2021年6月の新井元町議

2021年6月の新井元町議

選挙のお願いだった

 のちにフリーライター飯塚氏の刑事裁判の中で、新井氏が録音していた「2015年1月8日の町長との面会時」の1時間音声データが存在することがわかり、性的な行為をうかがわせる内容が記録されていなかったことも判明する。これを受け、同町の中澤康治氏が会長を務める「新井祥子元草津町町議を支援する会」が、町内折込やFacebook上で解散を発表。加えて、音声データについては新井氏から「15分しか存在しない」と聞かされていたことなどを明らかにした。

 民事裁判では新井氏が証言を変遷させた。2023年11月1日に前橋地裁で開かれた民事裁判の第二回口頭弁論で「町長との肉体関係はなかった」とみずから認めたのだ。確定した民事裁判判決でも、肉体関係はなかったと認定されている。

 そもそも“肉体関係があった”と新井氏が主張していた2015年1月8日の10時、なぜ彼女は町長に面会を求めたのか。町長が明かした。

「今も記憶しています。選挙のお願いでした。当時の町議であり草津の『時間湯』湯長でもあった男性A氏との関係が悪化しているため、その間を取り持ってくれないかという話をされたのです。当時は4月に選挙を控えていましたが、新井氏曰く、自分は選挙に弱く、議会の皆様の応援がなければ勝てないため、関係を修復したいということでした。

 私はその話を前町長に相談しようと席を立ち、自席付近で携帯電話を持って電話をかけたのです。しかし留守電になって用件を伝えることはできませんでした。『留守電になってるよ』という私の音声も新井氏の録音データに記録されています」

 草津の伝統的な入浴法「時間湯」は湯長という入浴指導者の監視のもと、高温の湯に短時間入るというものだ。薬機法の観点から、湯長制度は2019年に廃止となったが、問題の電子書籍『草津温泉 漆黒の闇5』の著者、飯塚氏は古き良き「時間湯」愛好家で、こうした動きに反対していた。新井氏の告発を収録した電子書籍発表直前に飯塚氏は、群馬県知事に対しても、電子書籍の刊行取り下げと引き換えに「時間湯」存続を求めるメールを送っていた。

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