ハワイ島の高級住宅開発を巡る訴訟で提訴された大谷翔平(時事通信フォト)
2年連続の世界一達成に向け、ポストシーズンでも活躍を続けているドジャース・大谷翔平(31)。今や“世界一の野球選手”となった大谷は、CM出演にも積極的だ。大谷とスポンサー契約を結ぶ企業は20社以上とも言われている。
広告塔を務めたハワイの高級リゾート地について不動産デベロッパーらから訴訟を起こされるなどトラブルもあるが、「広告起用」の勢いは衰えを見せない。そして直近では、妻である真美子さんをめぐるオファーも出ているという——。【前後編の後編。前編から読む】
飲料メーカーや化粧品、コンビニにゲームに銀行……あらゆる企業の広告塔となっている大谷。年間スポンサー料の高騰は留まることを知らないという。広告会社関係者の話。
「世界一のアスリートであるという肩書き以上に、好感度の高さやスキャンダルの心配がないことなどが、企業側としては安心材料になっている。大谷の年間スポンサー料の相場は、今や10億〜30億円とも言われています。テレビをつけても街を歩いても、大谷が目に入るという状況になっています。
モデルケースになるのは、『お〜いお茶』のグローバルアンバサダー契約を結ぶ伊藤園でしょう。昨年5月にアンバサダー就任発表から一年、今年6月2日に公表された同社の4月期連結決算では、売上高が前期比で4.1%増。一方で、広告宣伝費も11.6%増となり、原材料高などにより純利益は9.5%減の141億円となっていました。
それでも伊藤園は国内外でのさらなる売り上げ増を見込んでおり、2026年4月期の連結決算では純利益13.0%増となる見通しだといいます」
広告宣伝費に巨額を投じても、その分のリターンが得られると各企業は見込んでいるのだ。前出・広告関係者の話。
「米経済誌『フォーブス』が今年5月に発表した『アスリート長者番付』では、大谷は9位にランクイン。また番付のうちフィールド外での収入は年間約1億ドル(約146億円)で、NBAのスター選手であるステフィン・カリーと並んで1位になっています。大谷はいまや世界一の“広告塔”となっているのです」