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四十路女の本音「心の壁ぶち壊すようなアプローチ待ってる」

「40代になって、男性に声をかけられなくなった。ずっと一生懸命仕事をしてきたせいか、職場でも取引先でも“仕事相手”としてしか見てくれないみたいで……。でも、本当は恋愛したいし、セックスも楽しみたい。いまさら結婚する気はないから、相手は妻子もちの男性だってOKなんだけど」(44歳・証券会社)

「30歳の時に結婚を考えていた彼と別れてから、ずっと男性から遠ざかっています。飲み屋で行きずりの男性とセックスしたこともあるけど、それももう2年以上も前のこと。時々、過去の体験を思い出しながら、ふとこう思うんです。“年に1回はしないとヤバイよね”って」(42歳・商社)

 バブル期に大学や新人社員時代を過ごし、仕事も恋愛も充実した人生を送ってきた40代の女性たち。時代のせいもあって、安定より刺激の方に価値を見いだしてきた彼女たちのなかには、気がついたら独身のまま40歳を迎えてしまったというタイプも多い。

 経済的にも自立し、男にガツガツせず、悠々自適に独身生活を楽しんでいるかに見えるが、心のなかには彼女たちなりの寂しさを抱いているようだ。

「32歳のときに彼にプロポーズされましたが、悩んだあげく仕事を選びました。以来、“恋愛やセックスは卒業”と自分にいいきかせてきたけれど、それが本音じゃないことは自分でもわかってる。もちろん自分から声をかける勇気はありません。でも、今、声をかけられたら、誰とでもホテルに行ってしまうかも」(40歳・メーカー)

 人生を堪能しているように見える女性の仮面の下には、意外な素顔があるということか。45歳のAさんは、高校の同窓会で再会した元カレと関係をもったことで、自分の“本心”に気づいたという。

「同窓会の夜に、彼から“今度、2人で会おう”といわれました。食事の後、卒業した学校を訪れて、初めてキスをした体育館の裏へ。自然に唇を重ね、そのまま最後までしてしまいました。彼は髪が薄くなり、お腹も出ていて、正直“残念”だったけど、そんなことはどうでもよかった。彼と抱き合いながら、“私は寂しくて、誰かに抱かれたかったんだ”って自覚したんです」

 40代になってから、「50歳になったら、オンナとして終わってしまう。セックスも今が最後のチャンス」(45歳・スーパー)と焦燥感を感じ始めたという女性も多い。

 しかし、そんな彼女たちでも自分から一歩踏み出すには躊躇がある。次のような言葉も、彼女たちのそんな微妙な心理から生まれてくるのだろう。

「一昨年に放映されたドラマ『セカンドバージン』で、鈴木京香がなかなか恋に踏み出せなかった気持ちがよくわかる。若い頃に比べて、体のラインは確実に崩れてるし、恋愛から遠ざかっているからなおさら臆病になっている。それでも心の奥では、そんな私の心の壁をぶち壊してくれるような、男性からのアプローチを期待して待っているんです」(43歳・公務員)

 どこか自分に自信がなく、恋愛やセックスに消極的になりがちな40代女性は多い。「男なんて」というすました表情の裏側で、彼女たちは新たな男との出会いを密かに期待しているのである。

※週刊ポスト2012年6月1日号

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