当な接客をするホストでも、SNSなどで“推されて”しまえば簡単に売上があがっちゃうのが悩みどころ。従来の『普通の男よりも男らしく、カッコよくエスコートしてもてなす』というホストの形が失われている気がします。お客さんサイドも昔よりも酒の味にうるさくなくなって……。 無理に飲ませてくるお客さんもいなくなったし、なんかホストのほうが主役ですよね。女がカネを使って主役になって男に言うことを聞かせる場所だったのが、自分の推しのホストをステージに上げて輝かせることに躍起になる子が増えたというか。女が男を立てる、みたいな感じがより強まった」(タクヤ) 男女平等、ダイバーシティなどと謳われるなか、歌舞伎町は多様性という面では学歴や過去は不問で働ける良さがある。その一方で根強く残る価値観がエイジズム(年齢差別)とルッキズム(外見差別)である。ホストの間では「俺は売れない頃はどんな女でもガッついた」ことが美談にされる。歌舞伎町でカネを落とす女性の大半が夜職なため、「稼げそうな容姿と年齢」が絶対的な価値観として存在するのだ。一番頑張ってるのは私 歌舞伎町の女はある種「男を立てる女」へと逆行している。そしてそこには、推す達成感の裏側にある「自己犠牲」を伴っているケースが多い。「今は全部終わっちゃったけど。私も担当も全力で毎月ボロボロになるまで突っ切るあの感じが、最高に楽しくて……」 目を細めて懐かしそうに語るのはアミ(仮名・19)。1年間指名していたホストが卒業し、今はどこのホストクラブにも行っていないという。「担当と出会ってから世界のすべてが変わったんです。応援するって決めて1年でガールズバー、メンズエステなど、どんどん稼げる仕事に移って行って。今月は80万稼げた、じゃあ来月は100万頑張ってみよう、みたいにどんどん一緒に目標を決めて、達成できたら嬉しくて。 初めて1日10万円稼げた時は担当に思わず電話しちゃいました。『自慢の姫だよ』って言われるのが嬉しかったんですよね。担当のために一番頑張っているのは私って思いたくて。金額的にも、精神的にも。結局1年で1000万近く使って、あんなに働いたのに貯金はゼロ(笑)。でもいいんです、担当がいなかったら稼げてないお金だから。4月から昼職に戻るとして、それまでちょっと働いて整形でもしようかなと思ってます」 あっけらかんと語るアミだが、ホストを卒業した担当に未練はないのだろうか。「もっと頑張ればよかったかな、とか思いますけど。でもホストとしての彼を最後まで推せたんでいいんです。もう彼はただの一般人だから、私にとやかく言う権利ないし……。これだけしんどい思いして、またイチから頑張りたいって思えるホストに出会える気はさすがにしませんね。風俗も格差の加速でドンドン稼げなくなるだろうし。 ただ、全部の時間をお金に換算しちゃったり、稼げることに固執するような歪んだ価値観と金銭感覚が残ってしまったのだけが不安です」(アミ) コロナ禍による寂しさが原因と一概には言えないが、女たちが大金で「会えるアイドルとのストーリー」を買うのと同様、男たちも性的行為にストーリーとロマンを求める者、単純に欲求を解消するだけの者の二極化が激しい。「風俗じゃないスレていない素人の女の子と、段階を踏んで仲良くなりたい」といった願望が満たされ、金額も交渉次第なパパ活も、人気を博している。 最近では風俗嬢もホスト同様、SNSの利用が必須とされている店舗も増えてきた。ホストと違い勤務時間に応じて決まった金額での仕事である風俗嬢が時間外にする仕事として写メ日記の更新、常連客への連絡に加えてSNSの更新が追加されたのだ。「昔はこんなことしなくても稼げたのに」と、ベテラン風俗嬢からは嘆きの声が上がっている。 こうした歌舞伎町の現状を分析すると、今の世の中は男女問わず「傷つかずに手間を省いて、自分の理想に近いストーリーを消費したい」という願望に溢れていると感じる。対等なコミュニケーションをとるのが苦手な人はしばしば、相手を偶像化してしまいがちだ。 そうしたコミュニケーション能力の「格差」が、今のホストバブルを支える「推し文化」の中心にあるのかもしれない。(了。第1回から読む)【プロフィール】佐々木チワワ(ささき・ちわわ)/ライター。2000年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学在学中。15歳から歌舞伎町に通い、それをもとに「歌舞伎町の社会学」を研究する。著書に『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社)。※週刊ポスト2022年3月11日号
2022.03.06 16:00
マネーポストWEB
月100万円以上使う20代女性も 「ホストに貢ぐ女性たち」の“推し活”感覚
月100万円以上使う20代女性も 「ホストに貢ぐ女性たち」の“推し活”感覚
 コロナ禍で「夜の町の壊滅」がささやかれる一方、2021年には、歌舞伎町歴代最高記録である年間5億2000万円の売上を記録したホストが登場した。1億円プレイヤーのホストはほかにも続々と現れている。空前のホストバブルを支えるのは、従来のような疑似恋愛というよりも「ファンとアイドルの関係性」を求める若い女性客たち。15歳から歌舞伎町に通うライターの佐々木チワワ氏がレポートした。【全3回の第2回。第1回を読む】 * * *「SNS上のインフルエンサーを、カッコイイ! と思ってフォローしたんですよ。そしたらDM(ダイレクトメッセージ)が来て。ヤバ! 推しからDMが来た! とか思ってたら彼がホストを始めて。そのままアタシも店に行くようになり、今じゃすっかり、ホストに夢中です。推しに会いに行くのに、コロナも何も関係ない」 そう語るのは大学を秋に中退し、現在風俗で働いてホスト代を稼いでいるというミコ(仮名・20)だ。彼女の言う“推し”とは主に、直接的なコミュニケーションをとらず一方的に好意を寄せるアイドルなどを対象に使われてきた言葉だ。「もともとジャニーズが好きで、アイドルに貢ぐのに抵抗はなかったんです。それがSNS上では、かっこいいって思ってた人と実際に連絡できて、会えて。普通のアイドルじゃありえない。ホスト始めるって聞いて応援したくなって。やっぱ推しにはキラキラしていてほしいし。アタシが好きな推しが売れてないとかありえないんで」(ミコ) 今では月100万円以上使う時もあるという。「大学の友達とか、ぶっちゃけ話が合わないんですよ。普通に恋愛してる人とか。そういう話聞いてる時間あったら働いて推しにお金を使いたいし。もともとやりたいことがあったわけでもないので、大学はやめちゃいました。今は同じように推しのために風俗をしている友達と話すばっかりですね。時折何してるんだろうって怖くなるけど、以前の退屈な生活に戻る気はないです」(同前) 取材を進めるうちに、若者たちのなかでは普通の恋愛をする者と、恋愛よりも「推し活」に力を入れる者とで二分される傾向があることが判明した。推し活をする女子同士でつるみ、推しへの愛を語り合う。恋愛はコスパが悪い。そんな意識が垣間見えた。「相手はホストで、あくまで推しのアイドルっていう体裁があるから、“ガチ恋”に至らずとどまっている気がします」 同じホストを2年指名し続けていると話すユミ(仮名・25)は、毎月40万~60万円をホストにつぎこむ。「私の担当(指名しているホストのこと)は売れっ子なぶん、抱えているお客さんの数も多くて。だから一人一人と恋愛ごっこをするんじゃなくて、一方的に応援されるアイドル営業って感じです。キッチリ金額によって対応を決めてサービスしてくれる」(ユミ) ホストといえば「好きだよ」という甘い言葉で自分だけは特別だと思わせてくれることこそが醍醐味に思えるが、ユミは「好きって言ってこないところが推せる」という。「相手が彼氏ならお金使いたくないです。だって私のこと好きならなんでこんなにお金使わないといけないの? 本当に私のこと好きなの?って病んじゃうじゃないですか。担当は私のことを絶対に好きにならないとわかっているから、変な嘘がなくて信じられるし、お金を貢げる。絶対崇拝のアイドルである推しが私とラインしてくれたり、直接話してくれるのって究極過ぎないですか? 私の前では私だけの推しなので。みんなに人気の推しと私、二人だけの思い出があるという事実が生きがいです」(同前) 従来のホストは疑似恋愛を楽しむ側面が強いが、偶像として一方的に応援できればいいというユミ。とはいえ、それだけカネを使っていれば見返りを求めてしまいそうだが。「そりゃたまには付き合えたらなとか思いますよ。でもお金使って通い続けている限り終わらない片思いなんで。普通の恋愛とか今更できないです。好きな人に拒絶されるのが怖い。少なくともホストはお金を使っていればその分だけは接してくれるし、私のことを拒絶しないので。 多分、人とちゃんとコミュニケーションをとるのが怖いんですよ。最近私は風俗のお客さんかホストとしか過ごしてない。お金を挟まない人間関係をどう構築していけばいいのかわからなくなっちゃった」(同前)(第3回につづく)【プロフィール】佐々木チワワ(ささき・ちわわ)/ライター。2000年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学在学中。15歳から歌舞伎町に通い、それをもとに「歌舞伎町の社会学」を研究する。著書に『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社)。※週刊ポスト2022年3月11日号
2022.03.05 19:00
マネーポストWEB
コロナ禍で空前のホストバブル 歌舞伎町新記録「年5.2億円」売上のホストも
コロナ禍で空前のホストバブル 歌舞伎町新記録「年5.2億円」売上のホストも
 まん延防止等重点措置が実施されている東京都の重苦しい雰囲気のなかで、ひときわ異彩を放ち日夜カネが飛び交う場所、新宿歌舞伎町のホストクラブ。「夜の街の壊滅」が囁かれる一方、過去最高の稼ぎをあげたホストが登場した歌舞伎町ホストクラブの今について、15歳から歌舞伎町に通うライターの佐々木チワワ氏がレポートした。【全3回の第1回】【写真】 歌舞伎町歴代最高記録である年間5億2000万円の売上を記録した、『冬月グループ』のホスト・降矢まさき * * * コロナ2年目となった2021年度、全国に21店舗のホストクラブを展開する『冬月グループ』のホスト・降矢(ふるや)まさきは、歌舞伎町歴代最高記録である年間5億2000万円の売上を記録。今年1月も月間売上8500万円と、好調な滑り出しを見せている。 ほかにも、最大手ホストグループの『グループダンディ』からは、2021年に1億円以上売り上げたホストが31人輩出された。こうしたホストたちは年明けにホテル会場でド派手な新年会を終え、今年もさらに稼ぐぞと息巻く。 歌舞伎町の大手ホストグループはコロナで潰れた店舗の跡地を次々と買い取り、派手な街頭ビジョンと内装に数億円かけた店舗を乱立させている。「こんな時代に安定なんて、所詮ないんだなって痛感して。だったら普通に働くより一か八かのホストのほうが夢があるなって」 そう語るのは、春から就職予定だった美容室がコロナ禍で潰れ、現在歌舞伎町のホストとして働いているシュン(仮名・21)。「昼職のほうが安定してるっていう幻想が崩れましたよね。だったら今稼げるうちに稼いでしまおうと思って、カバンひとつでホストの寮に入った。 最初の3か月は寮費が無料だし、社員食堂でタダでメシが食える。頑張っていれば先輩がもっと豪華な店にも連れて行ってくれるし、服もくれる。ぶっちゃけその辺の会社より面倒見いいんじゃないですか。ホストにはミスをしたらすぐ来なくなるようなやつもいるし、結果が出ない人も多いけど、人材にガンガン先行投資できる業界ってココくらいじゃないですかね」 夜の街はコロナ禍によって打撃を受けたかに見えたが、実際は売れっ子ホストたちにより業界が潤い、人材育成に力を入れることが可能になっているようだ。コロナで潰れた一般店舗の跡地に飲食店やシーシャ(水タバコ)屋を展開するホストグループも多く、最近では『シンスユー』というホストグループがビルを丸々一棟借り上げた。 空前の「ホストバブル」の裏にはカネを貢ぐ女性の存在があり、その姿もここ数年で様変わりしている。従来ホストクラブは接客業としてのパフォーマンスを有閑階級の女性が買う、大人の社交場として閉じられている空間だった。 しかし現在はSNSの台頭により、ホストのツイッター利用やユーチューブ進出は当たり前に。現場で接客を受けているわけではないのにネット上でホストを“推す(応援する)”若い女性が増えてきた。 彼女らはSNSを駆使し、パパ活やギャラ飲みなど様々な方法でカネを稼ぎ、ホストに還元する。ホストに対し、従来のような疑似恋愛というよりも「ファンとアイドルの関係性」を求めているケースが多いのだ。(第2回につづく)【プロフィール】佐々木チワワ(ささき・ちわわ)/ライター。2000年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学在学中。15歳から歌舞伎町に通い、それをもとに「歌舞伎町の社会学」を研究する。著書に『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社)。※週刊ポスト2022年3月11日号
2022.03.04 19:00
マネーポストWEB
「週刊ポスト」本日発売! 自民と公明「熟年離婚」危機ほか
「週刊ポスト」本日発売! 自民と公明「熟年離婚」危機ほか
 2月28日発売の「週刊ポスト」は、コロナと戦火におののく世界を生きる現代人が「知って得する情報」を集めた。国内政治では、23年間の長きにわたって蜜月を続けてきた自公政権がついに終焉に向かい始めた深層を、経済では日本最大の飲料メーカー・サントリー社員が驚いた「次期社長の檄メール」をスクープする。そして、「御三家」として活躍した西郷輝彦氏は、なぜ「がんが消えた!」と歓喜した半年後に急逝してしまったのか――。今週の見どころ読みどころ◆<「熟年離婚」へ!>創価学会が本気で「自民潰し」に動き出したもはや前世紀の話となった小渕政権以来、23年間にわたって協力してきた自民党と公明党の盟友関係が風前の灯火になっている。7月に迫る参院選では、公明党はこれまで続けてきた「相互推薦」をやめる方針を打ち出し、支持母体の創価学会も足並みをそろえている。公明党内部を取材すると、「自民党への積年の不満」が露わになった。これは本気だ!◆西郷輝彦「前立腺がんが消えた!」最先端医療の歓喜と絶望前立腺がんを公表して闘病を続けてきた西郷輝彦が逝った。コロナ禍の昨年、日本で未承認の先端医療を受けるためにオーストラリアに渡り、数か月にわたる治療をリアルタイムで報告したYouTubeチャンネルでは「がんが消えた!」と歓喜していた。ところがそれからわずか半年で帰らぬ人となった。治療は失敗だったのか、もはや限界だったのか。専門家は意外な真実を見抜いていた。◆サントリー「次期社長」が全社員に送った「俺についてこい」メール公開創業家の4代目にあたる鳥井信宏・副社長は、今年中にも満を持してトップの座に就くと見られている。その鳥井氏がこの2月、すべてのサントリアンに向けて檄を飛ばすメールを送っていた。そこでは「ビール戦争の天王山」を勝ち抜く決意を表明し、自分は「狂」になるから社員はついてこい、と熱いメッセージを送っていた。◆小室圭さん「2度目のNY司法試験」にダンマリを決め込む大メディアニューヨーク州の弁護士を目指す小室圭さんが2月22日、23日に2度目の試験に臨んだ。昨年の1度目の時には、ワイドショーが現地から速報を流すほど大騒ぎしていた新聞・テレビは、この“大ニュース”をほとんど報じなかった。宮内庁から「パパラッチを控えて」と要請されたことが背景のようだが、そんな“お上”の言いなりメディアがますます問題を複雑化しているのではないか。◆<スクープ・ルポ>あさま山荘事件「恋人さえ見殺しにした」50年目の真実現場からの生中継が日本テレビ史上最高の89.7%という視聴率を記録した「あさま山荘事件」。今も昭和史を振り返る映像では繰り返し取り上げられるが、事件を起こした日本赤軍メンバーのなかには、国外逃亡して今も逮捕されていない容疑者もいる「現在進行形の事件」でもある。ジャーナリスト・竹中明洋氏は、事件の中心メンバーとして逮捕され服役した「爆弾製造のプロ」の取材に成功した。自身も殺人を犯し、将来を誓い合った恋人が眼前でリンチされて殺されていったという壮絶な過去を告白した。◆ドン・キホーテが発売した「テレビが見られないテレビ」爆売れの秘密昨年12月にドン・キホーテが発売した「地上波テレビが映らないテレビ」が爆売れしている。6000台が瞬く間に売り切れて追加製造しているという。いまや10代、20代の半数は「地上波テレビは見ない」と答える時代に、テレビ業界は戦々恐々としている。そして、このテレビを持っていてもNHK受信料は取られないというところもミソで……◆尾木直樹vs茂木健一郎「東大神話と悠仁さま進学騒動のおかしさ」教育現場と受験競争を知る二人が、過熱する偏差値信奉に警鐘を鳴らす。高校生がアッケラカンと「東大に行ってクイズ番組に出たい」と話し、秋篠宮家の悠仁親王の進学でも「東大に多くの卒業生を送り込む偏差値70の筑波大附属」と報じられることは異常ではないのか。◆東大名誉教授が提唱する「花粉症が1日で治る方法」いよいよ憂鬱な花粉症の季節だが、東大名誉教授の小柳津広志氏が画期的な手法を提唱して注目されている。自らの体験とこれまでの研究から、「フラクトオリゴ糖」の摂取によって、たちどころに症状が治まると報告している。少しずつメカニズムも解明されており、この目覚ましい効果には「腸内フローラ」が関係していることがわかってきた。◆日本が世界最先端を走る「老化を止めるワクチン」実現のカウントダウンいずれ来るといわれる「人生120年時代」の救世主と期待されるのが「老化防止ワクチン」だ。SFの世界ではなく、世界で研究が進むれっきとした先端科学だが、その先頭を走っているのが長寿国・日本だ。人間の細胞は「がん化」を止めるために「老化細胞」に変化するが、それが適切に排除できずにたまることで体の老化は進む。その老化細胞を取り除く画期的なワクチンの完成がいよいよ見えてきた。◆<ツアー開幕スペシャル>女子ゴルフブームを支える「父娘鷹」物語3月3日開幕の「ダイキンオーキッドレディス」でシーズンをスタートする女子ゴルフツアーでは、稲見萌寧、古江彩佳、安田祐香ら新世代のスターが人気と実力を競っている。そのうちの一人、昨年の国内メジャー「リコーカップ」で初優勝した三ヶ島かなは、サラリーマンだった父親との二人三脚でトッププロになった。先の3人もやはり父親の支えでスターダムにたどり着いた。日本の女子ゴルフシーンを支える「父娘鷹」に密着した。◆「推し活女子」が生み出した「歌舞伎町ホストバブル」最前線夜の街に詳しいライターの佐々木チワワ氏が、コロナ禍でも空前の好況を続ける歌舞伎町ホスト界の裏面に迫る。かつてのホストは、有閑・富裕層女性が「自分に仕えるイケメンと疑似恋愛をカネで買う」構図だったが、今ではホストを「アイドル」のように追いかけ、風俗で働いてまで貢ぎ続ける「推し活女子」がブームの主役だ。ホストたち、そして女性たちの本音に驚かされる衝撃リポート。◆最新写真で見る「日本人が行けない日本領土」辺境領土の現状を撮り続けてきた写真家・山本皓一氏が、最新画像で尖閣諸島と沖ノ鳥島の「今」をリポートする。中国に脅かされる尖閣では、島のすぐ目の前で中国公船と日本の海上保安庁が海上チェイスを見せる生々しいシーンを激撮。沖ノ鳥島では、消波ブロックとチタン合金の金網で守られた小さな小さな「領土」を捉えた。※全国の書店、コンビニで絶賛発売中!
2022.02.28 07:00
NEWSポストセブン
いたちごっこは長年、続いている。写真は2010年に東京・歌舞伎町のDVD販売店や倉庫などから押収したわいせつDVDなど(時事通信フォト
何度目かもわからない撲滅宣言が出た違法DVD販売、いったい誰が買っているのか
 この2年間のあいだ、新型コロナウイルスによって生活が激変させられたことで、様々なビジネスが大きな変化を強いられた。業績不振で路線変更を余儀なくされた仕事が多いなか、好景気に沸く分野もある。警察が何度目かの「最後の1店舗」宣言をしたDVD販売店摘発の報を受けたあと、いまだ円盤を求める客にどのように応じているのか、ライターの森鷹久氏がレポートする。 * * * 今年1月、わいせつなDVDを販売目的で所持していたとして、警視庁が東京・歌舞伎町の店舗を摘発。店舗(倉庫)番と客引き役の男ら2人が逮捕された。警視庁は昨年、歌舞伎町に残っていた最後の「1店舗」を摘発後に、こうしたDVD販売店を「一掃した」と自信を見せていたが、実はその後すぐ、客引きたちの姿が確認されていた。 コロナ禍前より筆者は周辺取材を続けているが、「最後」宣言を報じるのはいったい何回目になるだろうか。実は2017年の11月にも、当局関係者が店舗の「絶滅」を宣言していたが、2020年までに復活したことを記事にしている。当局関係者に聞くと、2000年代にも「一斉摘発して根絶」とされたことも何度かあるといい、つまるところ「いたちごっこ」は今に至るまで続いているということだ。「結局、根強いニーズに応える形の商売なんですね。コロナ禍で、それが際立った格好でしょう」 歌舞伎町で飲食店を経営する本田孝さん(仮名・40代)も、昨年の暮れ頃から、街頭に立つ怪しい雰囲気の男を何度も目撃していた。「男がぼーっと立ってるくらいなら歌舞伎町じゃ不自然には見えませんが、あいつらは鋭い眼光を通行人に向けて、近くを通れば『DVD』ってボソっと漏らす(笑)。以前はキャッチも初老の男性ばかりでしたが、最近は若い男もいた。コロナで仕事がなくなったんだろうけど、若いんだしもっと仕事選べよなと思いますよ」(本田さん) そんなキャッチについていくのは、10人中10人が高齢男性。コロナ禍以降で需要が伸びた、そう話すのは都内の成人向け書店スタッフだ。「今や、その手の映像はネット環境さえあれば、誰でも気軽に、しかもタダで見れてしまう。もちろんそれらのサイトの多くは違法アップロードなんでしょうけど。一方、パッケージのDVDや雑誌はほとんど売れない。では誰がDVDを買うのか、そりゃもうおじいさんばかり」(書店スタッフ) 高齢になればなるほど新しいテクノロジーを使いこなすのは難しくなり、慣れた環境を維持したがるものだ。そこに目をつけた一部の業者は、雑誌などに広告を出し「DVDとDVDデッキ」の抱き合わせ販売を十数年前から開始。デッキは、DVDを挿入しただけで自動的に再生される仕組みで、無駄なボタンや液晶画面などは一切ない。「自宅のパソコンでも視聴可能ですが、再生方法がわからない、万一DVDが詰まったりして家族にバレたらどうしよう。そんな不安を抱く方々、主に高齢者に歓迎されました。部屋のテレビにさっと繋いでこっそり見る。路上でDVDを買う客層も似ていますが、通販だと足が付く可能性もある。やはり路上で買う方が良いのです」(書店スタッフ) 冒頭で紹介した摘発事例で警視庁が「一掃した」と言っていたように、高齢者に歓迎されていたとはいえ、コロナ禍前には販売店も、キャッチの姿も見えなくなっていた。その後、コロナで自粛生活を強いらた人々からの需要が増えたというが、こっそり復活したキャッチや販売業者は、相変わらず路上に立ってはいるものの、摘発を恐れてかその営業スタイルには若干の変化が見られる。 かつては、路上でキャッチの誘いに乗ると、マンションや雑居ビルの一室に設けられた店舗に案内されるのが常で、カタログなどを見ながら好みのDVDを選ぶ方式だった。もしくは、キャッチに好みを伝えて、オーダーに応じたDVDをキャッチが持ってくる、そんなケースもあったが、相場の激変によって案内やオススメの仕方が大きく変わった。「以前はVHSテープ10本1万円などという価格設定でした。今では交渉次第でDVD20枚で5000円など、かなり安くなっているようですが、そのかわり客の好みは無視される。客引きのじいさんに捕まって『買う』というと、すぐに他の人間が紙袋などに入れたDVD20枚を持ってくる。枚数も多いし安いし、客も納得して持ち帰る」(書店スタッフ) このようにして販売されているDVDは、ほとんどが海賊版だ。一般に販売されている作品の違法ダビング、もしくは海外にサーバーを置く日本人向けの有料サイトにアップされていた映像をやはり勝手にダウンロードし、DVDに収録して販売している。DVD販売の仕組みを話してくれた書店スタッフは「安い」と言うが、そもそも制作費はタダ同然、権利者に報酬も払っていないのだから元手はほとんどかからないため、多少安く売ったとしても、ボロ儲けには変わらないのである。 筆者は今年、歌舞伎町のある通りでこうしたやりとりの一部始終を目撃したが、それはまるで違法薬物の路上取引の如く、スピーディーに行われていた。キャッチに近づいていった客の男性は、一言二言何かを告げると、周囲を伺いながら少し離れたところにあるコインパーキング敷地に身を隠す。まもなく、キャッチの男性のところに白い紙袋を持った別の男が近づいてくると、客も早足で近づき、おそらく現金と引き換えに紙袋を受け取る。この間わずか10分弱。キャッチも買う側も慣れたもの、という印象だが、キャッチから「ブツ」を受け取った男性を呼び止めると、最初は驚いた様子だったが、やがて妙に腰の低さを強調するようなニュアンスで、筆者にこう告げた。「コロナでどこにも行けないでしょう? ずっと在宅だし。こうやって買って、こっそり楽しんでるだけなんだから。お兄さんもわかるでしょ。ネット使えないからしょうがない。あんまり僕らのことをいじめるのをやめてよ」(男性) 男性はぱっと見、50歳そこそこという見た目。「パソコンが使えない老人」というには少々若すぎるようにも感じたが、身分証明書を見たわけではないので、見た目年齢が若いのかもしれない。コロナ禍以前は、新宿や池袋などを回り、好みの「ブツ」を物色して回っていたが、コロナ禍でそれが叶わなくなったと話す。「ほら、ドキドキ感もあるじゃない。あと、買って見るだけじゃ逮捕されることもないしね。これくらい許してよ、いじめないでよ」(男性) そういうと歩調を早め、地下鉄の入り口に消えていった。 使い方がよくわからないネットを使いその手の映像を視聴したものの、個人情報などが抜き取られたらどうしよう、不安が拭えないと言う高齢者は少なくない。そういう人はかなりのボリュームで存在しているので、よく報道されているような不正請求の被害に遭う危険を冒すより「安全に」鑑賞できる手段を、と考えてDVD鑑賞へのニーズは高まっていくだろう。次に当局が違法DVD販売店の「根絶」を宣言するのがいつかは知らないが、数十年続く「いたちごっこ」が終焉を迎える日は、とうぶんやってきそうにない。
2022.02.21 16:00
NEWSポストセブン

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