宮城泰年氏も掲載された『THE TIMES』の紙面
そうした対立のなか、北陸新幹線問題を特集した英紙『THE TIMES』に西田氏のこんな発言が掲載されたのだ。
〈反対運動に西田氏は激怒しており(中略)宮城氏を“左翼の人物”であり、カンボジアの残忍な指導者ポル・ポトの支持者であると非難した〉(2025年3月15日付、日本語訳)
宮城氏が一笑に付す。
「私がカンボジアに行ったのはポル・ポトの“被害者”を支援するため。その後もカンボジアで学校再建や仏教復興の活動をしている。西田氏は事実を把握しないまま発言している。取材したタイムズ記者も呆れていた」
はたして、英紙に掲載された発言は事実なのか。西田氏に問い合わせると、取材を受けたことは事実だとして、西田事務所がこう回答した。
「取材で反対される宮城氏のことなどを質問され、報道を含めて知られる宮城氏がリベラル思考の強い方である点や、ウィキペディアで読んだベトナムやカンボジアでの宮城氏の平和活動の取り組みを記者の通訳の方に『こんな方だよ』と説明したもので、『ポル・ポトの支持者』とは言っていません」
西田氏の“発言力”が注目されているのは確かだ。
取材・文/赤石晋一郎(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2025年6月20日号