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佐々木俊尚氏 Facebookと他のネットサービスの違いを語る

 世界で6億人近くが利用している「フェイスブック」。これまでに、様々なネットサービスが生まれては消えてきたが、フェイスブックはほかのサービスと何が違うのか? ITジャーナリストの佐々木俊尚氏が解説する。

 * * *
「そもそもインターネットには、『情報流通』機能と、『人と人のつながり』を作る機能の2つがあります。情報流通を実現するサービスの代表例はグーグルやヤフーなどの検索エンジンで、これらは情報流通機能しかありません。一方の人と人のつながりを作るサービスがSNSで、日本ではミクシィやグリーなどが代表的ですが、これらは逆に人をつなぐ機能がメインで、情報流通機能が弱い。

 この情報流通機能と人のつながり機能の両者をバランスよくもっているのがフェイスブックです。検索エンジンで情報を探す場合、キーワードを選ぶテクニックや予備知識も必要になりますが、フェイスブックの場合は、自分にとって有用な情報をもつ人を容易に探し出すことができ、『友達』としてつながっておけば、その人の発信する情報が自動的に流れてくるのです。

『FREE』の著者クリス・アンダーソンは、『僕が好きな人たちと僕の好きな製品の間に相互関係があるという考え方には欠陥がある』『君が誰であろうと、君が知らない誰かが最もクールなものを見つけている』といいました。プライベートで非常に親しくしている友人でも、音楽や映画の趣味が同じとは限りません。自分がほしいと思っている情報をもっているのは、地球の裏側にいて現実社会で一度も会ったことがない人かもしれない。

 フェイスブックでは仕事や趣味などの属性を公開するので、そういう人とつながりを作り、コミュニケーションすることが可能になるのです」

※週刊ポスト2011年1月28日号

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