出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
ドジャースの大谷翔平(31)の銀行口座から約1700万ドルの送金を受け取っていた違法賭博の胴元、マシュー・ボウヤー受刑者(50)が10月10日(現地時間、以下同)、カリフォルニア州内の刑務所に収監された。送金を行なった大谷の元専属通訳、水原一平受刑者(40)は6月半ばに収監されており、大谷マネーをめぐる違法賭博スキャンダルは一つの区切りを迎えた。事件の取材を続けてきたノンフィクションライターの水谷竹秀氏が説明する。(以下敬称略)
「ボウヤーが収監されたのは、カリフォルニア州にあるロンポック刑務所です。現在男性受刑者のみ2217人が収監されており、禁錮1年1日の実刑を受けることになる。
ロンポック刑務所は、ボウヤーの自宅から車で3〜4時間程度の場所に位置しています。アメリカでは裁判所に対し収監先の希望を事前に伝えることができるのですが、ボウヤーは自宅から近い刑務所を希望していました。本人の希望が実現した形になっています」
ボウヤーは収監前、水谷氏の取材に対しこんな心境を吐露していたという。
〈最愛の妻や子供5人と離れ離れになるのが心配だ。一番下の息子、キングストンはまだ5歳で、『パパは仕事でしばらく家を留守にする』としか伝えていない〉
ボウヤーは家族との面会を容易にするために、自宅から通える刑務所を希望していたのだ。裁判所もボウヤーの希望を聞き入れたことで、妻や子供は頻繁に面会ができるようになった。
一方、対照的なのは水原の収監先だ。水原は6月半ばに収監されるまで、カリフォルニア州にある家賃月々2400ドル(約34万円)のプール付きマンションに住んでいた。2024年8月には、Aさんと水原が身を寄せて買い物から帰宅する姿が現地のパパラッチに捉えられており、Aさんはスキャンダル発覚後も水原に寄り添っていたと見られる。
水原は収監前、自宅から近い西海岸の刑務所を希望していた。しかし希望は叶えられず、大陸の反対側である東海岸、ペンシルベニア州アレンウッドの刑務所に収監された。自宅からだと直線距離で3000キロ以上離れている。在米ジャーナリストが語る。