マンションの周囲や敷地内にスマホを見ながら立っている女性が増えた(写真提供/イメージマート)
外国人オーナーによる無届け民泊などの違法ビジネスが、都内の高級タワマンで繰り広げられているケースがある。賃貸なら、そんな心配も軽減されるかと思いきや、高級賃貸物件だというのに、不穏な夜の街のような雰囲気に侵食されつつあるという。ライターの宮添優氏が、日常を過ごすタワマンがパパ活の舞台となってしまった住人に悩みを聞いた。
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高級賃貸で優良物件だったはずのマンションに、ある脅威が迫っていると住民が嘆いている。
「うちは、高級タワマンといっても全部屋が賃貸物件。住人には会社の社長や、新しいビジネスで成功した若い経営者が多く、芸能人の姿を見ることもあります」
こう話すのは、東京都心部のタワマンに居住中の40代の会社経営者の男性。高級賃貸タワマンという特性上、一時的に大金を得た「成金」趣味の住人も多かったと振り返る。それでも、治安は悪くなかった。それもそのはず、家賃はどんなに狭い1Kの部屋でも20万円を下回ることはなく、入居時の審査自体も極めて厳しいためだ。そんな、安心できる環境に暗雲が垂れ込め始めたのは、この数年のこと。
「ホスト風や水商売風の男女を見ることはありましたが、みなさん、それなりに裕福のようだし、目立ったトラブルは起きていなかった。しかし、マンションの周囲や敷地内に、若くて肌の露出が多めの若い女性がスマホを見ながら立っていることが増えた。さらにその数が、数人、十数人と増えていったんです」(会社経営者の男性)
男性によれば、彼女たちは「パパ活」に勤しむ女性なのだという。
「事情を聞いたことがあるという同じマンションの知人によれば、彼女たちはスマホを片手に”パパ活”をしているというのです。行動パターンとしては、客がいそうな高級マンション周辺で待機し、依頼があればすぐさま部屋に入り、小遣いを受け取り”サービス”をする。マンションから出てきた男性とタクシーに乗って立ち去る、という姿も日常的に見ます」(会社経営者の男性)
彼女たちは常にスマホに目を落としており、画面にうつる何かを確認すると足早にタワマン内へ入っていく。もし、スマホへ誰かから「指示」が送られているのだとすれば、若い女性が中高年男性に小遣いをもらいデートをする”パパ活”ではなく、ほとんど「管理売春」のような行為が行われている可能性もある。