3年間の事件に涙の決着(Facebookより)
歴史的判決に、遺族は涙
12歳少女への残虐な性的暴行、そして拷問して殺害に至ったというセンセーショナルなニュースは世間を震撼させた。
その事件に決着がついたのは、今年10月24日。ベンキレッド被告に仮釈放なしの終身刑が言い渡された。この刑は、フランス刑法上最も厳しい刑罰だ。人権団体によってしばしば批判の対象ともなっていたが、検察は「ベンキレッド被告は、再犯のリスクが非常に高い」「極めて危険な女性から社会を守るため」として断固要求していた。
女性被告に仮釈放なしの終身刑が宣告されるのは、フランスで初めてのことだった。
ダビエさんの母親・デルフィーヌさんは、法廷で息子(ダビエさんの兄)と抱き合い、涙を流した。
「私は罪悪感に苛まれています。愛しいローラを守れなかった。夫も息子も自分を責め続けていた」(デルフィーヌさん)
10月22日の法廷でデルフィーヌさんは、父・ヨハン氏がこの事件をきっかけに飲酒量が極端に増加し、昨年2月に心臓発作で亡くなったとも語った。悲しみが癒える日はこないかもしれない。しかし少なくとも、3年間の長い戦いは歴史的判決と共に幕を閉じた──。
