中居の女性トラブルでフジテレビが港前社長を提訴へ（右・時事通信フォト）
フジテレビは6月5日、同社前社長・港浩一氏（73）と元専務・大多亮氏（66）を提訴する方針を発表した。元タレント・中居正広氏（52）とフジの元社員である女性アナウンサー・X子さんのトラブルをめぐって、法的責任を追及するための訴訟準備を始めたという。
中居氏は昨年12月に『女性セブン』『週刊文春』などでX子さんとのトラブルを報じられ、今年1月に芸能界を引退した。一方、フジテレビと親会社のフジ・メディア・ホールディングス（FMH）が設置した第三者委員会は3月31日、調査報告書の内容を公表。中居氏の行為を「性暴力」「重大な人権侵害」と認定した。また、中居氏とフジの編成幹部であったB氏が、X子さんのことについてメッセージで連絡を取り合うなど、連携していたことなども明らかになっていた。
「第三者委員会の認定から約2か月が経ったタイミングで、フジテレビは港氏と大多氏を提訴する方向に踏み切った。今回の取締役会が終わった後、囲み取材に応じたフジテレビ社長・清水賢治氏（64）は、資料上『女性A』とされている被害者女性・X子さんに二次被害が及ばないよう、慎重に進めてきたと説明しています。
また6月25日には、FMHの株主総会が予定されていますから、そこまでに処分を決める必要もあったのでしょう」（スポーツ紙記者）
そんな港氏や大多氏と同時に処分が決定したのは前出の編成幹部・B氏だ。
「B氏には『4段階の降職』と『1ヶ月の懲戒休職』という処分が下されました。フジの処分において、『降職』は懲戒解雇、退職勧告に次ぐ重さとされています」（同前）
前出・調査報告書ではトラブル当日のB氏の直接的な関与はなかったと認定している。そうしたなか、フジテレビは今回、B氏の「非違行為」についても公表。資料上では、「番組出演者1」から「女性A」に見舞品を届けてほしいと頼まれて実行したこと、フジから継続的な相談を受けている弁護士を「番組出演者1」に紹介したことを「女性Aへの二次加害となり得る不適切な行為」と指摘したほか、別の番組出演者や女性社員に関係するハラスメント行為も明らかにしている。
「ただB氏は『女性Aの当時の病状の程度及び心情等を認識していなかった』として、『退職勧告や懲戒解雇を科すことが相当とされる事情は認められなかった』と判断されています」（同前）
