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《ミニ・トランプ化する日本の市長たち》全国で続発する市長の不祥事・トラブル ワンマンになりやすい背景に「米国大統領より強い」と言われる3つの“特権”

問題市長が多い背景とは(群馬県前橋市の小川晶市長/HPより)

 ラブホ通いが問題になった前橋市長や学歴詐称疑惑の伊東市長を始め市長の不祥事は枚挙にいとまがない。

 別掲の図を見ていただきたい。最近発覚した市長の不祥事・トラブルが全国で7件もある。

 なぜ、問題市長がこんなに多いのか。その背景に、自治体を運営する市長には法律上、強大な権限が与えられ、ワンマンになりやすいという面があることは見逃せない。

「米国大統領より強い」と言われる首長の力の源泉は主に3つある。

 1つ目が条例や予算の「専決処分」だ。

 自治体の予算や条例は議会で議決するのが原則だが、地方自治法では、緊急時などに、首長が重要な案件を議会を通さずに決定することが認められている。

 政治学者の白鳥浩・法政大学教授が指摘する。

「日本の首長制度というのは、米国の大統領制度に沿って作られたとされています。大統領個人に権限を集中させるという建て付けです。トランプ大統領は重要な政策でも議会を通さずに大統領令を出して実行しているが、この大統領令に相当するのが首長の専決処分です」

 かつてこの権限を濫用したことで知られるのが鹿児島県阿久根市の竹原信一・元市長だった。

 竹原氏は市役所の課長会で「今後は専決処分で決める」と宣言し、批判派が多い市議会を招集しないまま職員や市議の給与削減から、補正予算の決定、副市長の選任(議会の同意が必要)など19件もの専決処分を行なって市政を“独裁”した。

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