「やらせ」と誹謗中傷を受けている女性の職場の代表を名乗る人物(Xより)
〈用意した役者だろ〉“ヤラセ”疑惑で検証番組が炎上
他方、“ヤラセ”を反証する動きもあった。10月1日、Xでこの女性の勤務先代表を名乗る人物が〈当社従業員が、日本テレビがインタビューのため準備した人物としての疑惑を向けられ数万件を超える拡散をされています〉と投稿。従業員に関して間違った情報が拡散されていることを懸念して、急きょXのアカウントを作成したようだ。
この人物は続けて、〈本人は番組の主旨説明は受けておらず、外国人観光客への印象と実際に暴行現場を見たかどうかの個人的な回答を正直に申しております。その点について、一個人が日々目にしたものを述べた事実でしかありません〉と説明している。
件の騒動について日本テレビに質問状を送ると、「番組ホームページに掲載しているとおりです」と回答があった。本社の見解はこうだ。
〈9月29日に放送した「奈良公園の鹿への暴力」に関するニュースは、取材で確認が取れた情報をお伝えしたものです。なお、取材にお答えいただいた方や無関係の方に対し、誹謗中傷や迷惑行為等を行うことは、厳に慎んでいただきたくお願い申し上げます〉
同社の報道部関係者も言う。
「インタビューを受けた女性については、テロップで出ているように長年観光ガイドに携わっている方で間違いない。実在しないなんてとんでもない。『似た人物がいる』『役者ではないか』という指摘もあるが、事実無根です」
高市氏を支持していると見られるネット民が中心となった、根拠なき誹謗中傷。その”大波乱”を呼んでしまったのは高市氏の発言だった。奈良県内に住む、とある自民党員の女性はこう嘆いた。
「高市さんのアレは“寄りすぎ”やわ。きっと、中国人を揶揄してるんやろ? 高市さんは国防の面では期待していたけど、今回はあれ見て投票をやめました。あの発言はどう見ても、へずまりゅうの受け売りやろ。もう少し、自分の影響力を考えて発言してほしいわ」
奈良市民にとっては、もっといい形で地元をアピールしてほしかったことだろう。