「めちゃくちゃ心理テストが好き」な若槻千夏
血液型だったり、近ごろSNSでよく共有されているMBTIだったり、心理テストは多くの人の関心をあつめ、試してみたいと思わせる。その心理テストをテーマとした深夜のバラエティ番組『若槻千夏のうるさい心理テスト』(テレビ朝日)が秋の改編で始まった。臨床心理士の岡村美奈さんが、人はなぜ繰り返し心理テストをするのか、占いと何が違うのかについて解説する。
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「めちゃくちゃ心理テストが好きなんですよ」というタレントの若槻千夏さんが出演するトーク番組が始まった。タイトルは『若槻千夏のうるさい心理テスト』。うるさいと銘打つだけあって、心理テストを題材にトークを繰り広げる若槻さんは大はしゃぎだ。
この手の心理テストは、ざっくりいえばエンタメ性のある遊び感覚のテストで、やる人も占い感覚の気軽な感じを持っている。「心理テストをしながらガヤガヤトーク」と楽し気な若槻さん、そのままのイメージだ。
最初の心理テストは”LINEのアイコン”。「アイコンをコロコロ変える人が苦手」という彼女は、「なんか不安定じゃないですか」「飽き性なのかな」という心理が出ているのではと分析。ネガティブな方向で考えてしまうのは、アイコンを変えられると沢山のアイコンの中から探しだすのが一仕事で、面倒だからだろう。
どんなアイコンがどうなのかは心理学者が解説して、「カリスマと思われたい、繊細と思われたい」など曖昧でざっくりした表現はどうにでも解釈が可能という、占いでよくいわれる「バーナム効果」が含まれている。。この効果は実際には誰にでも当てはまるような曖昧な表現や説明にもかかわらず、自分に当てはまる、自分のことを言い当てられているように思い込む心理的傾向のことで、そう思い込むのは人には偶然の一致を重要視する傾向があるからだ。占いが当たったと思うのは、的中したことだけを自分の中でピックアップし、外れたことは忘れてしまうことができるためだ。
では、占いとこの手の心理テストでは何が違うのか。それは自分が選択できるかどうかによる。