松本人志一覧

【松本人志】に関するニュースを集めたページです。

『クレイジージャーニー』復活にTBS局内の期待は大きい(公式サイトより)
『クレイジージャーニー』復活の裏事情 TBS月曜ゴールデン帯の深刻な視聴率問題
 異例の復活の背景に何があったのか──。TBSが秋の改編で『クレイジージャーニー』を月曜21時台で始めると発表した。同番組は2015年から深夜帯でスタートし、独特なこだわりを持って世界を旅する“クレイジー”な人々の各国のレポートが話題を呼び、2016年には放送文化に貢献した優秀な番組に贈られる『ギャラクシー賞』を受賞するなど評価が高かった。しかし、2019年にやらせ問題が発覚し、終了した。 そんな“いわくつき”番組の再登板は珍しい。MCを務める松本人志はツイッターで〈【クレイジージャーニー】 が復活することになりました! 10月から新たな気持ちでやらせでいきます。あ。やらせていただきます〉と報告した。TBS関係者が話す。「過去の一部の放送にやらせがあったことは間違いないのですが、全てがやらせだったわけではない。視聴者がそれをわかってくれて、待望論を起こしてくれた。そのため、再スタートに辿り着けて、本当に感謝しています。 実際、去年の5月19日に放送した2時間特番では“コア視聴率”が良かったんです。世帯は7.8%でしたけど、M2(男性35歳~49歳)、F2(女性35歳~49歳)の数字は民放同時間帯1位。M1(男性20歳~34歳)も日本テレビの『今夜くらべてみました』と並んで1位タイ。F1(女性20歳~34歳)はフジテレビの『突然ですが占ってもいいですか?』に次いで2位。ゴールデンタイムで、TBSがこれらの世代の視聴率で首位になることはあまりないですから、局としてもなんとか復活させたかった」 TBSは昨年春から訴求する視聴者の対象を4歳から49歳までと発表し、『新ファミリーターゲットコア』と呼んでいる。日本テレビやフジテレビの13歳から49歳までよりも、さらに年齢層が低くなっている。制作スタッフは「いまだに、この方針転換に戸惑っている面はあります」と告白する。「正直、ずっと世帯視聴率狙いで50歳以上に焦点を絞った番組作りをしてきましたから、急に若者向けにしようとして混乱しています。例えば、2010年代、TBSの金曜ゴールデンタイムは『爆報!THE フライデー』『ぴったんこカン・カン』『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』が高齢者狙いで高い世帯視聴率を獲得していました。 しかし、局の方針が変わって、コア視聴率の取れない『爆報』は終わったし、『金スマ』は以前のスタイルを辞めて若者の視聴者を狙っているが、うまく軌道に乗っていない。ターゲットを若者に変えたことで、今までの視聴者が離れてしまい、世帯視聴率も悪くなった。世帯はもう局内で重視されてないですけど、世帯もコアも悪いとなれば現場の士気は上がってこない」特番を連発せざるを得ない月曜の現状 安住紳一郎アナが朝の帯番組を始めたことで『ぴったんこカン・カン』は終了し、『金スマ』は不振が伝えられており、TBSは金曜の番組編成に注目が集まっている。しかし、実はそれ以上に深刻なのは月曜のゴールデンタイムだという。「今は19時から『アイ・アム・冒険少年』、20時から『クイズ!THE違和感』、21時から『CDTVライブ!ライブ!』という並びですが、タイムテーブル通りの放送はほとんどありません。数字が取れないので、特番を連発せざるを得ないんです。それでも、視聴率に結びついていません。 例えば、5月16日は19時からの2時間スペシャル『アイ・アム・冒険少年』が世帯3.2%、21時からの『CDTVライブ!ライブ!』が世帯3.5%でした。その2週間前は同じ並びで世帯2.5%、世帯3.7%です。世帯がこれだけ低ければ、当然コア視聴率も低いです。他の特番だと、もう少し高くて世帯5~7%台の時もありますけど、コアで他局と戦えるレベルにはあまりならない。だから、テコ入れとして『クレイジージャーニー』を月曜21時台に持ってくるわけです」(前出・TBS関係者。以下同) 秋の改編では、『CDTVライブ!ライブ!』が現在の月曜21時台から20時台に時間帯が繰り上げられる。「『CDTVライブ!ライブ!』はコア視聴率を取ろうと若年層に人気のある歌手を出演させていますが、それも数字につながっていない。若者は好きな歌手の歌はYouTubeやサブスクなどネットで見たり聞いたりしていて、わざわざテレビで見るという習慣がないのかもしれません。主に世帯視聴率3~4%台で普通なら打ち切りになってもおかしくないですが、大型の音楽特番のためアーティストとの関係性を保つ意味合いもあって、ゴールデンタイムに残している面もあるでしょう」『CDTVライブ!ライブ!』を他の曜日へ移動させる選択はなかったのか。「火曜はNHKに『うたコン』、金曜はテレビ朝日に『ミュージックステーション』と他局に音楽番組がありますし、水曜と木曜はTBSのゴールデンタイムからプライムタイムにかけての流れが悪くない。土曜は『世界ふしぎ発見!』『情報7daysニュースキャスター』、日曜は『日曜劇場』がある。その前に数字の低いコンテンツを持ってくると、看板番組の視聴率にも影響しかねないので、消去法的に月曜に落ち着いたのでしょう」 こうして、異例の復活となる『クレイジージャーニー』は月曜21時台に落ち着いたようだ。「今年に入ってテレビの総個人視聴率(PUT)が低下しており、『テレビ離れ』が今まで以上に加速している。だから、知名度のある『クレイジージャーニー』を復活させたいという意図もあります、また、この2年間、日本人はコロナ禍で海外旅行を自粛してきたので、世界各国の“未知の映像”は需要があるんじゃないかと期待しています」『クレイジージャーニー』がTBSの月曜ゴールデンタイム復活のカギを握っている。
2022.06.27 16:00
NEWSポストセブン
テレビ局の視聴率に対する取り組みの変化も影響か(『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』公式サイトより)
『金スマ』は2年で視聴率急落 レギュラー番組低迷で中居正広の正念場
 中居正広が正念場に立たされている。最近、MCを務める番組の視聴率が冴えないのだ。現在のレギュラーは『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)、『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)の3本となっている。「特に『金スマ』の下落ぶりは激しいですね。2年前くらいは2ケタを何度も取っていましたし、志村けんさんの追悼スペシャルの世帯視聴率は20.1%(2020年4月3日。ビデオリサーチ調べ/関東地区。以下同)でした。それが、2年後の今年4月8日は6.8%と約3分の1になりました。3月18日には4.7%を記録しています」(テレビ局関係者) この急降下にはテレビ界の事情が大きく関係しているという。「2年前から個人視聴率が全国的に導入され、局が主に49歳以下を対象とする番組作りを始めた。それまでの世帯視聴率ではなく、『コア視聴率』を狙うようになったんです。この用語は、昨年ダウンタウンの松本人志さんがツイッターで言及したことで業界以外にも浸透したかもしれません。 もともと、『金スマ』は50歳以上に人気がありましたし、F2(女性35歳~49歳)の数字も良かったんです。しかし、コア層の支持獲得を目指し、若者に受けそうな内容に変更したため、F2の視聴者も離れてしまった印象です。『金スマ』は視聴率指標変更の影響をモロに受けましたね」(同前) 以前は高齢者に馴染みのあるタレントのドキュメンタリーがよく放送されていたが、最近はお笑い事務所の特集をしたり、かつての人気企画である社交ダンスを復活させたりと試行錯誤を繰り返している。TBS局内ではどのような評価なのか。「社交ダンスの世帯視聴率は最近にしては悪くなかったですが、それはF3(女性50歳以上)が引き上げたもので、局内の評価はそこまで高くない。TBSは個人視聴率導入の2020年、13歳から59歳までを『ファミリーコア』と定義しました。しかし、1年後に4歳から49歳までの『新ファミリーコア』に変えました。これも『金スマ』には痛かったですね」(TBS関係者) ここまで数字が落ちれば、終了の可能性も出てくるかもしれない。「最近は視聴率が取れないために休止が多いですが、代わりの特番も芳しくない。『金スマ』は知名度の高い番組ですから、新しい鉱脈を見つけて『新ファミリーコア』の数字を取りたい。もし視聴率の高い特番が出てくれば、『金スマ』の立場も怪しくなってきます。打ち切りは当面ないと思いますが……」(同前)若年層を重視するテレビ局とファンの高齢化 中居のもう1つのゴールデン帯の番組である『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)、土曜昼の『中居正広のキャスターな会』(テレビ朝日系)はどうなのか。「日本テレビは13歳から49歳までをコアターゲットとしています。その数字は合格点だと思いますよ。F2が10%を超えることもありますから、すぐには番組テコ入れとはならないでしょう。ただし、日本テレビの場合、決してコア視聴率の悪くなかった『深イイ話』や『今夜くらべてみました』を今春に終了させるなど、“攻めの改編”をしています。そのため、『仰天ニュース』も油断はできません。『キャスターな会』は世帯視聴率が6%前後で、その大半は50歳以上に支えられている番組です。日テレやフジテレビだとすぐに手をつけられてもおかしくないのですが、テレ朝は高齢者も視聴ターゲットに考えているので、この番組はまだまだ続くのではないでしょうか。意外と一番安泰かもしれません。2つとも、視聴率がすごくいいわけではないですけれど」(前出・テレビ局関係者) 春の改編期のスペシャル番組で、中居がメインを務めた番組の視聴率も、そこまで良いとは言えなかった。「3月22日の日本テレビ『中居正広の3番勝負!レジェンドとガチ対決SP』は世帯7.7%でした。コア視聴率も日テレの中では良いとは言えない。28日のフジテレビ『春の番組対抗 タイムリミットバトル ボカーン!』は世帯6.7%で、コア層の数字も良くなかった。いずれもゴールデンタイムですし、全体的にもう少し取りたかった。 21日のNHK『笑いの正体』は漫才をテーマに掘り下げ、ダウンタウンの松本人志がVTR出演するなど中居を起用した効果は絶大でした。それでも、世帯5.1%でした。NHKは広告主がいるわけではないので、視聴率はあまり関係ない局ですが、最近は数字を気にするし、若者にも見てもらおうとする。この番組の視聴者は男女50歳以上が中心でした。良い切り口の番組なので、また放送してほしいです」(同前) 2年前のジャニーズ事務所退所会見では、当意即妙な受け答えで絶賛された中居。どうしてレギュラー番組の視聴率が下がっているのか。「今さらですけど、SMAPの解散は大きかったですよね。SMAPというグループがあるから、ソロ活動も光っていた。メンバーにとって、どちらも切り離せない両輪だった。中居は当時、『アイドルなのに司会もできる』という評価だった。そして芸能界有数の司会者に成長していった。その過程において、SMAPのメンバーだったということは影響していたと思います。 もう1つ、SMAPファン、中居ファンも少しずつ歳を取り、テレビ局が重視する視聴者層から離れていっている人も増えている。その辺が理由ではないでしょうか。もちろんMCだけに低迷の原因があるわけではありません。でも冠番組の視聴率が下がれば、責任は感じるところでしょう」(同前) アイドルから司会者に転身した第一人者である中居がこのまま終わるとは思えない。ここからどう巻き返しをはかっていくのか、注目したい。
2022.06.03 18:00
NEWSポストセブン
上島さんがいなくなってもダチョウは活動を続ける
ダチョウ倶楽部の2人 上島竜兵さんの通夜当日にドラマ撮影、笑顔でファンサービス
 数時間後に37年間を共にした盟友の亡骸と対面する──常人であれば、言葉も出ないような悲しみに襲われるなか、ダチョウ倶楽部の2人は上島竜兵さん(享年61)との“お約束”を果たすため、ある場所に向かっていた──。 昭和からタイムスリップしたようなひなびた大衆食堂に、困惑の声が響く。「あんなでけぇショッピングセンターができたらよぉ」「うちらみたいな小さな商店街はもうおしまいだ!」 絶妙なタイミングで言葉をつないだのは、ダチョウ倶楽部の肥後克広(59才)と寺門ジモン(59才)だった。2人は放送中のドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ系)で、主人公・深山佐都(土屋太鳳・27才)の実家である大衆食堂「まんぷく屋」に通う常連客を演じている。 第1話では、ダチョウ倶楽部の3人が揃って出演し、コミカルな演技が光った。しかし、5月26日に放送された第6話で掛け合いを見せたのは冒頭のように2人だけ。そこに「八百屋の八さん」を演じていた上島竜兵さんの姿はなかった──。 上島さんの訃報が届いたのは、5月11日のことだった。冒頭のシーンは、上島さんの通夜が営まれた5月13日の午前中に撮影されたという。「撮影を延期するという話も出ました。しかし、肥後さんと寺門さんの『スケジュールの延期で迷惑をかけたくない』という意向で、撮影が決行されました」(ドラマ関係者) 撮影場所となった東京・足立区にある老舗の甘味処「かどや」の店主・中田実さんが明かす。「あの日の撮影は上島さんのお通夜に参列できるようにと、開始時間が前倒しされたそうです。朝9時には出演者やスタッフが撮影現場に来ていましたね。ダチョウ倶楽部のおふたりは撮影が始まると明るい声を出し、落ち込んでいる様子は見せませんでした」 ファンサービスも、“通常営業”だった。「見学していた近隣に住んでいるかたが、“もしタイミングがあれば”とサイン色紙を持ってきたんです。しかし、上島さんを亡くしたばかりで、状況的にファンサービスは難しいと考えたのでしょう。スタッフさんが『ごめんなさい。今日は……』とお断りされていたんです。 ところが、その様子を見ていたおふたりは『全然いいですよ! ありがとうございます』と自らサインに応じていました。本当はつらいはずなのに満面の笑みで……見ていて胸に込み上げるものがありましたね」(中田さん) ダチョウ倶楽部は1985年に結成されてから、今年で37年を迎える。肥後と寺門にとって、上島さんは長い時間を共にしてきた、家族以上の存在だった。突然の死に2人が動揺し、悲しみに暮れたことは想像に難くない。「普通だったら、仕事をこなせるような状況ではないはずです。でも、2人は仕事を休まなかった。きっと、『上島の分も頑張らなければ』という思いでいたのでしょう。カットの声がかかった後、モニターを覗きこんで真剣に演技をチェックする彼らのプロ根性に、思わず涙を浮かべている人もいました」(ドラマスタッフ)上島さんが語った「やっぱり撮影は……」 肥後は過去にインタビューで、ダチョウ倶楽部の流儀をこう語っている。「求められたことを全力で」 ダチョウ倶楽部は、どんなムチャな仕事にも、肥後の言うように「全力で」取り組んできた。1993年に流行語大賞で銀賞を受賞した「聞いてないよォ」は、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ!!』(日本テレビ系)で、体を張るなかで生まれたという。「肥後さんが挑戦したのは、体長8mほどもある巨大なジンベエザメの口の中に入るという企画でした。スタッフは”ジンベエザメが食べるのはプランクトンだから危なくないですよ”と説明し、肥後さんも”それならやります”と。しかし、想像以上にサメの噛む力が強かったうえ、肥後さんが背負っていた餌袋をくわえたままサメが海中深く潜り始めてしまったんです。命からがら海から上がり、とっさに口から出たのが『聞いてないよォ』という言葉。“本音”がウケて3人の持ちネタになったのです」(テレビ局関係者) そんなメンバーのなかでも、誠実な人柄とリアクション芸で欠かせないキャラクターとなった上島さんだが、もともとは役者志望だった。「上島さんは文学座や野田秀樹さん(66才)の主宰する劇団などを受けたものの、不合格が続いたんです。仕方なくお笑いへとシフトチェンジし、俳優養成所で一緒だった寺門さんと一緒に、コント赤信号の渡辺正行さん(66才)が若手芸人を集めて行っていた企画に参加した。そこで雑用係をしていた肥後さんに出会い、ダチョウ倶楽部が結成されました」(お笑い関係者) 当初、上島さんは役者の道を諦めることに無念の表情を浮かべていた。背中を“押した”のは寺門だった。「万が一、世に出るようなことになったら、そのときにまた好きな芝居をやればいいじゃないか」 その言葉通り、ダチョウ倶楽部が国民的人気を誇るようになると、3人はそれぞれ役者としても活躍し始める。なかでも上島さんは、人気ドラマへの出演が続いていた。『怪物くん』(2010年・日本テレビ系)のオオカミ男役をはじめ、近年では『真犯人フラグ』(日本テレビ系)での不気味な謎の男役で注目を浴びる。 今クールも『恋に無駄口』(テレビ朝日系)や『家政婦のミタゾノ』(テレビ朝日系)などに出演しているが、3人が同じドラマに出演するのは5年ぶりのことだった。その『やんごとなき一族』で3人は、主人公を幼い頃から見守ってきた、おじさんのような存在という大事な役回りだった。「監督は現場でのアドリブを大歓迎していて、3人で『こうしたらもっと面白くなるんじゃないか』などと話し合って、せりふが足されていました。結成から35年以上たっても変わらない仲のよさで、まさに“和気あいあい”といった雰囲気でした。上島さんは撮影の際、『やっぱりドラマの撮影は楽しいですね』とお話しされていたんですが……」(前出・ドラマスタッフ) 残された肥後と寺門の精神状態を考えると、相当な心労を抱えながらのドラマ出演となったはずだ。それでも、最後までドラマに出続ける決意をしたのは、上島さんと誓った“求められたことを全力で”というダチョウ倶楽部の“お約束”があるからだろう。天国にいる上島さんは、そんな2人の“芸人魂”を見て、ウズウズしているのではないか──そう思わずにいられない。【相談窓口】「日本いのちの電話」ナビダイヤル 0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル 0120(783)556(毎日:午後4時~同9時、毎月10日:午前8時~翌日午前8時)※女性セブン2022年6月16日号
2022.06.01 16:00
女性セブン
BPOの見解がテレビの表現方法に大きく影響を与えている(時事通信フォト)
松本人志の発言が波紋 「BPO」が放送業界の“思想警察”化、リアクション芸人は苦境に
 視聴者を楽しませるための“攻めた演出”とコンプライアンスの狭間で、テレビ界が揺れている。そんな過渡期に存在感を増しているのが“放送倫理の番人”BPOだ。テレビ局はなぜこれほどこの組織に脅えているのだろうか。【全3回の第1回】 ダウンタウン松本人志の発言がテレビ界に波紋を広げている。 5月15日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)は、急死したお笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さんの芸をまとめたVTRを流し、その死を悼んだ。そこで松本は、言葉を詰まらせながらこう投げかけた。「ダチョウ倶楽部の芸とかお笑いがテレビではやりづらくなってて。そういう思いとかジレンマとか、“痛みを伴う笑い”がダメと言われてしまうと、熱湯風呂とか熱々おでんとかもできない。僕はあの芸が有害なんてちっとも思わないし、それだけが理由とは思わないですけど、“BPOさん、どうお考えですかね?”と、ちょっと思いますね」 NHKや民放各社でつくるBPO(放送倫理・番組向上機構)は今年4月15日、〈「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」に関する見解〉を公表。罰ゲームやドッキリ企画についてこう指摘した。〈テレビで演出される「他人に心身の痛みを与える行為」を、青少年が模倣して、いじめに発展する危険性も考えられる。また、スタジオでゲストが笑いながら視聴する様子が、いじめ場面の傍観を許容するモデルになることも懸念される〉 このBPOの見解がテレビ界に与えたインパクトは大きかった。 4月下旬放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)では、「若手芸人コンプライアンスでがんじがらめにされても従わざるを得ない説」というお題を検証する企画を流した。罰ゲームで電流が流される芸人に「『痛い』っていうのはコンプライアンスに引っかかる」とNGワードにしたり、激辛麻婆豆腐を食べた芸人に「辛い」を禁じて他の言葉で言わせ、最後に「こんなことがいつか現実にならないように」とオチをつけるなど、コンプライアンス強化を笑いのネタにすることで“抗議の意”を示したとみる業界関係者も多くいた。 元テレビ朝日局員でテレビプロデューサーの鎮目博道氏は「今やBPOは実質的に放送業界の“思想警察”になってしまった」と指摘する。「多くの番組関係者は『罰ゲーム』のコーナーに苦慮しています。これまで番組では罰ゲームの方法として、激痛の足つぼマッサージや低周波治療器、センブリ茶といった、演者は苦しい表情になるが、『痛いけれど身体には良い』、『苦いけれど健康に良い』というギリギリの方法が取られてきましたが、それすらできなくなった。『イタッ』というリアクションが入ったものが全くできなくなったと悩んでいます。 それと同時に『つらいことをさせる』という演出もできなくなった。日本テレビの『絶対に笑ってはいけないシリーズ』はこれまでギリギリを攻めていた形だったんですが、笑いを我慢させ、笑ってしまったら“ケツバット”の罰ゲームをさせるといった番組演出はしにくくなりました」 お笑い芸人の生活にも影響が及んでいるという。「芸能事務所の方からは、4月のBPO見解以後、身体を張ったリアクション芸を持つタレント、しかもベテランの人の仕事がぱったり来なくなったという話も聞いています。コロナで営業が減ったうえに番組側の自粛が進み、ダブルパンチを受けている。リアクション芸のベテラン芸人さんがとくに苦境に追い込まれているという状況があります。 私もテレビマンの端くれとして、BPOのあり方がひょっとしたら日本のテレビ番組を殺してしまうかもしれない、とすら考えています」(同前)(第2回に続く)※週刊ポスト2022年6月10・17日号
2022.05.30 19:00
週刊ポスト
代役も2・3番手もOK!ロンブー淳、MC以外で求められる信頼感
代役も2・3番手もOK!ロンブー淳、MC以外で求められる信頼感
 今、情報番組に出演する機会が増えているのが、ロンドンブーツ1号2号の田村淳(48才)だ。MCのイメージが強い淳だが、情報番組では代役や2番手、3番手のポジションで起用されることが多い。その背景についてコラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 今春から松本人志さんが『ワイドナショー』(フジテレビ系)への出演を隔週に減らしました。それを発表した際や、実際に松本さん不在の放送がはじまったとき、「視聴率は大きく下がるのでは?」「ネット上には不満の声が挙がるのでは?」などと不安視する声があがっていましたが、ここまでは杞憂に終わっています。 松本さんが抜けた穴を埋めているのが、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん。今年の出演は1回のみに留まっていましたが、4月から10日、24日、5月8日、22日と松本さん不在の放送回に出演し、その穴を感じさせない積極的なコメントで番組を盛り上げています。 淳さんは今春スタートの新番組『ポップUP!』(フジテレビ系)でも月曜レギュラーとして出演するほか、木曜パーソナリティの高嶋政宏さんが不在の5月5日と26日に穴埋め出演。さらに今年2月10日、『ラヴィット!』(TBS系)のMC・川島明さんの代役を務めたことなども含め、情報番組のスタッフたちから危機対応の切り札として頼られている様子が伝わってきます。 さらに特筆すべきは、これまで多くの番組でMCを務めてきた田村さんが『ワイドナショー』ではコメンテーターの一人、『ポップUP!』では曜日レギュラーを務めていること。『日曜日の初耳学』(MBS・TBS系)の準レギュラーとして出演していることも含め、いずれもMCではなく、事実上の2・3番手あたりのポジションを担っているのです。 もちろん現在も『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)、『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』(テレビ東京系)などでMCを務めることもありますが、多くの冠番組を持つトップにのぼり詰めた芸人としては異例のポジションにいることは間違いありません。つまり、「MCも、2・3番手も、代役もOK。メインとして番組進行を担当することも、裏回しに徹することもいとわない」というスタンスで活動しているのです。情報番組で地道に”やり直し” MCとして平成のテレビを盛り上げた淳さんが令和の今、なぜこのようなポジションを務め、情報番組のスタッフたちから信頼されているのでしょうか。 まずベースとなっているのは、近年の出演実績。たとえば『ワイドナショー』では1~2か月に一度程度のペースでゲスト出演を続けていたほか、MC・東野幸治さんの不在時に代理を務めたこともありました。また、『ポップUIP!』の前番組『バイキングMORE』では、昨秋から金曜MCに就任。さらに『ラヴィット!』の前番組『グッとラック!』でも、2人のメインMCに続くメインコメンテーターとして出演していました。 メインMCではないポジションで実績を積んできたことや、現在もその経験や縁を大切にしている様子がわかるのではないでしょうか。淳さんは『グッとラック!』の最終回でスタッフへの感謝を語ったあと、「情報番組のMCをやりたいんです」と宣言していました。ローカル、独立局、ネット配信の情報番組にも出演するなど、規模の大小を問わず地道なステップを踏んでいるのも、その目標を達成するためであり、テレビマンたちもそんな姿勢を尊重しているのです。 地道なステップは情報番組への出演だけではありません。淳さんは「ネタをしていない」ことを理由に「自分は芸人ではない」と語ったことがありました。テレビに加えて新聞やラジオ、YouTubeやSNSで積極的な発信を続けるなど、すでに芸人という枠を超えた“社会派タレント”としてのイメージを着々と積み重ねているのでしょう。 多くの冠番組を持つMCにのぼり詰めながら、情報番組では下のポジションからやり直している。決して落ちぶれたわけではなく、むしろ前向きかつ謙虚に臨んでいることがテレビマンたちから評価されているのです。「闇営業騒動」の対応で株を上げた その他でも、『田村淳のニッポン!アップデート!~ピンチがチャンス!中小企業カンファレンス』(テレビ東京系)、『こちらトレンディマーケット編集部』(日本テレビ系)、『田村淳が池袋イノベーション』(テレビ東京系)など経済系の番組進行を務めていること、大学入試に挑戦したあとも慶応大学大学院で学ぶなど勉強熱心であること、2児の父親として視聴者の親近感が増していることなども淳さんが情報番組のスタッフから信頼を集めている理由となっています。 そして、情報番組のスタッフから信頼を集めている理由として、もう1つ忘れてはいけないのは、3年前の闇営業騒動における振る舞い。淳さんは相方・田村亮さんの行動を真摯に受け止めて謝罪し、代役を務めたあと、「株式会社LONDONBOOTS」を設立して代表取締役に就任するなど、復帰の道しるべをつけました。当時の常識的な対応と適切なサポートは「情報番組の出演者にふさわしい」と認められるものであり、株を上げたという声を何度か聞いています。 淳さんにとって2・3番手や代役での出演は、情報番組での経験を積み、スタッフとの信頼関係を深めるだけでなく、バラエティの視聴者とは異なる人々にあらためて名前と顔を売り直すいい機会。このまま大物ぶらない謙虚な振る舞いと、型にハマらない柔軟なコメントでさらなる支持を得られれば、念願の帯番組MCを務める日はそう遠くないのではないでしょうか。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2022.05.29 07:00
NEWSポストセブン
上島さんがよく歌った『ホームにて』とは
有吉弘行が上島竜兵さんに捧げた中島みゆき『ホームにて』 都会で踏ん張る2人を支えた一曲
 有吉弘行が「恩人」として必ず名前を挙げていた上島竜兵さん(享年61)。2人にはともに中島みゆき(70才)のファンであるという共通点があった。故郷への思いを胸にしまい、都会で懸命に踏ん張っていた彼らを支えた中島みゆきの隠れた名曲を、いまこそ──。「曲行く? 今日ぐらいは、上島さんがよく歌ってた好きな歌ですかね……」 5月15日に生放送された『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系ラジオ)で、時折声を詰まらせながら語った有吉弘行(47才)。この日のオープニングでは、5月11日に61才で亡くなったダチョウ倶楽部の上島竜兵さんを追悼し、中島みゆき(70才)が1977年に発表した『ホームにて』を選曲した。 アコースティックギターの静かなイントロの後に、中島の歌声が語り掛けるように響く。有吉がこの曲を知ったのは、「竜兵会」だった。「竜兵会は、仕事がなかった頃の有吉さんや土田晃之さん(49才)、劇団ひとりさん(45才)らが上島さんを慕って集まった会。上島さんはなじみの居酒屋にメンバーを連れて行き、いつも自分のおごりで飲み食いさせていました。ただ、上島さんはいつもベロベロに酔っ払い、有吉さんらに『何やってんだよ!』と突っ込まれていましたね(笑い)」(テレビ局関係者) 先輩風を吹かせることもなく、後輩の前で酔い潰れてくだを巻く。飾らない人柄で誰からも愛された上島さんが、好んで熱唱したのが『ホームにて』だった。「竜兵会でへべれけになった上島さんは深夜3時くらいにカラオケのマイクを握り、号泣しながらこの曲をよく歌っていました。最初は『何泣いてんだよ』と突っ込んでいた有吉さんも、次第に曲に魅了され中島さんのオリジナル曲を聴くようになった。いまや有吉さんは大のみゆきファンで、自分が運転する車では彼女の歌しか聴かないそうです」(前出・テレビ局関係者) 上島さんと有吉をつないだ『ホームにて』とは、どのような曲か──。都会で暮らす地方出身者の心を歌った『ホームにて』は、中島が1977年に発表したアルバム『あ・り・が・と・う』に収録された一曲で、のちにシングル『わかれうた』のB面として収録された。シングルとはいえB面で、『時代』や『ファイト!』のように誰もが知るメジャーな曲ではない。それでもこの曲は多くの人を魅了し、槇原敬之(53才)や工藤静香(52才)、高畑充希(30才)らが続々とカバーした。 この曲は、ふるさとへと向かう最終の汽車の出発を待つ駅の情景から始まる。駅長がやさしく乗車を促すなか、足早に車内に乗り込んだ乗客たちは笑顔を見せる。出発の時間がきて汽車のドアが閉まりかけるが、まだ駆け足で滑り込めば、なつかしいふるさとに帰ることができる。だが主人公はホームにたたずんだまま動けない。汽車のドアはゆっくりと閉じ、その手に残されたのは、ふるさと行きの乗車券だった──。 歌詞には「ネオンライト」という単語が登場する。メディア文化評論家の碓井広義さんは「ネオンライトは都会の象徴です」と語る。「中島さんは、都会で暮らす地方出身者が故郷を思う心を歌っている。都会のネオンライトはまぶしく魅力的だけど、それだけで、ふるさと行きの乗車券=望郷の念を燃やし、消すことはできません。そんな複雑でほろ苦い感情がよく表された歌詞です」帰りたくとも帰れない故郷への思い この曲からは、中島の生まれ故郷・北海道の情景が浮かび上がる。医師だった中島の父は、娘がデビューした1975年に脳出血でこの世を去った。その失意のもとで作詞作曲されたのが『ホームにて』だった。「北海道から上京して歌手としてデビューしたのち、父を失う悲しみのなかで、故郷に帰りたくとも帰れない思いがにじみ出ています。あまり若い頃の体験談を歌わないみゆきさんですが、この曲には深い思いが込められているのでしょう」(音楽関係者) そんな中島の思いの丈を示す「伝説」が残されている。「『ホームにて』のレコーディングには坂本龍一さん(70才)が参加しました。できあがった曲を披露するとき、みゆきさんは坂本さんの前で涙を流して滔々と歌い上げ、『プロの歌手が泣きながらレコーディングするなんて』と坂本さんを驚かせたといいます。1978年に出演した歌謡番組『ミュージックフェア』でもみゆきさんは『ホームにて』を歌唱する最中に感極まり、あふれでる涙を止められませんでした」(前出・音楽関係者) 一方で、この曲に込められているのは郷愁だけではない。「この曲は中島さんの歌う『応援歌』でもあると思う」 と語るのは、音楽評論家の前田祥丈さんだ。「この曲はふるさとに帰るかどうか、迷う心情を歌っています。人々の心を打つのは『帰る』『帰らない』のどちらを選んだとしても、その選択を歌い手の中島さんが尊重して、肯定しているからじゃないかと感じます。 だから、人生の岐路に立って迷う人に『あなたの選択は間違っていないよ』とエールを送る歌になっていて、自分の選んだ道に自信を持てず葛藤する人のことも、彼女はやさしく慰めます。それゆえに、弱ったときや迷ったときにこの曲を聴くと、支えになる人が多いのでしょう」『ホームにて』をカバーし、コンサートでも歌う歌手の手嶌葵(34才)も中島に希望を与えられたひとりだ。その手嶌が語る。「生まれ故郷の福岡を離れて10代でデビューした私は、歌手として成功するかどうか、不安ばかりの毎日を送っていました。コンサートでも足がすくんでうまく歌えないことがあって、福岡に戻りたいという気持ちが強かった。そんなとき、みゆきさんの『ホームにて』を聴き、やさしい歌声に応援された気になり、『もう少し、頑張ろう』との気持ちが湧いてきました。いまも疲れたときはあの曲を聴いて、みゆきさんに背中を押してもらっています」 お笑い芸人の道を選んだ上島さんと有吉も、この曲を心の励みにしていたのだろうか。「上島さんは役者を目指して神戸(兵庫)から上京したのち、がんのお母さんを看病するため帰郷して再上京したり、お父さんが自己破産するなど苦労の連続でした。有吉さんは高校卒業後にオール巨人さんに弟子入りするも8か月で破門になり、故郷の広島に帰った。1996年に『進め!電波少年』(日本テレビ系)のヒッチハイク企画でブレークしてからも、その後に再ブレークするまで多くの辛酸をなめました。 ふるさとを離れ、困難や葛藤を経験して成功した2人だけに『ホームにて』が醸し出す何とも言えないほろ苦さや、そこから生まれる決意を共有できたのかもしれません。上島さんの追悼として、いかにも有吉さんらしい選曲です」(前出・テレビ局関係者) 深い悲しみのなか、『ホームにて』を愛する先輩に捧げた有吉は、自らを鼓舞して前に進むためにも、この曲を必要としたのかもしれない。※女性セブン2022年6月9日号
2022.05.25 16:00
女性セブン
3人息ぴったりの「お家芸」はお茶の間を沸かしてきた
上島竜兵さん追悼 老若男女問わず幅広く愛された“伝統芸”と人柄
 5月11日に急逝したダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(享年61)。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが、多くの人に愛された上島さんの芸風や人柄について振り返ります。 * * *体を張る芸を披露し、楽しませ、毎回キッチリ笑わせてくれる 近年、ここまで自分の気持ちがもっていかれた有名人の訃報というのもなかったような気がします。5月11日、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが亡くなりました。享年61。 バラエティー専門放送作家として、多くの番組でかかわらせていただいたうえ、ワイドショーのスタッフやコメンテーターとして、上島さんとダチョウ倶楽部の皆さんには、何度お世話になったか……数え切れません。 すでに多くの芸人さんがコメントされていますが、誰に対しても優しくて腰が低くて仕事熱心で繊細で……。以前、「竜兵会」の土田晃之サン(49才)や劇団ひとりサン(45才)から、後輩を激励するための会であるはずなのに、途中からいつも上島さんが「俺はこれからどうすればいいんだ」と言いながら泣き出してしまい、フォローするのが大変……というエピソードを『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で聞いたときには、なんてチャーミングなお人柄なのだろうと、さらに上島さんファンになったのを覚えています。 最近の若手芸人があまりやらなくなった体を張る芸を率先して披露し、楽しませ、毎回キッチリ笑わせてくれたのも上島竜兵さんでした。 いまは、コロナ禍であることや、コンプライアンスがどうのこうのということで、そもそも、そうした番組自体が少ないのですが、実はそれよりもっと前から、最近の若手芸人さんの多くは体を張らなくなっていました。 いいとか悪いとかではないのですが、私のような年配の放送作家からしてみたら、それは少し寂しかった。 でもダチョウ倶楽部だけは、若手の時代から全員がアラウンド60になったいまでも、「熱湯風呂」や「熱々おでん」など、全身を使ったリアクション芸を持ちネタにしていらっしゃった。それらは伝統芸とも呼ばれ、老若男女、幅広い世代に愛されてきました。 最近、こうした“レジェンド芸”がほかの事務所の若手芸人にも伝わるようになっていた矢先の訃報でした。 トレンディエンジェルの斎藤司サン(43才)は、ダチョウ倶楽部と共に体を張った画像をSNSにアップ。EXITのお二人も、共演し、学ばせてもらったことを「宝物」と涙ながらに振り返りました。芸人は笑っていくのが理想、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに 実際、ダチョウ倶楽部はイベント出演が本当に多かったのです。多くの皆さんがオチまで熟知しているハズなのに、何度見ても面白いし大笑いできる。ダチョウ倶楽部が登壇するイベントには必ずワイドショーのカメラが出ていたものです。実は、このことも近年では希有な例だったのです。 いちばんの理由は予算削減。次の理由は、ワイドショーにレギュラーの芸能コーナーがなくなり、特にイベント絡みの映像は、よほど大スポンサーでない限りは、“マル是”(絶対にオンエアするという意味)にもならなくなってしまったのです。 そんな中、ダチョウ倶楽部が登壇するイベントには各局から必ず各番組のクルーが集まり、スポーツ紙の記者さんなども顔を揃えていたのです。 訃報の際、各局が使用していた直近の映像も、4月25日に行われた衛生用紙製品ナンバーワンブランド「エリエール」を展開する『大王製紙』のイベント「えがおにタッチPROJECT」でした。「孤独を感じるときが増えている人や、幸せを感じるときが減っている人が多いこと」「これらは触れ合いの減少に原因があるのかもしれない」という研究結果も伝えられたもので、振り返ると胸が苦しくなってしまいます。が、多くのメディアでいわれている、ダチョウ倶楽部の“3密芸”がコロナ禍でやりにくくなっていたことが“理由”だとは思いたくありませんし、「なぜ?」「どうして?」という問いを繰り返すことをしないと、私自身は決めました。 そんな中、ビートたけしサン(75才)がいち早くコメントを出してくださった。「芸人は笑っていくのが理想であって、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに」というあのコメントです。 たけし軍団として、上島竜兵さんと共に体を張って最高の笑いをとってきたガダルカナル・タカさん(65才)は11日の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ・日本テレビ系)で、上島さんの奥さま・広川ひかるサン(51才)と、20年来、ダチョウ倶楽部を担当してきた女性マネジャーを思いやりました。 ダンカンさん(63才)は13日の『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)で、とっておきのエピソードを話してくれました。以前、自宅に泥棒が入り、ダンカンさんも警察で事情を聞かれることになった際、ダンカンさんが逮捕されたと勘違いした上島竜兵さんがメロンの差し入れを持って警察へ。警察官にダンカンさんの人柄を話し、「魔が差しただけ」とフォローをしてくれたという、なんともほほえましく、バカバカしい内容でした。そして東国原英夫サン(64才)は12日の『ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜』(CBCテレビ・TBS系)で「笑い話で送るのがいちばんの弔いというのが師匠(ビートたけしサン)の考え」と明かし、すでに共演した師匠と上島さんをしのんだことを明かしました。15日放送の『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)です。 後にも先にも“師匠”ビートたけしサンのことを「ビート〜〜〜」と呼び捨てにした芸人は上島さんだけだったと。『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ!!』(日本テレビ系)で思わず出た叫びだったといいます。 週末は明石家さんまサン(66才)が『MBSヤングタウン土曜日』(MBSラジオ)で、「いちばん好きな芸人、いちばん好きな後輩」と言い、最後に街で会った日、上島さんが外国人から客引きにあっていて、「おっぱいOK?」と交渉していたというエピソードを披露しました。 週末には肥後克広サンと寺門ジモンさんからのコメントも。天才芸人であり、最高の仲間である上島竜兵さんを笑いやトリオ芸をまじえた最高の文章でしのびました。「二人で、『純烈』のオーディションを受けます」なる一文には『純烈』リーダーの酒井一圭サン(46才)がTwitterで「推すなって? 絶対推すなって? 純烈は推しますよ」と“熱湯風呂”のお約束ギャグでリアクションしました。 神宮球場では、ヤクルトスワローズの公式キャラクター「つば九郎」が恒例の「くるりんぱ」後に合掌。ダチョウ倶楽部のお約束芸が美しい映像になったケツメイシの『友よ〜この先もずっと…』のYouTubeで公開されているMVには、上島竜兵さんを悼む一般のかたからのコメントがとまりません。 そうした皆さんが心配されていた「竜兵会」の土田晃之サンや有吉弘行サン(47才)はそれぞれ自身のラジオ番組で病院に駆けつけたことから“家族”として上島さんを送ることができたと。そこには“笑い”もあったと明かしてくれました。 最強のお笑い芸人、上島竜兵さんへの想いが強すぎることから、送る言葉が見つけられない日々が続いていたのですが、上島さんを愛してやまない本当に多くの芸人さんたちのお陰で、笑って送るという気持ちになれました。 上島竜兵さん、お疲れさまでした。“芸能部”“お笑い界”は、絶対に、上島竜兵さんのことを語り続けます。 ゆっくり休んでください。合掌。構成/山田美保子『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ〜テレ)、『アップ!』(同)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。【相談窓口】「日本いのちの電話」ナビダイヤル 0570-783-556(午前10時〜午後10時)フリーダイヤル 0120(783)556(毎日:午後4時〜同9時、毎月10日:午前8時〜翌日午前8時)※女性セブン2022年6月2日号
2022.05.21 16:00
女性セブン
(写真/アフロ)
上島竜兵さんは「ナイーブで真面目な人」、芸人仲間たちが指摘する孤独感
 芸能界のみならず、日本中に衝撃を与えたダチョウ倶楽部・上島竜兵さん(享年61)急逝のニュース。生き馬の目を抜くような芸能界で成功し、仕事にも仲間にも恵まれていたように見える。近くには常に夫を気遣う妻もいた。それでも悲劇を避けられなかった。 2020年10月、化粧品の新商品発表会に出席した上島さんは、「おでんも卵も飛ばせなくなっちゃった。熱湯風呂も溺れてピュピュッて水吐けなくなった。けんかしてチューもできない。何にもできないオヤジになっちゃった」と苦境を吐露して笑いを誘っていた。上島さんの知人は言う。「原因は仕事が減ったことで経済的に不安になったとの声がありますが、金銭苦によるものではないと思います。俳優業でも稼いでいたし、お金はひかるさん(妻の広川ひかる)がしっかり管理していた。それよりも芸人仲間が口にするのが、上島さんが感じていたであろう孤独感です。ナイーブで真面目な人だけに、(コロナ禍で)仲間との公私にわたる交流がなくなったことは相当堪えていたようです」 精神科医の片田珠美さんは、「上島さんの場合、やはり『初老期うつ』が疑われます」として、こう指摘する。「50代から60代半ばの初老期に発症するうつ病を『初老期うつ』と呼びます。これは何らかの喪失体験がきっかけになることが多いといわれています。上島さんは、コロナで志村さんという大切な人を失い、自分の芸を披露する機会がなくなり、仲間たちとの憩いの場もなくなった。 しかも、“気遣いの人”だったと聞いています。こうした性格の人は、『メランコリー親和型性格』といわれ、他人に迷惑をかけられないと思い込み、相談すらできない傾向にあります。そのため、うつ症状はどんどん進行していく恐れがあります」 こうした場合、妻はどう対処すべきなのだろうか。「喪失体験に直面した中高年男性がひとりでお酒を飲むと孤独感が強くなり、自分の世界に入り込んでどんどん悲観的になりやすい。広川さんが上島さんと一緒にお酒を飲んだのはとてもよい対応でした。 次に取るべきは、治療を始めさせることです。そのためにもサインを見逃さないこと。一般的に喪失感を抱えて心身に不調をきたしたら、次のような兆候が出ます。【1】不眠【2】食欲不振【3】不安や焦燥感 このようなサインが出たら、早めに病院を受診させましょう。いきなり心療内科だと拒否反応を示すようなら、最初は“疲れてそうだから内科に行こう”でもいい。そこで、心療内科を紹介してもらえばいいのです。妻じゃなく医師に診断されることで、心の問題でも受け入れやすくなります」(片田さん) 上島さんの葬儀は“家族葬”とされていたが、斎場には多くの仲間が「おれも竜ちゃんの家族だ」と駆けつけた。上島さんは人一倍「ありがとう」を口にする人だった。その上島さんは“家族”に「ありがとう」の言葉で送り出された。 上島さんは決して孤独ではなかった。葬儀を終えた2日後、広川は《これからもずっと竜ちゃんを忘れないでください》とコメントを発表した。上島さんの笑顔は、これからもファンの中で生き続ける──。【相談窓口】「日本いのちの電話」ナビダイヤル 0570-783-556(午前10時〜午後10時)フリーダイヤル 0120(783)556(毎日:午後4時〜同9時、毎月10日:午前8時〜翌日午前8時)※女性セブン2022年6月2日号 亡くなる2週間ほど前の4月25日、イベントに出演した上島さんは、「初めて結婚してよかったな、嫁がいてよかったなって思いました。おれの文句を聞きながら一緒に飲んでくれるからね」と、妻への感謝を口にしていた。 上島さんの葬儀は“家族葬”とされていたが、斎場には多くの仲間が「おれも竜ちゃんの家族だ」と駆けつけた。上島さんは人一倍「ありがとう」を口にする人だった。その上島さんは“家族”に「ありがとう」の言葉で送り出された。 上島さんは決して孤独ではなかった。葬儀を終えた2日後、広川は《これからもずっと竜ちゃんを忘れないでください》とコメントを発表した。上島さんの笑顔は、これからもファンの中で生き続ける──。【相談窓口】「日本いのちの電話」ナビダイヤル 0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル 0120(783)556(毎日:午後4時~同9時、毎月10日:午前8時~翌日午前8時)※女性セブン2022年6月2日号
2022.05.19 19:00
女性セブン
悲しみに包まれている
上島竜兵さんに寄り添い続けた妻・広川ひかる “恐妻ネタ”の陰で支え合った2人
 悲しみに暮れる葬儀場で、残された妻の広川ひかる(51才)は参列者に気丈に声をかけていた。5月14日、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(享年61)の葬儀が行われた。11日に都内の自宅で上島さんを広川が発見し、病院に搬送されたが死亡が確認された。葬儀の喪主を務めた広川は最後の挨拶でこう語った。「寅さんが死んじゃって……あ、寅さんじゃなく竜さんだ」 上島さんがフーテンの寅さんが好きだったという話をする際に言い間違えた妻の言葉に、その場は笑いに包まれた。広川も笑顔を見せた。だが参列者はみんな知っていた。上島さんに寄り添い続けた広川が、誰よりも悲しみの中にいることを──。出会いは1本の電話から 2020年に新型コロナウイルスが猛威を振るい始めて以降、上島さんと広川は住み慣れた街を仲よく散歩するようになった。上島さんの知人が振り返る。「夫婦で仲よく散歩するなんてことはなかったんですけどね。でも去年くらいから上島さんが“今日もひかるちゃんと散歩しちゃったよ”ってうれしそうに話すようになったんです。“道端に咲いている花がきれいだった”なんて詩人みたいなことを言うから驚きましたよ(笑い)。いま思えば、ひかるさんが上島さんを気分転換に連れ出していたのかもしれませんね……」 1994年に上島さんと結婚した広川は、もともとものまねタレントとして活動していた。営業先でよく顔を合わせていたふたりが急接近したきっかけは、一本の電話だった。「ダチョウ倶楽部のリーダーの肥後克広さん(59才)と上島さんが、“女の子を誘って飲もう”と片っ端から知り合いの女性に電話をしたことがあったんです。そのときに唯一上島さんの電話に出たのがひかるさんでした。でもひかるさんが来ることになった途端、肥後さんは気を利かせて“具合が悪い”と先に帰った。ふたりきりで飲んだことで交際に発展していったのです」(前出・上島さんの知人) 共通の趣味であるプロレス観戦デートで愛を育んだふたりは、広川のアパートで同棲を開始。4年にわたる交際を経て結婚した。1985年にダチョウ倶楽部を結成し、1989年に放送が始まった『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ!!』(日本テレビ系)で体を張ったリアクション芸を披露してブレーク。結婚当時の上島さんは人気絶頂で、広川はタレント業をセーブして多忙な夫をサポートした。「ひかるさんの担当は、食事や掃除だけじゃありません。上島さんが舞台に出るときは後輩の分までお弁当を作り、車で送り迎え。家計管理も彼女の役割で、上島さんは後輩と飲むときは必ずおごるので、ひかるさんは手持ちの現金がなくならないよう、頃合いを見てこっそりと上島さんの財布にお金を入れていました。本当によくできた奥さんです」(前出・上島さんの知人) お笑い芸人として、日々プレッシャーに晒される夫の内面ケアにも取り組んだ。「夫に尽くしながら、締めるところは締めるのがひかるさんのやり方。上島さんが仕事前にだらしない面を見せると、“今日は絶対にスベるぞ!”と本気で怒っていました。叱られた上島さんが真顔になって“ごめんなさい”とひかるさんに謝る姿が何とも言えず微笑ましかった」(前出・上島さんの知人)「けんかしてチューもできない」 一方の上島さんも妻のために尽力した。広川の祖母が病気で体調を崩した際、上島さんは自宅マンションに祖母を迎え入れた。さらに同じマンションに別の部屋を借り、自分はそこを生活の拠点とした。「上島さんは飲んで帰りが遅くなることも多く、妻の看病の邪魔をしないようにとの配慮でした。この話に尾ひれがつき、マスコミに『すわ、家庭内別居か』と報じられたほどです。もっとも、上島さんが照れ隠しで“嫁が怖くて家に帰りたくない”とあちこちで吹聴するからいけないのだけど(笑い)」(芸能関係者) 上島さんのエピソードトークには「妻が怖い」「妻が浮気している」「腹を割りばしで刺された」など、しばしば広川が登場した。こうした「奥さんイジリ」は、実は広川との約束破りだった。「上島さんはひかるちゃんに、“家のことはあまり話すな”と釘を刺されていました」 と話すのは広川の知人だ。「もちろん妻イジリは笑いを取るためのネタでしたが、妻の立場からすれば、家族や両親が心配したり、世間から“そういう夫婦なんだ”と見られるのがイヤだったみたい。でも夫のキャラを守るために、あまり強くは言わなかったようです」(広川の知人) 話すなと言われるとつい話してしまうのが「芸人上島」だったが、妻がそんな夫をとがめることはなかった。 上島さんには“師匠”と仰ぐ偉大な先輩がいた。2年前に急逝した志村けんさん(享年70)だ。1997年に『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)に初出演した上島さんは、2006年からは志村さんが主催・主演の舞台にも参加するようになった。そこでの演技が評価され、映画『上島ジェーン』(2009年公開)で俳優として初主演、ドラマ『怪物くん』(日本テレビ系/2010年)でオオカミ男を好演するなど、芸人の域を超えていった。 志村さんとは、公私にわたる深いつきあいだったという。上島さんは志村さんらと連日飲み歩き、帰宅するのが朝方になることもあった。2000年頃には有吉弘行(47才)、土田晃之(49才)、劇団ひとり(45才)ら上島さんを慕う芸人が集う「竜兵会」を結成。週7ペースで飲むこともあった上島さんを、広川が束縛することはなかった。 プライベートでは「お笑い芸人の街」とされる東京・中野を愛し、売れっ子芸人にしてはめずらしく、中野の賃貸マンションを転々とした。売れると高級住宅街に引っ越す芸能人が多いなか、結婚後も中野界隈に住み続けた。 そんな順調な芸人人生を一変させたのが、夫婦で散歩を始めるきっかけにもなった新型コロナだ。2020年3月、志村さんが新型コロナで亡くなったことは上島さんの心に大きなダメージを与えた。「喪失感に襲われて、寂しさが増していました。仲間らと大好きなお酒で気を紛らわせたかったけど、コロナ禍で飲み会を開くことすら叶いませんでした。もともと上島さんは気心の知れた仲間と飲み歩いてストレスを発散するタイプでした。それができなくなり、次第に鬱屈した感情を抱え込むようになりました」(前出・上島さんの知人) 仕事にも大きな影響が出た。ダチョウ倶楽部の芸風は、体と体を密着させる芸が多く、ソーシャルディスタンスが叫ばれるコロナ禍にはそぐわない。そればかりか昨今は、「痛みを伴う笑い」が批判の対象になることも多かった。長年の武器を奪われ、上島さんは苦しい状況にあった。 2020年10月、化粧品の新商品発表会に出席した上島さんは、「おでんも卵も飛ばせなくなっちゃった。熱湯風呂も溺れてピュピュッて水吐けなくなった。けんかしてチューもできない。何にもできないオヤジになっちゃった」と苦境を吐露して笑いを誘ったが、「笑いごとではない」が本音だったのかもしれない。 そんな上島さんの心の隙間を埋めようと奮闘したのが、広川だった。「ひかるちゃんは上島さんの性格を熟知していますからね。“あの人は褒められて伸びるタイプだから”と、常に夫の長所を口にして励ましていました。以前の上島さんは夜な夜な飲み歩いていたけど、コロナ禍はずっと自宅にいて、夫婦水入らずで酒を酌み交わす機会が増えました。夫婦仲はさらによくなっていたようです」(前出・広川の知人) 亡くなる2週間ほど前の4月25日、イベントに出演した上島さんは、「初めて結婚してよかったな、嫁がいてよかったなって思いました。おれの文句を聞きながら一緒に飲んでくれるからね」と、妻への感謝を口にしていた。 上島さんの葬儀は“家族葬”とされていたが、斎場には多くの仲間が「おれも竜ちゃんの家族だ」と駆けつけた。上島さんは人一倍「ありがとう」を口にする人だった。その上島さんは“家族”に「ありがとう」の言葉で送り出された。 上島さんは決して孤独ではなかった。葬儀を終えた2日後、広川は《これからもずっと竜ちゃんを忘れないでください》とコメントを発表した。上島さんの笑顔は、これからもファンの中で生き続ける──。【相談窓口】「日本いのちの電話」ナビダイヤル 0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル 0120(783)556(毎日:午後4時~同9時、毎月10日:午前8時~翌日午前8時)※女性セブン2022年6月2日号
2022.05.18 16:00
女性セブン
有吉弘行は上島さんと交流があった
「上島竜兵さんの死を笑いに変えたい」に見える芸人たちのもがきと苦しみ
 いつだって人気タレントの訃報には、多くの追悼コメントが寄せられる。ただ、ここまで惜しまれて、故人を失った辛さが溢れ出ることは、そう多くはない。5月11日に急死したお笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さん(享年61)については、お笑い界の大御所3人を始め数多くの人々が、さまざまな思いを吐露した。 ビートたけし(75才)は、11日当日の公式サイトに「大変ショックです。40年近く前から一緒に仕事をしてきたのに、芸人は笑っていくのが理想であって、のたれ死ぬのが最高だと教えてきたのに、どんなことがあっても笑って死んで行かなきゃいけないのに、非常に悔しくて悲しい」と、苦しい胸の内を率直に表明した。 たけしを古くから知る芸能関係者は「2年前の志村けんさん(享年70)の時は『戦友』と惜しみながらも、一方で幸せだったと送り出す思いもありました。今回ほど悲しさばかりの感情を明かされたのは、1999年にお母さんが亡くなった時以来かもしれません」と話す。 上島のリアクション芸が開花したのは『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』(1989~1996年)。“育ての親”の1人として、寿命を全うしなかった“弟子”の最期に打ちひしがれた。 明石家さんま(66才)は「堪えた。好きな芸人が一番嫌いな死に方をしたから、ちょっと腹が立ってる」とやりきれなさを口にして、笑福亭鶴瓶(70才)も「本当にその通り。お笑い人がみんな傷ついている」と同意した。 ダウンタウン松本人志(58才)も『ワイドナショー』で、「40年近く要所要所で番組で盛り上げてくれて…、ちょっとゴメンナサイ…」と、声を詰まらせ瞳を潤ませた。 前出の芸能関係者は「『テレビでは泣かない』と公言する松本さんのあの姿は珍しかった。司会の東野幸治さんがフォローしなければ危なかった」と語る。 上島さんを囲む飲み会「竜兵会」の後輩だった3人、有吉弘行(47才)、土田晃之(49才)、劇団ひとり(45才)は、それぞれの冠ラジオ番組で語った。 有吉は、11日夕方に2人きりで対面したこと、通夜・葬儀、火葬場まで同席させてもらったこと明かして「ちょっとツッコんでやろうかなとか、茶化したりとか、バカだなとか言おうと思ったけど、やっぱりお礼しか出なかったね」と、涙声で感謝。「結構元気出たつもりだったんだけど、そういうの繰り返すね。元気出たり、また落ち込んだり…」と、まだ受け止め切れていないことを認めた。 泣きながら病院に駆けつけたという土田は「僕のボスが死んだ話です。いつもお笑いで簡単な二択を間違えていた上島さんが、最後も簡単な二択を間違えちゃったんだろうな。そっち行っちゃうと全然みんな楽しくないよ、そっちじゃねぇんだよなって。あの世で志村さんにこっびどく怒られて、『すいません』って言ってるのが目に浮かぶ」と、精いっぱいのダメ出しで愛情を表現した。 劇団ひとりは「昨日今日の出来事だから笑い話にできるかというと、そこまでには至ってないし、いつか笑い話にできるように腕を磨いていくというのが、芸人としての1つの課題」と、珍しく笑い無しで辛い胸中を明かした。 ほかにも数多くの芸人だけでなく、タレントからユーチューバーまでさまざまな人が、SNSで追悼コメントを発表した。絵文字だらけだったり、コロナや社会問題と関連付けたことで、非難された人もいた。弔い方は人それぞれと言えるだろうが、ショックの大きさと多くの人に知られた彼の人となりが伺い知れる反応だった。「上島さんが長い芸歴で大勢と共演してきて、誰に対しても優しい方だった証しだと言えます。そして、イジられてナンボの芸人で先輩後輩に好かれていたから、愛情表現も様々でした。ただ、芸人は、悲しい時も黙してやり過ごすことはできない。悲しさの中に、笑いやシニカルさも込めなければならない職業だと、あらためて思い知らされました。 そのなかで、有吉さんやひとりさんの、しんみりとした中でも笑いを入れ込む姿勢は、逆に涙を誘いました。彼らの芸人魂、そして考え抜いた末の上島さんへの弔いコメントに、感動した人は多かったと思います」(前出・芸能関係者) そんな中、和田アキ子(72才)は出演した番組で、「私はできないです。誰に対して言ってるの?というのが、自分ですごくあるので」と、SNSでの追悼コメントには抵抗感があったと明かした。仕事である以上、情報番組の司会として『アッコにおまかせ!』では涙をためて心境を語ったが、故人への思いを発するには、相当なパワーが必要だったり、辛さがあることをにじませた。 ただただ今は、上島さんのご冥福をお祈りするしかない。【相談窓口】「日本いのちの電話」ナビダイヤル 0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル 0120(783)556(毎日:午後4時~同9時、毎月10日:午前8時~翌日午前8時)
2022.05.17 16:00
NEWSポストセブン
上島竜兵さんの言葉に松本人志氏は「深い」と言っていた
上島竜兵さん追悼で涙ぐんだ松本人志「“聞いてないよぉ”は画期的」と絶賛していた
 お笑いタレントでダチョウ倶楽部のメンバー・上島竜兵さんの急逝に、芸能界から相次いで追悼のメッセージが届いている。ダウンタウン・松本人志は、5月11日にツイッターで「今日は仕事でテンションを上げるのに少し苦労しました。同世代の仲間やからね…」とつぶやいたのに続き、5月15日放送のフジテレビ系『ワイドナショー』の出演。「深い付き合いではないけど、長い付き合いだった。40年近く、要所要所でうちの番組に来て盛り上げてくれて……」と振り返りながら、「ちょっとごめんなさい」と思わず涙ぐんだ。ベテラン芸能ライターが、松本の心中を慮る。「テレビで涙を見せることを良しとしない松本さんがあんな表情を見せたことに驚きましたが、それだけショックだったのでしょう。リアクション芸で知られた上島さんと松本さんでは芸風が違いますが、だからこそ“自分にはできない芸だ”と上島さんを高く評価していました。大晦日恒例の『笑ってはいけないシリーズ』(日本テレビ系)では、上島さんと出川(哲朗)さんのリアクション対決が大きな山場でした。 松本さんは『ワイドナショー』で、『痛みが伴う笑いがダメって言われてしまうと、熱湯風呂とか熱々おでんとかできないじゃないですか』『僕なんかは、あの芸が有害なんてちっとも思わない』と語り、痛みを伴う笑いに懸念を示すBPOの姿勢に疑問を呈しました。『笑ってはいけないシリーズ』で一緒に笑いを作り上げてきた戦友への思いを込めたメッセージだったのではないでしょうか。 松本はかつて、2016年1月15日に放送された『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)にダチョウ倶楽部が出演した際、彼らに直接、芸人としての評価を伝えたことがある。「聞いてないよぉ」という彼らの代表的ギャグについて松本は、「実はすごく深くて、裏の言葉を表に出したっていうね。あえて前面に出してギャグにして笑いにしていく、これはすごい画期的」と絶賛していたのだ。「『聞いてないよぉ』はもともと、『お笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系)に出演していたダチョウ倶楽部が、爆破に関して事前の打ち合わせがあったのに本番で『聞いてないよぉ』と普通に答えたことに、ビートたけしさんが『さんざん聞いていただろ、ばかやろう』とツッコんだことで爆笑が起きたことがきっかけでした。 それから彼らは、打ち合わせをしていたことにあえて『聞いてないよぉ』と答えるという、バラエティ的なお約束ごとを反転させたギャグに発展させたわけです。そのことを、松本さんは『画期的』と評価したのでしょう」(同前) 松本の思わぬ高評価に感動した様子のダチョウ倶楽部だったが、「計算していたのか?」と訊かれた上島さんは、あっさりと「計算じゃないよなぁ」。松本に「じゃあ、あかんわ」とツッコまれて笑う姿もまた、上島さんらしかった。【相談窓口】「日本いのちの電話」ナビダイヤル 0570-783-556(午前10時~午後10時)フリーダイヤル 0120(783)556(毎日:午後4時~同9時、毎月10日:午前8時~翌日午前8時)
2022.05.16 19:00
NEWSポストセブン
松本人志の何がすごいのか?
視聴率論争から10か月、松本人志が年一回のコントに挑むことの意味とは?
 今、テレビ局の関係者やお笑いファンから注目を集めている番組が『キングオブコントの会2022』(日本テレビ系)だ。今月3日にダウンタウンとして即興漫才を披露した松本人志(58才)が今度は「年に一度」の新作コントを披露するのだ。昨年、松本のツイートをきっかけに視聴率論争を巻き起こした同番組だが、今年、松本の挑戦はどんな意味を持つのか。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 9日夜、大型コント特番『キングオブコントの会2022』が放送されます。 同特番のコンセプトは、「コント日本一決定戦『キングオブコント』にゆかりのある芸人たちが書き下ろしの新作コントを披露する」というもの。制作サイドが「日本一豪華なコント番組」と掲げるだけあって松本人志さんを筆頭に、さまぁ~ず、バナナマン、『キングオブコント』歴代王者12組をそろえた32名が集結し、新作コント19本を披露します。 なかでも特筆すべきは、事実上の主宰者とも言える松本さんが新作コントを書き下ろし、自ら披露すること。昨年6月12日に第1弾が放送されたときは、「松本人志が民放20年ぶりに新作コントを披露」と大きく報じられましたが、今回はそれ以来の機会であり、まさに「この番組でしか見られない」という希少価値の高いものになっています。 そしてもう1つ忘れてはいけないのは、昨年の放送後に起きた視聴率をめぐる騒動。ネット上のコメントではおおむね好評であり、ツイッターのランキングをにぎわせたものの、「視聴率は6.8%に留まった」というニュアンスで報じられたことに松本さんが怒ったのです。松本さんは、「キングオブコントの会は内容的にも視聴率的にも大成功でした。ネットニュースっていつまで“世帯”視聴率を記事にするんやろう? その指標あんま関係ないねんけど」「コア視聴率が良かったんです。コア視聴率はスポンサー的にも局的にも世帯視聴率より今や重要な指標なんです。そのコア視聴率が3時間横並びでトップやったんです。だから、低視聴率みたいなミスリードは番組を見てくれた皆さん、後輩達に申し訳ない気がします」というツイートを続けてアップ。大きく反論したことで、世間の人々を巻き込んで「視聴率報道はどうあるべきか」「コア視聴率とは何か」という論争を巻き起こしました。コントの魅力を伝えられるスケール感 そんな騒動が記憶に新しい状態で放送される9日の第2弾は、松本さんにとって昨年以上に「失敗したくない」、あるいは「視聴率の報じられ方が気になる」ものになりそうです。もともと力を入れていた特番に、さらに力が入る理由が加わり、昨年以上のエネルギーをかけてコントを書き、演じたのではないでしょうか。 では、松本さんが年一度のコントに挑むことにどんな意味があるのか? 真っ先に挙げられるのは、「コント」そのものの魅力やポテンシャルを多くの人々に伝えられること。松本さんが中心となって動くことでコント特番としての格が上がって12組もの歴代王者を集めることができ、選び抜かれた実力者による「本当に面白いコント」を見せることが可能になります。 しかもそのコントは、「王者たちが自ら脚本・演出・キャスティングした新作」であり、さらに「ここでしか見られないコラボ」などのプレミア付き。現在はYouTubeや動画配信サービスなどでも芸人のネタが見られるようになりましたが、それらとは一線を画すスケールとクオリティのコントを見せるのです。 また、見逃せないのが、松本人志 が年に一度のコントに挑むことで得られる制作サイドのメリット。「特番としての価値が上がり、3時間の長時間放送が可能になる」「予算が確保できて豪華なコントセットが組める」「『日本一豪華なコント番組』と自信満々のPRができる」などのメリットがあり、おのずと世間の注目度は上がり、視聴人数は増えていきます。 現在でもテレビは「より多くの人々が見る」という点で、ネットを大きく上回るものがあり、さらに土曜のゴールデンタイムは、その最たるところ。『キングオブコントの会』は、コントそのものの価値を上げるような位置づけの番組であり、だからこそ松本さんが年一度のコントに挑む必然性があるとも言えそうです。「今なお最前線のコント師」を立証 もう1つ重要なポイントは、「松本さん自身が今なお最前線のコント師である」ことの立証。 松本さんは『キングオブコント』や『M-1グランプリ』(朝日放送・テレビ朝日系)の審査員、『IPPONグランプリ』のチェアマンであるほか、『人志松本のすべらない話』『人志松本の酒のツマミになる話』『まっちゃんねる』『まつもtoなかい~マッチングな夜』(フジテレビ系)、『審査委員長・松本人志』(TBS系)などの冠番組を持っています。もちろんダウンタウンとしての活動も含めて、「ご意見番」「プロデューサー」のような役割が通常のポジションと言っていいでしょう。 しかし、松本さんはそんなポジションを務めていながらも、決して「一歩引いて見ている」というスタンスではありません。アドリブのトークで誰よりも笑いを取り、『IPPONグランプリ』では自分のネタも披露するなど、現役バリバリの芸人としての姿を見せ続けているのです。また、今月3日になんばグランド花月で行われた吉本興業110周年特別講演「伝説の一日」にダウンタウンとして出演し、漫才を披露して称賛を集めたばかり。『キングオブコントの会』でも、現役バリバリのコント王者たちと共演することで、今なお変わらぬコント師としての力を見せてくれるでしょう。 松本さんのコントを見たことがない10代・20代の人々にとっては、単なる「大物芸能人」ではなく、コント師としての実力にふれられる希少な機会。30代以上の人々にとっては、かつて親しんだ松本さんのコントを見られる貴重な機会。漫才を含めても、ネタ系のコンテンツとしては日本一と言っていい豪華さがあるだけに、注目してみてはいかがでしょうか。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。 
2022.04.09 07:00
NEWSポストセブン
退社の久代萌美元アナ「さんま、松本人志」も認めるタレントパワー
退社の久代萌美元アナ「さんま、松本人志」も認めるタレントパワー
 フジテレビの凋落が止まらない。元アナウンサーで、昨年7月からはフジテレビのネットワーク局で勤務する久代萌美氏(32才)が、3月いっぱいで同局を退社して、吉本興業に入り、タレント活動していくことが分かった。 あるフジテレビ局員は、「久代さんの後任でバラエティー番組『さんまのお笑い向上委員会』のアシスタントMCに就いた久慈暁子アナ(27才)が退社することも驚きだったのに、久代さんまでとは……佐々木恭子アナ(49才)がアナウンス室部長で頑張っていますが、これだけ人材流出が続くと、さすがに痛い」と頭を抱える。 それでなくてもフジテレビのアナウンス室は、深い傷を抱えている。昨年4月には、『週刊文春』で宮澤智アナ(32才)や井上清華アナ(26才)など、計8人が口コミを装った宣伝である“ステルスマーケティング”に関与したと報道され、大きな批判を浴びたた。今年に入ってからは早期退職制度に福原直英アナら名物アナウンサーらが応募したことが報じられるなど、「去年からネガティブなことでしか話題になっていない」(前出の局員)。 久代氏は、物おじしない度胸と明るさ、機転の利く回しで『さんまのお笑い向上委員会』、『ワイドナショー』、『ノンストップ』など、フジの看板番組を歴任。共演した明石家さんま(66才)やダウンタウン松本人志(58才)といった超大物タレントたちからも高い評価を受けていた。 昨年夏の異動の際には、さんまは「俺も久代の大ファン。ひょっとしたら、今イチ推しの女の人。アナウンサーとしては(異動は)もったいない気がするけど…」と残念がった。松本も、かつて自分に向かって「大嫌い! 干されればいいのに!」と言い放った久代のことを「大化けする可能性を秘めているな~って思ったから、ちょっと惜しい気もするんですけどね」とコメントしていた。 冒頭のフジ局員は「さんまさんと松本さんという2人をここまで残念がらせた女子アナなんて、過去にいましたでしょうか? かつて『楽しくなければテレビじゃない』とのキャッチコピーで、テレビ業界のトップを走っていたフジでこそ、輝く存在だったのに……本当にもったいない」とつくづく嘆く。 あるスポーツ紙芸能記者は「久代さんは、合コン好きといわれたり、2020年12月に結婚したYouTuberコンビ『北の打ち師達』はるくんとも、交際中には激しい痴話げんかで自宅に警察が駆けつける騒動を起こすなど、私生活が派手なイメージがありました。過去にいわくつきの投資家の誕生会に出席していたことも報じられたりと、コンプライアンス重視のフジでは、それらを懸念しての異動だったかと噂されていました」と語る。 いずれにしろ、実力を発揮できない職場に追いやられて、転身を決意したのは間違いない。一方、同時期にフジを退社し、読者モデル時代に所属していた事務所に再所属するという久慈アナとは、何かと比較されることになりそうだ。ある芸能関係者が言う。「実は、当初フジテレビ内では“久慈アナが吉本に入る”という噂があったんです。しかし、久慈さんは最終的にモデル時代の事務所を選んだ。フジや吉本関係者の間では物議を醸した選択だったようですが、結果的に久代さんのほうがタレントとして成功するのではないかという声も聞こえています。 女子アナの人事異動は片道切符といわれて、めったに表舞台には戻って来られない。久代さんはアナウンサー能力も高いので、セカンドチャンスを生かすことは、他のアナウンサーたちの新たなロールモデルになる可能性も秘めています」 一部報道では、3月21日に吉本興業が開局するBSチャンネル『BSよしもと』への出演が内定しているという。あのさんまが「久代の私生活が、テレビ・ラジオでは言えないけど、おもしろすぎるんですよ!」と力説していたほど。そんなおもしろネタも、吉本所属なら解禁間違いなし。大きく口を開けて豪快に笑う元気な久代氏は、さらにおもしろくなってお茶の間に戻ってくるだろう。
2022.03.09 16:00
NEWSポストセブン
(撮影:山崎力夫)
モノマネ芸人JP「松本人志さんは、できれば遠くで見ていたい存在」
 ダウンタウン・松本人志のモノマネ芸人・JP(38)がブレイクしたきっかけはSNSだった。新型コロナの濃厚接触者となり、『ワイドナショー』欠席を発表した松本が自身のTwitterで冗談めかしながらピンチヒッターとしてJPを指名。これに「JP動けます!」とリアクションすると、なんとそのまま代役として出演することが決定したのである。出演後、JPのTwitterフォロワー数は約8倍の3.2万人に急増(3月3日現在)。YouTubeの登録者数も約10倍の1万人を突破した(同)。一夜にして時の人となったJPは反響をどう受け止めたのか。率直な思いや今後の展望を訊いた。【前後編の前編。後編を読む】SNS時代ならではの現象──表向きはTwitterがきっかけで『ワイドナショー』の代役出演が決まったように見えますが、実際のところはどんなやりとりがあったのでしょうか?JP:これが本当にTwitterのやり取りで決まったんです。ヤラセも台本も一切なし。松本さんのツイートに僕が反応したことがきっかけになって正式なオファーをいただきました。今の時代ならではだなと。もしもSNSがない時代だったらこんなことは起こり得ないですからね。──松本さんのツイートに反応した時は「出演することになるかも」と予想されていましたか?JP:全くしていませんでした。僕にとっては松本さんがTwitterで名前を出してくださっただけで十分。だから返事をしてそれで終わりだと思っていたんです。そしたら本当にオファーが来た。だから久しぶりに腹にサラシを巻いて(笑)、背水の陣で挑みましたね。──出演後、JPさんのTwitterのフォロワー数は激増しました。反響についてどのように感じましたか。JP:こんなに大勢の方が見てくださっているんだと嬉しく思いました。やっぱりSNSの影響力は大きくて、なにかバズるきっかけがあると一瞬で世界が変わってしまう。そういうネット社会ならではの時代を生きているなと実感しました。──特に印象に残っているファンのコメントはありますか?JP:『ワイドナショー』代役とは別件なんですけど、僕がブラックマヨネーズの吉田(敬)さんのモノマネをした動画をSNSで勝手に拡散している人がいて。応援してくれているんだなと思っていたら、動画を見たブラマヨの小杉(竜一)さんがTwitterでコメントしてくださったんですね。まさかの展開だったので、それは印象に残っています。それもやっぱりSNSの時代ならではだなと。「公認よりも“マインドジャック”が重要」──松本さんはJPさんのモノマネを公認しているのでしょうか?JP:公認はしていないですね。松本さん自身が『ワイドナショー』で「JPのことは絶対に公認せえへんからな!」「あいつのモノマネで俺はヘルペスができるわ」とか仰ってますから(笑)、公認は無理だと思います。──松本さんにモノマネを公認してほしいという思いはありますか?JP:本音を言うと公認していただかなくてもいいと思っています。近づきたいけど近づきたくない人なんですよ、松本さんは。できれば遠くで見ていたい存在です。それと“公認”という言葉がそもそも一昔前のものだと思っていて、モノマネ界だけ時間が止まっちゃってる感じがあるんですよね。 結局は人のふんどしで相撲を取っているわけだから、公認も非公認もないなと。それよりも“マインドジャック”の方が重要です。好きな人の考え方や思考を乗っ取って、自分なりに表現していければいいかな。ゴールを設定するなら公認をもらうことよりもいかにマインドジャックできるかですね。──JPさんはモノマネ芸人として19年間活動されていますが、特に大変だったことについて教えていただけませんか。JP:大量にありますよ(笑)。その中で一つ挙げるとしたら……、まだテレビに全然出ていない頃の話ですけど、ショーパブで働いていると関西の人がよく来るんです。「俺はお笑いにうるさいで! ダウンタウンで育ってるからな!」みたいな、松本さんの熱狂的なファンが来ることが多いんです。僕が松本さんのモノマネをやっていると言うと、敵意を剥き出しにされてしまう。それがなかなか苦労しましたね。ちゃんとモノマネを披露すると「へー、めっちゃ似てるな」とか言ってくれて笑ってくれます。 「理想の立ち位置は中川翔子さん」──JPさんはモノマネのレパートリーがものすごく多いですよね。松本さん以外で注目してほしいモノマネはありますか?JP:今は和牛・川西(賢志郎)さんのモノマネに力を入れています。僕がモノマネしているだけで本人とお会いしていない方はたくさんいるんですが、川西さんともまだお会いしたことが一度もなくて。でもこの前、Twitterで相互フォローになったんですね。なのでいつか会いたいと思っていて、川西さんのモノマネももっと磨こうと。世間的には漫才のイメージが強い方だとは思いますけど、今は冠番組でMCも務めているので、そうしたところの川西さんにフォーカスしたいですね。──YouTubeでは人物モノマネの他に“音モノマネ”もやられています。そちらはいかがでしょうか?JP:最近の新ネタがあるんですよ。海外のYouTuberで、ジャングルの中で原始的な道具を使って秘密基地のような家やプールを作る人たちがいるじゃないですか。あの音モノマネができるようになったので、ぜひ見てもらいたいですね。本家の動画は1億回ぐらい再生されていますが、見たことがある人には絶対に伝わると思います(笑)。──将来的にはモノマネ芸人としてどのような立ち位置を手に入れたいですか?JP:モノマネ芸人ではないですけど、今抱いているイメージで理想は中川翔子さんなんです。翔子さんはアニメの声優をやられたり、舞台や歌、ポケモンの番組もやったりしていますよね。つまり自分のいろいろな趣味をお仕事にされている。YouTubeでコラボさせていただいたことがあるんですが、やっぱりすごいなと思いました。僕自身は死ぬまでモノマネ芸人をやっていこうとは思っていますけど、立ち位置としては中川翔子さんのような活動が理想ですね。【後編に続く】◆取材・文/細田成嗣(HEW)、写真/山崎力夫
2022.03.08 11:00
NEWSポストセブン
(撮影:山崎力夫)
松本人志モノマネ芸人JP「いつかはブレイクの順番がくると信じていた」
 情報番組『ワイドナショー』でダウンタウン・松本人志の“代役”を務めて以降、そっくりな姿が人気を博しているモノマネ芸人・JP(38)。すでに20年弱の芸歴を持つJPは、実は声優養成所出身。上京してからは東京都内のショーパブ・赤坂ノーブルで10年間働きつつ、モノマネ芸人として活動してきたという。同店で行われたこの日のインタビュー。モノマネの世界に進むきっかけや、松本人志に対する特別な思い、また活動の支えとなった赤坂ノーブルの芸人仲間などについて訊いた。【前後編の後編。前編から読む】声優からモノマネへと進んだ理由──もともと声優養成所に通っていたと聞きました。当時は声優を目指していたのでしょうか?JP:最初は声優になればモノマネができると思っていたんです。山寺宏一さんが好きで、ああいう立ち位置になりたいなと。それでAMGという声優養成所の大阪校に行ったものの、実際は声の演技を学ぶ場所だった。当たり前ですが声優とモノマネは全然違ったんですね。でもしっかりと卒業し、その後はNSC(吉本総合芸能学院)やワタナベコメディスクールにも通ってお笑いのスキルを習得しました。──モノマネ芸人として活動を始めるにあたって、どのようなきっかけがありましたか?JP:やっぱりモノマネ芸人になるためにはショーパブで働かなきゃと思い、上京したばかりの頃に色々なお店にアポイントを取りました。その中で僕を拾ってくださったのが赤坂ノーブルという場所。そこからプロのモノマネ芸人を目指そうと本腰を入れ始めて、約10年芸を磨き続けてました。それ以前は趣味の延長みたいな感じだったんです。モノマネ芸人の真似事をしているというか。──お笑い芸人ではなくモノマネ芸人を選んだのはなぜでしょう?JP:やっていて楽しいんです。これに尽きます。僕、変身願望があるんですよ。モノマネって誰かになりきることができるじゃないですか。もちろんお笑いでもコントで役を演じることはありますけど、特定の人物になるわけではない。それよりもメイクしてカツラを被って衣装を着替えて、誰か特定の人物になりきってしまうことが好きなんですよね。だからモノマネ芸人をずっと続けてきました。「松本人志さんは血液みたいな存在」──中でも松本人志さんのモノマネが話題です。松本さんは芸人として憧れの存在でもあったのでしょうか?JP:もちろん憧れはあります。が、尊敬や憧れを通り越して、もはや体の中を流れる血液みたいな存在なんです。子供の頃から見ていて、生きるために蓄えてきたものというか、埋め込まれたICチップのように体の一部になってしまっているんですよ。だから「松本さんのようになりたい」というよりも「松本さんの遺伝子が刷り込まれている」というイメージです。──なぜそれほどまでに惹きつけられるのでしょうか?JP:僕にとって松本さんが初めて衝撃を受けたお笑いだったからですね。鳥が生まれてから最初に見たものを親だと認識するような感覚です。もしくは家庭料理。どんなに美味い三ツ星シェフの高級料理でも、やっぱり実家の手料理は超えられないじゃないですか。そういうふうに体に染み込んでいるんです。──松本さんの出演作の中で一番好きな番組はどれですか?JP:『ダウンタウンのごっつええ感じ』かなあ。ネタをやっている松本さんが好きなんです。それと、自分でモノマネをやり始めてからは、松本さんのお笑いを素直に楽しめなくなってしまったんですね。どうしても職業病でクセが気になったり、勉強しようと思ったりしてしまう。だからそうしたことを考えずに見ていた『ごっつええ感じ』が一番好きですね。──子供の頃から松本さんのモノマネをされていましたか?JP:モノマネという意識ではなくて“ごっこ遊び”の感覚でした。子供の頃ってよく戦隊ヒーローやウルトラマンの真似をするじゃないですか。それと同じように“『ごっつええ感じ』ごっこ”を小学6年生からやっていた。なので本当に松本さんのモノマネをやり始めたのは20歳でデビューしてからですね。JPにとっての“居場所”──小学生の頃は松本さんの“ごっこ遊び”を披露して笑いを取っていたと。JP:いや、僕は基本的にネクラでインキャ、カオスな人間なんです。だからあんまり人前でやることはなかった。地元が滋賀県なんですけど、関西なのでやっぱりクラスには人気者がいるんですね。僕はそういう人気者タイプではなくて、掃除用具入れの前でネタをコソコソやる怪しいヤツみたいな。世間とズレていることに喜びを感じていたので、ちょっと変わった少年時代でしたね。──なるほど(笑)。しかし今やモノマネ芸人としてデビューしてから19年間、人前に立ち続けていますよね。活動を継続する上で支えになった人はいましたか?JP:やっぱり芸人仲間が支えになりましたね。周りで大変な思いをしながら売れていった人たちがたくさんいたんです。僕が働いているショーパブだと、ミラクルひかるさんや芋洗坂係長、それとジャガーズさんというジャニーズのモノマネをやるコンビなんかがいて、そういう人たちの人生が変わる瞬間を横で見てきた。だから頑張っていればいつかは自分にもその順番が回ってくると思っていたし、神様は見てると信じることができました。 あとは応援してくださるファンの方。特に男性の方にお世話になることが多いんですが、「お前はオモロイから大丈夫やで」と言われたことが支えになっています。──赤坂ノーブルというショーパブを拠点にしていたからこそ、そうした芸人仲間と巡り会えたとも言えそうです。JP:そうですね。赤坂ノーブルは“めるも”というママと一緒に14年前に立ち上げた場所なんです。といっても僕はただのアルバイトでしたけど、でもみんなで作った手作りのお家みたいなところがある。『北の国から』で黒板五郎(田中邦衛)が建てた石の家みたいな。だからノーブルに帰ってくるとホッとするんです。それはとても大事だなと。自分はここから始まったと思える場所があるのは幸せなことだし、恵まれているなと思います。【前後編の後編。前編を読む】◆取材・文/細田成嗣(HEW)、写真/山崎力夫
2022.03.08 11:00
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