ライフ

「信用されない権力者はサル以下?」とホンマでっか澤口氏

確固たるリーダーシップを発揮できないでいる、最近の日本のリーダー。「このままで日本の将来は大丈夫なのか?」と思う人も少なくないはず。そこで『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でもお馴染みの脳科学者・澤口俊之氏が、「リーダー」そして「権力者」について脳科学的に解説する。

* * *
国や組織にはほとんどの場合、リーダー(権力者)がいます。では、「集団にはどうしてリーダーができるのでしょうか?」。この問題には生物学的に、「闘争説」と「自発形成説」というふたつの説があります。

「闘争説」とは、自分の利益を巡って闘争し、優位になったオスがリーダーになるというもの。「自発形成説」とは、リーダーがいることで社会的な諸問題がうまく解決されるため、リーダーに相応しい個体が自ずと選ばれるというものです。

どちらの説も人間社会のリーダーや、その選び方にかなり通じるところがあります。権力闘争に明け暮れる政治家たちもいれば、能力が高いために自ずと選ばれてしまうリーダーもいます。

ちなみに、動物はリーダーが代わることが普通で、これを「変更的リーダーシップ」と呼び、社会性動物には重要なシステムです。しかも、その変更は「闘争」よりも「民主主義」によることが多いとされています。

いまの日本の権力者たちの姿を見ると、権力の座についた途端に暴言を吐いたり、無理に権力の座にしがみつき続けたりと、あまりに悲しすぎる気がします。

社会のメンバーに利益をもたらさないような権力者は、そもそもリーダーになれないか、仮になったとしても変更されることが、サルを含めた社会性動物の進化的特徴なのです。他のメンバーからの「信用」も進化的に重要とされていますから、生物学的にみて、信用されない権力者はやはりサル以下かも?といわざるをえません。

また、「民主主義による変更可能な権力者」が動物でも進化的にポピュラーだとされているほどですから、権力者を変えようとしない私たち国民もサル以下なのかも…。もっとも、仮に変更しようと思っても、「本来の権力者」的な政治家・権力者が、いまの日本にはほとんど見当たらないというところが、最大の悩みかもしれませんが…。

※女性セブン2011年8月18日号

関連記事

トピックス

米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
地雷系メイクの小原容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「家もなく待機所で寝泊まり」「かけ持ちで朝から晩まで…」赤ちゃんの遺体を冷蔵庫に遺棄、“地雷系メイクの嬢”だった小原麗容疑者の素顔
NEWSポストセブン
渡邊渚さん
(撮影/松田忠雄)
「スカートが短いから痴漢してOKなんておかしい」 渡邊渚さんが「加害者が守られがちな痴漢事件」について思うこと
NEWSポストセブン
平沼翔太外野手、森咲智美(時事通信フォト/Instagramより)
《プロ野球選手の夫が突然在阪球団に移籍》沈黙する妻で元グラドル・森咲智美の意外な反応「そんなに急に…」
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)は被害者夫の高羽悟さんに思いを寄せていたとみられる(左:共同通信)
【名古屋主婦殺害】被害者の夫は「安福容疑者の親友」に想いを寄せていた…親友が語った胸中「どうしてこんなことになったのって」
NEWSポストセブン
高市早苗・首相はどんな“野望”を抱き、何をやろうとしているのか(時事通信フォト)
《高市首相は2026年に何をやるつもりなのか?》「スパイ防止法」「国旗毀損罪」「日本版CIA創設法案」…予想されるタカ派法案の提出、狙うは保守勢力による政権基盤強化か
週刊ポスト
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《累計閲覧数は12億回超え》国民の注目の的となっている宮内庁インスタグラム 「いいね」ランキング上位には天皇ご一家の「タケノコ掘り」「海水浴」 
女性セブン
米女優のミラーナ・ヴァイントルーブ(38)
《倫理性を問う声》「額が高いほど色気が増します」LA大規模山火事への50万ドル寄付を集めた米・女優(38)、“セクシー写真”と引き換えに…手法に賛否集まる
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
《再スタート準備》中居正広氏が進める「違約金返済」、今も売却せず所有し続ける「亡き父にプレゼントしたマンション」…長兄は直撃に言葉少な
NEWSポストセブン