全国の40~50代の世帯500人に家庭のマネー事情に関して、インターネットでアンケート実施。これについて、ファイナンシャルプランナーの和泉昭子さんと畠中雅子さんに分析してもらった。
『貯蓄について気になることは?』この質問に対して、おもしろいほど多くの人が「利息が低い」(44才、パート)と回答。畠中さんによると、「いい預け先がないというのは、“昔あった”のを知ってしまっているからでしょう」。
“利息が悪い”と文句をいっているだけで“どうしたら増やせるか”を積極的に考えていないようにも見られるが、「株で損をしている人も多い世代なので、運用が必ずしも成功に繋がらないと知っている。“いい話はないんだ”と身をもってわかっているんです。ただこの世代は、まず、いいわけをする世代でもある。金利が低い、国が悪い、給与が低い…。だから自分にはできないのよと理由づけしているようにも見受けられます」(畠中さん)
今回のアンケートでは、R40世代ならではの特徴が多く見られたが、全体的なアドバイスとして和泉さんは、「これから先は年収の伸びも期待できないうえ、50代前半には3割程度ダウンするケースも。教育費が増え、親の介護にお金や時間がとられる時期に差しかかります。これからは、いままで以上にきっちり家計管理を」
畠中さんも、こう警鐘を鳴らす。「いまの60代は旅行や遊びに使ってもお金が残った。50代もギリギリ残るか、収支トントンに。でも40代は努力しないと残らないでしょう」
親の世代を見て同じように構えていると、老後の暮らしが大変になるかもしれない。ぼんやりしていると、もうすぐそこに老後は迫っているのだから。
※女性セブン2011年6月23日号